3年目の『法学教室』

すでに、4月号以降の予告編の話題で盛り上がっている中で、
http://www.yuhikaku.co.jp/yuhikaku/ab20060308/#
3月号の話題をするのも何だかなぁ、という感じなのだが、
遅まきながら取り上げてみる。
(なんとアマゾンで在庫切れ!)

法学教室 2006年 03月号

法学教室 2006年 03月号


この雑誌を毎月とるようになったのは、
ちょうど2年前、
好きなだけ勉強できた幸福な環境に別れを告げるにあたり、
何かひとつ、学問の香りのするものを残しておきたかったからで、
ちょうどその頃、ジュリストに載っていた予告編の執筆者紹介を見て、
“これはすごい”と感じて定期購読、今に至ったわけである。


実務のことだけ追っていくのであれば、
ジュリストやNBL、商事法務あたりを読んどけば良いのだければ、
自分にとっては「教室の雰囲気」というのも、
同じくらい恋しかったりしたわけで。


それに、学生向けといっても侮るなかれ、
読み応えという点では、ジュリストの法令解説をはるかに凌駕するし(笑)、
NBLの実務家論文よりも実務を的確に捉えている連載論文も見受けられるし、
と、なかなかの代物である。
(以上、有斐閣の宣伝。)


・・・で、あれからあっという間に2年経ち、
当時始まった連載が一斉に終わりを迎えている。


毎回の連載と同じく、淡々と筆を置く先生もいれば、
きちんと締めの言葉(オチ?)を用意されている先生もいて、
なかなか面白い。


後者の「ラストメッセージ」派の先生を挙げれば、
道垣内弘人先生(なぜか自己紹介)、
佐伯仁志先生(「サヨナラダケガ人生ダ」)、
酒巻匡先生(感謝とお詫び)、
「演習」コーナーの安念潤司先生(「市場原理主義者」)
水町勇一郎先生(またどこかでお会いしましょう)
といったところ。


個人的には、
長谷部先生と道垣内先生の連載が終わってしまったのは、
非常に残念なのであるが、まぁ仕方あるまい。


で、これだけのラインアップの後を引き継ぐのも
さぞかし大変だろう、と思って予告編を見ると、
なんと・・・、労働法、独禁法入れてきましたか(笑)。


展開講座コーナーでは、消費者法、民事再生法とくれば、
依然のような普通の法律雑誌に戻った感も・・・。


確か2年前のリニューアルのコンセプトが、
法科大学院生をターゲットに・・・ということだったと思うので、
基礎系から発展系へ、というコンテンツの進化は、
とりあえず1期未修の方々には、まだ対応できていると言えるのだろうが、
これから法科大学院で法律の勉強始める方にとっては、
バックナンバーから読んでいかないと、キツイのでは?と思う。
(コンセプトに偽りあり?)


これだけ六法以外の連載が入ってくるのであれば、
知的財産法の連載があってもおかしくないところなのだが、
新クールの予告の中には見当たらない。


やはり、さすがにどの先生方も忙しすぎて手が廻らない、
といったところなのだろうか*1
大渕先生あたりにお願いすれば、
「審決取消訴訟の構造」だけで2年分くらいの原稿は、
埋まってしまうような気がするのであるが・・・・*2


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*1:別に連載されている先生方がおヒマなのだろう、などといっているわけではありません。あしからず。

*2:当然位置づけは、『超・展開講座』(笑)

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