日経の夕刊に、ひっそりと載っていた記事。でもこの発言が持つ意味は大きい。
「著作者の死後50年までとなっている著作権の保護期間について、川端達夫文部科学相は20日の閣議後記者会見で「ある種の世界標準である70年を念頭に、その方向に進めるべきだ。諸課題に取り組みたい」と述べ、延長のための著作権法改正に意欲を示した。」(日本経済新聞2009年11月20日付夕刊・第16面)
今の内閣の閣僚は、首相を筆頭に、あまり深く考えずに発言する傾向があるようだし*1、川端文科相の上記発言にしても、どれだけ事前に事務方と打ち合わせた上でなされたものなのか、は定かではないのだが、いずれにしても、所管官庁のトップの発言だけに、軽く聞き流すわけにはいかないだろう。
この発言を受けて、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」(http://thinkcopyright.org/)が早速、疑問の声を投げかけているし、MIAUなどの抗議声明(http://miau.jp/1258707600.phtml)も出されているようだが・・・。
自分としては、フォーラムのHPに掲載されている
「基本問題小委員会がまだ中間報告すらおこなっていない段階で、酒宴の挨拶で、「欧米並みにすべきだから」という理由で発表される70年延長とは何なのでしょうか。それは、立場は違えどその信ずるところをお互いにぶつけあって来たこの3年間の議論をどうくみとり、生かしたものだというのでしょうか。」
というコメントに、親近感を抱いているところである。