池袋のレイトショーで鑑賞。
まあ、なんというか、微妙な評価にならざるを得ない映画だと思う。
田中麗奈、八嶋智人、柄本明あたりのキャスティングは予想以上に良かったし、
法的考証の不十分さについては、仕方ない面もあったのだが、
いかんせん、無意味な演出が多すぎてかなりひいた。
MOVIEのパート2が散々な中身だったにもかかわらず、
興行的には成功してしまったせいで、プロデューサー以下、
みな勘違いしているとしか思えない・・・*1。
ストーリー的にも、
刑事事件の話なのに、何で弁護士同士の対決の構図が生まれるのか、
と気になって仕方なかった。
一応、最後のオチまで見ると、合理的な説明が付くようにはなっているのだが、
ちょっと構成が複雑すぎやしないか・・・*2。
法務実務を知れば知るほど、
中途半端なリアリズムでは満足できなくなるわけで、
「都会の森」だとか、「花村大介」だとか、「HERO」だとかのドラマで
満たされていた時代が懐かしい*3。
あと、室井さんは少し青島に洗脳されすぎたようで、
もはや完全に現場サイドの思考でしか動けない人になってしまってるから、
正直言ってあまり共感できない*4。
自分自身、会社の中では、いわゆる「本店の官僚」なので、
警察に限らず、現場でやろうとしていることが常に正しくて、
管理する人間が悪党だ、というような構図を作られると、
忸怩たる思いを抱かざるをえないのである。
ま、これだけ酷評しても、新作が出ればまた見に行ってしまうんだろうけど・・・*5。
