あっけない終幕。

毎年のこととはいえ、特に今年は空しさがこみ上げるだけ・・・そんな終幕だった。

プロ野球は13日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)の第2戦を行い、セ・リーグはレギュラーシーズン3位の広島が甲子園で2位阪神を7-4で破り、2連勝で初のファイナルステージ進出を決めた。」(日本経済新聞2013年10月14日付朝刊・第33面)

“黄金期到来”と一瞬勘違いさせてくれた00年代半ばの時代は、もはや遥か昔のこと。
2008年にまさかの13ゲーム差逆転を喫して以降、2010年(2位)を除けばBクラス続きだった我らがタイガース。

3年ぶりの勝ち越し&2位で3年ぶりにクライマックス出場、となった今年は、本来であればもっと血沸き肉躍る感覚を味わえても良かったはずなのだが、始まる前から、ファンもメディアも、何となく“鯉の引き立て役”になるんじゃないか、という雰囲気が漂っていて、実際そのとおりになってしまった。

まぁ、短期決戦の弱さは、このチームにとっては伝統のようなもので、
久々に劇的なリーグ優勝を飾った2003年は、ホークスとの日本シリーズはアウェーで1勝もできずに3勝4敗で敗退。
2年後に再びのリーグ優勝を果たし、満を持して臨んだシリーズでも、千葉ロッテにあっけなく4連敗で終了。

さらに、セ・リーグで初めてクライマックスシリーズが行われた2007年以降、

2007年 シーズン3位 CS第1ステージ 対中日0勝2敗
2008年 シーズン2位 CS第1ステージ 対中日1勝2敗
2010年 シーズン2位 CS第1ステージ 対巨人0勝2敗

と、過去3回でわずか1勝しかしていない。
・・・ということになれば、相手が上げ潮ムード満点のカープでなくても勝てる気がしない。

そして、大方の予想を裏切ることなく、今年も、

2013年 シーズン2位 CS第1ステージ 対広島0勝2敗
過去通算 シーズン2位3回、3位1回 戦績 1勝8敗

という、他に例を見ないような酷い戦績を上塗りするだけに終わってしまった。

ちなみに、今月の頭に発売されたNumber誌の中では、

「クライマックス、『賛成』か『反対』か。」

という問いに、堂々と「賛成」を唱える元千葉ロッテマリーンズ監督の西村氏に対し、岡田彰布元タイガース監督が、

ペナントレース144試合の結果がCSの数試合でひっくり返されてしまうというのは、やっぱりしっくりこなかった。」(Number838号11頁)

と予想された通りの反論。

「かなりの間待たされて、日本シリーズでは勢いが無くなっていた感じがあった」

と2005年のシーズンを振り返ったかと思えば、

「いま一番モチベーションが下がっているのは2位の阪神やと思う。3位以内は確定しているけれど、巨人の優勝はすでに決定している。こういう状況だとCSに備えて調整しようという頭もどうしても出て来てしまう。」
「もし、このままCSに入っていくんであれば、それは勢いのついている方が強いよ。それやったら『3位の方が良かったんじゃないか』となるよね。」

と、今シーズンのタイガースの行く末を“予言”してしまっている。

CSシリーズ導入の数少ないメリットといえるはずの“シーズン終盤での盛り上がり”さえも、ポストシーズンで負け慣れしてしまった不甲斐ないチームのファンにとっては、あまり意味のないことだったのかもしれないなぁ・・・と、赤く染まった甲子園のレフトスタンドを見ながら思ってしまったのは、筆者だけではないだろう。

そして、最後の最後で劇的な幕切れを自分で演出した桧山選手がグラウンドを去ることが決まった今、来年のことを考えた前向き思考に切り替えるのはなかなか難しいなぁ・・・と、どうしても思ってしまうのである。