GPシリーズ第2戦、スケートカナダ。
やはり浅田真央選手が出ないとゴールデンタイムは無理か・・・
と嘆いてみるテスト*1。
でも、この大会での勝負、という点に限って言えば、
なかなか見ごたえはあったのではないかと思う。
男子の方は、
SP1位で注目された高橋大輔選手が、
SP7位のランビエール選手に大逆転を食らったものの、
何とかその次の順位は守りきり、堂々の2位。
先週の大会で上位陣が軒並み70点台を叩き出していたことを思えば、
技術点59.91点というのはどうよ、という気にもなるが、
最初のジャンプで失敗しても、ズルズル後退しなかったのは、
評価してよいのではないかと。
ウリにしているステップワークも見事なものであった。
一方女子の方はどうかと言えば、
こちらも村主章枝選手が「良く頑張った!」という感のある2位。
昨日のSPで使ったボレロが、曲調もあってか、
そんなに盛り上がるプログラムではなかったのに比べると、
フリーのプログラムは“村主ワールド全開”といった感じで、
見ている側としては楽しめるのであるが、
ジャンプの失敗が最後のコンビネーションだけ、
にもかかわらず、技術点が54.56点というのは、
これからを考えると、少し苦しいのかなぁ、
と思ったりもするわけで・・・。
先週高得点をたたき出した、安藤、マイズナー選手あたりとは
比べるまでもないし、
この日滑った選手の中でも、
技術点では恩田美栄を下回っている、という現実は、
なかなかに厳しいものがある。
まぁ、村主選手ほどの実績があれば、
演技点でコンスタントに他の選手を上回ることも可能だから*2、
これから世界選手権に向けて調子が上がってくれば、
プログラムも進化していくのかもしれないし、
何より、ここで2位という順位を確保したのは、
この先のGPファイナル、世界選手権に向けて、
大きなアドバンテージになったことは間違いない*3。
変わらずの勝負強さ。
やはり日本女子フィギュア界のエースは、
村主章枝、その人を置いて他にはいないと思う*4。
なお、他の選手の中では、優勝したロシェット選手よりも、
SP1位スタートのキム・ヨナ選手の方が印象に残った。
特に、前半だけ見ていたら、スケーティングの滑らかさが
まるで別次元で、ジャンプも高難度の連続技を連発。
とてもじゃないが、今の日本勢では太刀打ちできない、
と思わせる何かを感じたのは確かである*5。
さすがにプレッシャーと体力面の問題があったのか、
終盤に入って、ジャンプが悉く失敗、
挙句の果てにスパイラルまで失敗、と崩れてしまったが、
今シーズン、この先一番怖いのは、
やっぱりこの選手、ということになるだろう。
あとは、久々に見たアリッサ・シズニー選手。
昨年のGPファイナル以来、存在を忘れていたのだが(苦笑)、
サラ・マイヤー選手といい、イタリアのコストナー選手といい、
こういうプリマドンナ系の選手は、スピンなりステップなりで、
華麗に魅せてくれるわけで、
採点方式が変わったとはいえ、国際大会には欠かせない存在だと
あらためて実感させられた次第*6。
今回は今ひとつ伸び切れずに4位、という結果だったが、
エミリー・ヒューズ選手が本調子ではないだけに、
来年の東京で再びお目にかかれないものかと
楽しみにしている。
それにしても、時々カメラに捉まっていた安藤美姫選手*7。
相変わらず、他の日本人女子選手に対して、
ライバル意識むき出しのように見えてしまったのは、
気のせいだろうか*8
いずれにせよ、来週の中野友加里選手次第では、
また一波乱二波乱ありそうな気配なのだが・・・。
*1:実際、女子の方は、先週のアメリカGPに比べれば、一段格落ち感があったのは否めないのでやむを得ないところだろうか。
*2:この日の55.68点というスコアは先週のマイズナー選手の演技点と同じ。実際、最後のステップのあたりでの曲との併せ方だとかは、完璧に近いので誰も文句は言わんだろう・・・。
*3:特に今年は国内選考が激しくなりそうなだけに・・・。
*4:結局それかよ・・・、という突っ込みはなしで(笑)。
*5:ミシェル・クワン以来の衝撃、との前評判は伊達ではない・・・。
*6:個人的には左足踏切りの逆回転ジャンプもお気に入りだったりするのだが。
*7:スタンドにいる姿が何度か映されていた。
*8:村主選手の滑走直前のカット、目、目が怖すぎる・・・(笑)。彼女のアイドル的なイメージを保ちたいのであれば、あんな映像流さなきゃいいのに・・・ >テレビ局