「横尾和子最高裁裁判官」のお名前が出てくるのが気になって仕方がない(苦笑)。
社保庁長官に就任していた、ということ自体は、元・厚生官僚のキャリアパスとしては、決して不自然なことではないのだろうが、如何せん就任されていた時期が94年〜96年、という今騒動になっている“名寄せ”時期の直前だけに、微妙だ。
筆者自身は、社保庁のような巨大組織でおきた「失態」について、個々の職員や上級官僚の個人責任を問うのはナンセンスだと思うのであるが*1、今の世論動向を見ると、事務方のトップの“血”を見るまでは収まりそうにない*2。
そこで問題なのは、仮に「歴代社会保険庁長官の退職金返納」といった“制裁”が課されることになった場合に、横尾氏はその対象になりうるのか、ということだ。
裁判官の立場でとった行動が問題にされているわけではない、とはいえ、政治部門が司法部門に籍を置く人間に対して何らかの“圧力”をかけることは、司法府の独立の観点から言えば、望ましいことではないなぁ、と個人的には思うのであるが・・・。