何にもしない、をしよう。

気が付けば、海の日の3連休まであと1週間。


古い試験にチャレンジしている方々にとっては、いよいよラスト1週間、という季節だろうか。


試験そのものが残り少なくなってきた今、否が応でも力が入ってしまうところだろうけど、個人的な経験に照らせば、この時期にムキになって知識を詰め込んでも、得られるものはほとんどないわけで。


自分の場合、平日に勉強しようとすると睡眠時間が必然的に削られて、体内時計が本番のスケジュールとマッチしなくなくなるので、どうしても調整のためにペースを落とさないといけない、という特殊事情もあったのだが、そういう事情がなくても、この時期はなるべく机に向かわない方が賢明だろう。


本番が近付けば近付くほど、どうしても細かいところまで気になって、いろいろなところに手を出したくなってしまう気持ちはわかるのだが、それをやると、結局“やり残し感”を本番に残してしまうことになる。


そして、そういった悪い感覚が、本番で問題用紙に向き合った時に良い方に働くことは、十中八九ない。


それゆえ、「何にもしない」と割り切って、コンディション調整に充てるのが、一番有意義で、かつ秋の実りにつながる過ごし方なんじゃないかと思う。


仮にやるとしても、今年の直前期に解いた模試のレジュメを読み返す、とか、一番シンプルな(かつ全分野をむらなく網羅した)テキスト、たとえば『条文・判例本』とか『完拓』あたりを手元に置いて、近くのカフェでぼんやりしながら、ときどき頭に浮かんできたテーマをさらさらっと確認していく、ってくらいにとどめておくのが良いだろう。



筆者自身、恥ずかしながら、短いようで長い、長いようで短かった自分の経験の中で、たった一度だけ、夏休みを前倒しして、試験前の1週間を丸々勉強に充てようとしたことがあった。


2度目の受験で短答の合格順位は2ケタ*1、しかも最後の1500ボーナス、と来れば力が入って当然だったのだが、その年の論文の結果は実に散々なもので・・・。


翌年以降、直前までいつも通り仕事をするスケジュールに切り替えてからは、それなりに順調だったのだが、それでも、直前に、ちょっと色気を出して力を入れた科目では必ずこける、という状況に続けて見舞われたこともあって、ある年に「直前1週間は受験関係のテキストは一切見ない&暑気払いでストレス発散」というミッションをとことん貫いてみたら、無事合格・・・。


既に休暇を入れてしまった方には申し訳ないような気もするのだが、それでも、僅かな休みにやみくもに焦って自滅するか、それとも、じっくり休んで心身のコンディションを整えるか、では大きな違いなわけで、もし、本ブログの読者の方の中に、「何となくこれもあれもやらなきゃいけないんじゃないか」モードに陥りかけている方がいたら、「何にもしない」を試してみることをお勧めしておきたい。


もちろん、結果は保証の限りではないが、“やり残し感”を引きずって会場に向かうよりは、心理的によいコンディションで当日を迎えられる、ということだけは、保証できるような気がする。

*1:結局これを超えるスコアにも順位にもその後は縁はなかったのだがw

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