ライブがはねた後に・・・

昨夜は、仕事を早々に切り上げて、YUIのライブ@SIBUYA-AXへ。
http://www.shibuya-ax.com/
このハコ、昔、渋谷で遊んでいた頃にはなかった建物で、
ライブハウス好きの自分としては、前から気になっていたのだが、
入ってみると、ライブハウスというより
「ライブホール」といったほうが良さそうな広さ。
その割りにはステージも近いし、音も良く響く。


ただ・・・


いくらハコが良くても、
客のノリが悪いと成立しないんだよね。ライブって。



オープニングから予想通り、
「Merry-Go-Round」がドカンと来て、会場大盛り上がり!
・・・と思ったら、前の方の人たちが
ボーっと突っ立ってるもんだから、
あれれ・・・って感じで拍子抜け。
自分がステージ上のアーティストだったら、
ぶちきれて帰るところ。


ライブでどういう楽しみ方をするかは、各人の自由だと思うし、
じっくりと生声&生演奏を聴きたい、という意思は
それはそれで尊重するけど、
ライブ会場の前の方にいる人たちって、
後ろの観衆をリードする役割を負っているわけだし、
実際にライブDVDとかにも、しっかり映ったりするわけだから、
拳突き上げるところはしっかり突き上げて、
体揺らすところはしっかり揺らして、
っていうあたりを、しっかり弁えてないといかんと思うわけだ。


自分が10代の頃、ライブ会場に行くと、
幕が上がる前に、
「席に座って出迎えるなんて、アーティストに対して失礼だ」
と演説をぶり始めたりする怖い人がいたりして、
ああ、それがライブってものなのかなぁ・・・と
漠然と思ったりしたものだけど、
今の若い人たちって、そういう感覚ないのだろうか・・・?


・・・なんて、愚痴をいうようになると、
年寄りの証明になってしまうのだが、
クラシックのコンサートで音楽鑑賞しているわけじゃないんだから、
もっと感謝と感動を表現しようよ・・・と率直に思った。


もっとも、YUI自身もあまりハイテンションなノリは得意ではないようで、
アコースティックなバラードを“聴かせる”ことに
活路を見出すタイプの方のようなので、
ファンのあり方としては、今日のような雰囲気でよかったのかもしれないのだが。


ちなみに、ライブそのものの感想だが、
想像していた以上に、YUIの声って伸びるんだな・・・と、
ちょっとした感動を覚えた。


持っている音域は決して広いようには思えないのだが、
高音に差し掛かるあたりの音域で、独特の伸びがある。


鼻にかかったかすれた声で、のどの調子もあまり良くないのかな・・・
と歌いだしのあたりではハラハラしていたのだが、
どうして、「feel my soul」「Blue wind」といったあたりの曲になると、
非常に聴かせる唄い回しで。


サビの一番盛り上げる部分からちょっとずれたところで、
グイっと声が伸びてくる人というのもなかなか珍しいわけで、
質の高い歌声を堪能させてもらったように思う*1


あと、新曲の「Good-bye Days」は、
アコースティックとバンドの2バージョンで披露。
他の曲と同じく、どこかで聴いたよこれ・・・っていう節回しなのだが、
曲としては決して悪くない。


そしてWアンコールの最後の曲が「TOKYO」。
期待にたがわず、見事に歌いきっていた。


序盤から時々歌詞飛ばしたり、
MCで場内の失笑を誘ったり、とデビューしたての初々しさ(・・・というか天然?)
が残っていたりもしたのだが、
純粋なアコースティックライブとして、であれば、
また聴きにいっても良いかな、と思う。


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ライブがはねた後、夜の原宿の街を歩いた。
キャンパスを行き来する途中で、
夜中に立ち寄ったりしていた時代は、
その頃の町並みがどんなだったか思い出せないくらい、
遠い昔のことになってしまったが、
人通りの減った通りを歩いていると、
まだ変わらないものがかすかに残っているような気がして、
ちょっとした懐かしさを感じた。


たまには、いつもと違う小さなハコで
ライブを観るのも悪くない、ってことなのかもしれない・・・。

*1:逆に、オープニングだけでなく、「I know」とか「LIFE」といった盛り上がりそうな曲の方が少し淡白に聴こえてしまった(会場の空気のせいもあったと思うけど)。アンコールに持ってきた「Tomorrow's way」などは少し音が高すぎたのか、かなり苦しそうに歌っているようにも見えた。

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