3強、4強と言われながら皐月賞、ダービーと見どころのある戦いを続けてきた3歳牡馬クラシック戦線も、秋に入るとマカヒキが欧州遠征のために離脱、リオンディーズが故障で引退、と、櫛の歯が欠けるような展開になってしまった。
もちろん、皐月賞馬・ディーマジェスティはいるし、何より一番安定した強さを見せ続けてきたサトノダイヤモンドが悲願の一冠に向けて万全のローテで臨んできていたから、牝馬クラシック戦線に比べるとだいぶマシだったのだが、凱旋門賞のレースぶりを思い返すと、やはりマカヒキにはまずこっちで勝負してから海外に行ってほしかった、と思わずにはいられなかった。
で、菊花賞といえば、ディープインパクト産駒がこれまで勝てていない、というデータも残っていたのだが、今年のメンバーでディープ産駒を全て蹴飛ばしてしまったら馬券は買えない(苦笑)。
ディープ自身も(道中かなり苦しんだが)菊花賞は勝っているわけだし、牝系に欧州のしっかりとした血脈が根付いていれば距離も克服できるだろう、ということで、(サトノダイヤモンドがここで勝たないと競馬が面白くなくなる、とは思いつつも)ディーマジェスティを本命に掲げ、後は神戸新聞杯上位組を絡めれば完璧、というストーリーを勝手に描いていた。
結論としては、人馬ともに完璧なパフォーマンスを見せたサトノダイヤモンドが快勝。
ディーマジェスティも結果的には4着だったものの*1、皐月賞馬としての意地は見せた。
エアスピネルが今頃になって浮上してきたり(3着)*2、春先はマイルを主戦場としていたレインボーライン(NHKマイルC3着)が、ステイゴールドの血を開花させて2着に飛び込むなど、全体的な層が薄くなったがゆえの波乱もあったが、「DMS」の三強伝説が一応引き継がれた、ということに、個人的には胸をなでおろしているところである。
そして、来年、この3頭が再び逢いまみえる機会が巡ってくることを、願わずにはいられない*3。