続・本音。

大体、自分は、人事屋などという種族が大嫌いである。


内定者に向かってはロクに情報を開示せず、
「うちの会社、楽しいよ! やりたいことできるよ!」
と耳元で囁くくせに、
入社式の次の日からは、
「君たちは、たるんでいる!社会人の何たるかを分かっていない!」
という決まり文句をのたまう。


彼らの得意技は、

「僕(私)は、新入社員の頃、こんなに頑張って、バリバリ仕事して、周りに認められてたんです〜。(だから今こんなに威張ってられるんです〜)」

攻撃である。


恥ずかしながら、
自分も新入社員の頃には、
そんな「僕ちゃん偉いの。」攻撃に騙されかけた時があった*1


だが、この歳になって、
人事族となった同世代の人間が、
同じポジションに就いて、
新入社員に空威張りしている姿を見て思う。

「お前が新入社員の頃にやってたことって、ただ周りに調子合わせて、太鼓もちしてただけじゃねーか、ばーか。」

*2


・・・っていうか、こんな子どもじみた悪態をつきたくなるほど、
筆者は今、怒っている。


こともあろうに、
コンプライアンスの唱道者たる企業法務戦士に向かって、

「嘘をつけ!」

というアホなオーダーを出す輩に対して。


本ブログの読者の皆様は既にお気付きのとおり、
自分は極めてアンモラルな人間である。


勝負のためなら、時に人を騙すこともいとわない。


だが、それで心が痛まないほど腐った人間ではないつもりである。
ゆえに、それは最後の最後の切り札として使うべき手段だ、
ともいつも肝に銘じている。
なのに・・・。


いかに相手が学生とはいえ、
そいつの人生に少なからず影響を与えかねない“嘘”は
自分にはつけない。



だから今日は帰りがけに言ってやったさ。

「今日の飲み会の趣旨、分かってるよな?」

そいつの返事。

「ええ、薄々感づいてました。」

続けて言う。

「それじゃ、俺らが、言いたくてもはっきり言えなかったことがあるのも分かってるよな?(暗にたっぷりsuggestしてたけどさ・・・。)」

そいつの返事。

「ええ、もちろん。でも、最後は自分で判断して、決めますから。」

「誰にも遠慮する必要なんかないんだからな(辞退したくなったらいつでも辞退しろよ。)」

「そういっていただけることに、感謝してます。」


その時思った。


今日は完全にうちらの負け。
こいつの方が役者が一枚上だったな、と。


そして、こいつなら、
どこに行ってもそこそこやっていけるだろう、と、
ほんの少しだけ、安心した・・・。


もし君が、
1年後、懲りずにうちの会社に入っていたら、
思いっきり笑ってやろうw。


でも、その時は、思いっきり飲ませてやる。


もちろんその時は、自分の財布で、
そして、とびっきり高級の酒を!

*1:いわゆる、「言ってることは意味不明だが、何となくすごいのかも」的なノリ。

*2:そういう悪質な“嘘”は、近くで見ていた人間にはまるで通用しない。そういう場面に遭遇するたびに、JAROに訴えたくなってくる。

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