終わらない「のまネコ」問題

ブログを始めた頃に、ホットな話題として取り上げていた「のまネコ」。


インスパイヤ」に始まり、商標出願→取り下げ、
エイベックスサイドの“奇妙な”釈明、「のまタコ」の反撃、
エイベックス・松浦社長のmixiでの謎の発言、
そして、エイベックスの“ロイヤリティー不収受”宣言といった、
数奇な経過をたどった挙句、
ネット上で殺人予告した人間が逮捕される、というおまけもついたが、
最近は、自分の中ではすっかり過去の話題になっていた。


だが、社内研修で喋るネタに使おうと思って、
カタカタと調べていたところ、
今でも一部のネットユーザーたちが、
草の根的な活動を続けていることに気づく。
(例えば、http://www.bmybox.com/~studio_u/nomaneko/のサイトなど)


「ビジネス」の「ネット社会」へのかかわり方について、
大きな一石を投じたこの事件、
それだけ長い間論じつづける意味がある、ということなのだろう。


自分の記事は、

2005年9月26日 「インスパイア(笑)」
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050926/1127750931
2005年9月27日 「のまネコモナーか?」(プロローグ)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050927/1127832057
2005年9月27日 「のまネコモナーか?」(その1・商標権について)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050927/1127834593
2005年9月28日 「のまネコモナーか?」(その2・著作権について)
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050928/1127841090
2005年9月29日 「「のまネコ」問題(エピローグ)&「のまタコ」」
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050929/1128000408
2005年9月30日 「のまネコ騒動決着へ?」
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050930/1128100114

と、続いたのだが、

「「のまネコ」商標はたいした脅威ではない」とか、
「「モナー」の著作物性は肯定できるが「のまネコ」との類似性はない」とか、

当時の“世論”を考えると、ひねくれた意見が多かったなぁ(笑)と、
あらためて見ても感じる。


もっとも、著作権に関する議論については、
下記サイトにあるように、冷静になってみると、
「そもそもどのネコについて議論しるのか分からない」状況が
生じていたように思われるし、
(参考:「のまネコを検証してみた」*1
商標に関する議論についても、
そんなに的外れな意見ではなかったのかな、と思っているのではあるが。


上記「プロローグ」でも書いたように、
のまネコ」が法的に著作権を侵害しているかどうかにかかわらず、
エイベックスとしては、ビジネスリスクを最小化するために
十分な方策を講ずるべきであったし、
結果としてネット住民の感情を“逆撫でした”一連のコメントは、
その点からすれば、決して誉められたものではなかったと思う。
法務担当者としても、肝に銘じなければならない“教訓”は多く、
それだけ、本件から学ぶべきことは多い。


今後、事態が完全に沈静化したとしても、
商品化ビジネスのリスクマネジメントを考える上での
本件の意義は、決して失われることはないだろう。


なお、参考資料として購入していたO-ZONEのCD、
予告どおり、昨年末に中古屋に売却したが、
まずまずの値段はついた(笑)。
この点に関しては、めでたし、めでたし、である。

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