“生き残り”といえば・・・

ついで、というと何だが、教育産業界における競争の厳しさを物語るような記事が載っていたので、ご紹介しておきたい。

「予備校大手の代々木ゼミナールグループは27日、中学受験向けの学習塾「SAPIX小学部」を手がけるジーニアスエデュケーション(東京・中央)を同日付で買収したと発表した。少子化で受験人口が減少する中、学習塾や予備校業界で生き残りをかけた再編が加速してきた」(日本経済新聞2010年5月28日付朝刊・第11面)

SAPIX」といえば、首都圏の難関私立中学受験対策塾として、90年代に一気に勢力を拡大した塾であり、記事によると、現在でも「売上高120億円、41教室、生徒2万人弱」を擁する“名門”なのだが、昨年中学部・高校部が代ゼミの傘下に入ったのに続き、とうとう小学部までもが大手予備校の系列に組み込まれることになった。


株式を売る方にも買う方にも、それなりの思惑はあるのだろうけど、いずれにせよ、生き馬の目を抜くような競争の激しい業界では、決して珍しい話ではないのは確かなわけで、同じ業界でも「在籍者が限りなくゼロに近くなるような状況に至るまで学校を放置できてしまう」恵まれた環境にある教育機関とはマインドが根本的に異なると言うほかない。


どちらがいいのか悪いのか、というのは議論もあるところだろうけど、“再編するなら元気なうちがいい”ということは、恵まれた側の関係者の方々も、心にとどめておいて損はないんじゃないか、と思う。

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