いよいよ春のG1シーズンも大詰めに入ってきた、ということで、今日は牝馬クラシック二冠目、オークス。
桜花賞を圧勝したグランアレグリアは、NHKマイルカップに回って不在となったし、そのレースでの斜行の結果、今週も引き続きルメール騎手はいない、という状況で、戦前から「本命不在」、「混戦」というキーワードが飛び交っていたのであるが、終わってみれば、ここまで無敗だった1番人気*1ラヴズオンリーユーが、粘る人気薄(12番人気)カレンブーケドールを捉え切って、2分22秒台のレースレコードで優勝。
ここ数年、実績を上げていたのは桜花賞組とフローラS組だったとはいえ、忘れな草賞組も、古くはナナヨーウイング(1997年2着)、最近ではエリンコート(2011年)、ミッキークイーン(2015年)と2頭の勝ち馬を出している路線だから、これまでの戦績と合わせてみると、決して買えない馬だったわけではない。
ただ、同じディープインパクト産駒でも、2着に入ったマイナーなスイートピーS勝ち馬よりは、前週の勢いを受け継いでレーン騎手のコントラチェックの逃げ粘りに期待していた人たちとか*2、ここで復活ダノンファンタジー!というドラマに期待していた人の方が多かっただろうから、見た目の派手な結果よりは不完全燃焼感を抱いた人が少なからずいたはず。
また、個人的には、桜花賞組実質最上位のクロノジェネシスが最後の最後までしぶとい脚を使って3着に食い込んでくれたことで、何とか馬券は拾えたのだが、レース的には、後ろから追い上げていたヴィクトーリアやシャドウディーヴァが差し切ってくれた方が、まだ見た目は良かったかもな・・・とも思う。
今の東京開催はとにかく高速馬場で、2週続けて信じがたいレコードタイムが出ているのだけど、馬場が良すぎて好位に付けた馬が止まらない分、ゴール前のスリルは薄れるし、ジョッキーの乗り方も難しくなっているな、というのが率直な印象だった。
・・・で、今週の勝利騎手はM・デムーロ騎手。
NHKマイルカップに続いて今月2度目のG1勝利、そして、クラシックレース完全制覇。
4月中、クラシック2冠含む平地G1を全てかっさらっていったルメール騎手がいない状況でのタイトルだけに、本人がどこまで満足しているかは分からないけれど、これで、新年度に入って以降、ルメール→ルメール→ルメール→デムーロ→レーン→デムーロ、といつか見た「日本人騎手不在」の状況がまた再現されてしまっているのも事実なわけで・・・。
「この流れで行けば、来週はまたレーン騎手に戻って順当に」という予想を立てるのは簡単なのだが、最後のダービーくらいは日本人騎手にも意地を見せてほしい、というのが一つ。
そして、特に、今週5勝、今日の東京だけで「3勝」と固め打ちして、再びルメール騎手に勝ち星で迫っている武豊騎手には、弥生賞馬メイショウテンゲンで「これぞ!」というレースを見せてほしいものだな、と心から願うのである*3。