経営だけが健全でも・・・

2008年度のJリーグ各クラブの経営情報開示が開示されている。
http://www.j-league.or.jp/aboutj/jclub/2008-9/pdf/club2009.pdf


新聞記事によれば、

「J1、J2ともに収益状況が悪化し、経営赤字クラブが前年度の7クラブから13クラブに増えた。J1は神戸、磐田など6クラブ、J2は広島、湘南など7クラブが赤字を計上した。J1の営業収入は浦和の70億9100万円が最大で、G大阪の43億9900万円が続く。J1の平均は前年度比6%増の34億5100万円。J2の平均営業収入は前年度比17%減の9億6300万円だった。」(日本経済新聞2009年9月16日付朝刊・第37面)

と、J1の営業収入が増えているような記述になっているが、これは営業収入41億円を誇る東京VがJ1復帰した、という特殊事情によるものであり、それを差っ引くと、不景気の影響もあってか、ほとんどのクラブが広告料、入場料を減らし、経常利益を悪化させていることが分かる。


ところが、そんな中、営業利益3億9100万円、経常利益3億8900万円、と、ずば抜けた数字を叩き出しているクラブが一つだけある。J1だけ見ても、営業利益が平均1100万円の赤字、経常利益も平均200万円と僅かな黒字にとどまっている中でこんな驚異的な数字を出しているクラブが一体どこかと言えば・・・


そう、我らがジェフユナイテッド千葉(笑)。


営業収入だけ見れば、約35億6000万円と、他の人気クラブに比べれば控え目な数字にとどまっているこのクラブがなぜこれだけの利益を上げられているかと言えば、営業費用をより控え目な数字に押さえているからで、不況下でも堅実に利益を弾き出すそのやり方は、企業経営の見地からいえば称賛されてしかるべきだと思う*1


ただ、経営さえうまくいけば全てよし、というわけにはいかないのがこの世界。


崖っぷちどころか、既にJ2降格当確サインが出ても不思議ではない昨今の状況を鑑みると、この浮いた4億円弱をもう少し補強費用に回しておいてくれれば・・・と思いたくもなるわけで。


シーズンが佳境に入り、秋風も身に染みだした今日この頃。もはや手遅れかもしれないが、個人的には“最後の冒険”にちょっとだけ期待している。

*1:ちなみに、資料を見る限り、人件費自体は思ったほどケチっていないようなので、どちらかと言えばそれ以外のコストをうまく節約しているのだろう。

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