タイゾー君の未来

選挙の余韻も醒めた頃に、
ようやく特別国会が始まった。


先週末あたりから、巷では「たなボタ男」こと、
南関東ブロック比例35位当選の杉村太蔵議員(若干26歳)
の話題でもちきりである。
もっぱら、嘲笑されるネタになっているのは寂しいところだが・・・。


個人的には、彼は叩かれるようなことは何もしていないと思う。


国会議員が給料をどれだけもらってるのか、とか、
グリーン車に乗り放題だとか、
議員宿舎が3LDKだとか、
あまりみんな触れないようなことを堂々と言ってくれる彼は、
情報公開が求められる現代において、極めて貴重な存在といえるし(笑)、
料亭がどんなところか、
自分も興味のあるところだから、
このような「国民の視線」で語れる政治家には、
大いに共感する(爆)。


何よりも、簡単な挨拶も棒読みになってしまう佐藤某だとか、
「食育」の一つ覚えの料理研究家に比べれば、
マスコミにマイクを向けられて、あれだけ堂々と自分の言葉で話せるあたり、
大物感があふれ出ているではないか!
さすが、自民党の公募の難関をくぐりぬけただけのことはある*1


もっとも、時にはあまりに芝居がかったセリフを吐いたりしてるから、
案外、小泉劇場の余興として、誰かが脚本を書いていたりするのかもしれないが。


世のねたみ、やっかみは恐ろしい。
多くの人々は、
日頃政治家に「品格」があるなんて思っていないし、
それを求めてもいないはずなのだが、
若造が当選証書持って浮かれてるのを見ると、
思わず、箪笥の奥にしまってあった言葉を持ち出してでも、
叩きたくなってしまうのだろう。
つくづく同情する。


ま、いずれ、飽きっぽい「世論」の嵐は去るので、
杉村クンには、堂々とわが道を進んでいっていただきたいものである。


ところで、この騒動を見ていて思い出したのが、
社民党衆院議員の原陽子さん。
最年少当選、比例南関東ブロックというキーワードまで同じ。


2000年の総選挙で、「社民党ブーム」*2に乗って当選。
「就職活動に成功しちゃいました」(当時大学院在籍中)の名文句を残すも、
2001年の米同時テロの際に、自分のウェブサイトの日記に
「ざまーみろ」と書き込んで大バッシング*3
そして、逆風の下、2003年の総選挙で一敗地にまみれる。


自分とも同世代で、応援したい思いはあっただけに、
当時は非常に残念な思いだった。
20代で天国と地獄を見た彼女が、
今どんな風に日を過ごしているのかは分からないが、
沈黙の日々を超えて、
もう一度、光の当たる場所に戻ってきてくれることを願っている。

今年の2月に彼女が残しているメッセージをここに。
http://www.harayoko.com/

*1:ちなみに、彼は一時福岡1区の公認が内定したほどの「大物」である。比例区のラッキーボーイと煽るのは失礼であろう。

*2:フェミニスト色を全面に出したマニア系政党として、あの頃の社民党は輝いていた(笑)。

*3:もっとも、原議員自身がアメリカに対して「ざまーみろ」と言ったわけではなく、「世界の中には、アメリカに向かって、ざまーみろと思ってるような人々がいるかもしれない。日本をそんな国にしてはいけない」という、内容的には至極まっとうなご意見だった(表現に難があるとしても)。最初に叩いたのは読売や産経といった右翼系メディアだったし、辻元議員の失脚にもつながる、策謀めいた臭いを感じざるを得なかった。

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