こんな時だからこそ試される。

菅首相の熱いメッセージを引用するまでもなく*1、今が我が国にとって、第二次大戦後「最大の危機」であるのは間違いない*2

土曜日以降、ちょっとずつ現地の映像等も東京に入ってくるようにはなってきているが、その後勃発した原発の件も含め、まだまだ個別具体的な情報は断片的に持ち込まれるだけで、もどかしさを感じている方も多いだろう(もちろん、自分もそうだ)。

こういうときには、何とかして自分の必要な情報を手に入れようと、皆必死になりがちなわけで、Twitter上も「教えて」ツイートであふれかえっているわけだが・・・。


警句を発している方は既にたくさんいらっしゃるので、自分があえて蒸し返さなくてもよいのかもしれないが、こういう時に「くれくれ」のメッセージを出したり、それに応答したり拡散したりする時は、相当良く考えてからした方がいいと思う。

誰も悪気があってやっているわけではないだろうし、必死な思いでやっているんだろう、と善解したいのだけれど*3、本当に多くの人の目に触れてもらわないといけない情報が、自分のツイートやRTによって埋没してしまう可能性はちゃんと考えないといけない。

今必要なのは、現地の人の声、生の情況を伝える声、の方だろう。

「地域名」入れて検索しても、「探してください」系の情報しか出てこないんだったら、何のためのSNSなのか・・・?

電池の残量や不安定な通信環境に苦しめられながら、現地の人々(あるいはそこから逃れた/乗り込んでいった人々)がやっとのことで発したメッセージを、決して埋没させてはいけない*4


今までに経験したことのないような衝撃を受けると、誰しも心が高ぶるし、「ためになりそうなこと」をあれこれとやってみたくなったり、ああだこうだと議論したくなったりする。

だけど、そんな時だからこそ、慌てず騒がず、我慢が必要。

常時インターネットに接続して、ツイートしまくれるような環境にある人なら、ちょっと探せば“期待できるレスポンス”に相当するレベルの情報は探せるはずで*5、それで物足りないと思っても、今は耐えるしかない。

どんなに焦ったって、既に災害が発生した、という事実が消えてなくなるわけではないのだから。

そして、今、自分ができることだけをやるべきだ、と自分は思っている。

計画停電」の話が出てきてしまったせいで、「淡々と自分の日常を」というフレーズは使いにくくなってしまったが、それでも、復旧にかかわる仕事に就いている者なら、自分の持ち場で、最大限労力を注ぎ込むべきだし、そこに直接関係ないところにいるんだったら、いっそのこと、会社休んで関西や九州に行ってお金を落としてくる、っていう手もあるはずだ*6


こんな時だからこそ・・・。

*1:今日の夜の会見は、これまでで一番良かったと思う。官房長官のクレバーな会見と合わせて、つくづく今の政府の“顔”がこの2人だったのは、不幸中の幸いだったのではないかと。もし鳩の頃に起きてたら、今頃どうなっていたかと思うと、想像するだに恐ろしい。

*2:阪神大震災サリン事件がミックスされた1995年も、国家的危機というに相応しい状況はあったが、今回の惨劇はそれを遥かに超えていると思う。

*3:とはいえ、知人の何とかの何とか、みたいな関係の“尋ね人”ツイートが流れているのを見ると、閉口するが・・・。

*4:特に今は、テレビカメラが入っていない茨城県内の情報だったり、同県に限らず、被災地の生活情報が圧倒的に不足しているのだから、地震関連情報としてのタグを付けるのであれば、そういう情報にフォーカスして流すくらいの配慮は必要だと思う。

*5:現地の人たちが同じような環境でダイレクトに返事を返せるはずもないのだから、得られる情報はせいぜい“メディア報道の伝聞”か、それに類するものにとどまるのがオチだ。

*6:特に、春休みに突入している学生の皆さんには、これを強くお勧めしたい。電気の節約にもなる。

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