とうとうこの時が来た・・・。そんな印象を受けるニュース。
「法務省は11日、受験資格に制限のない旧司法試験の2010年度最終合格者59人を発表した。合格率は0.45%(前年度0.6%)。」
今回の口述不合格者に対しては、来年もう一度チャンスが与えられるようだし、それが終わっても来年度からは新たに「予備試験」が始まり、法科大学院を経なくても法曹資格を獲るチャンスは一応残されている。
だが、長年続いてきた、一つのスタイルが終焉を迎えたのは事実なわけで、この試験を通じて泣き笑いを経験してきた全ての人々にとって、様々な感慨を抱かせる、そんなターニングポイントになったのは間違いないように思う。
それにしても、最後の年ですら受験者数は16000人超。
既に500人以上の合格者が出ていた昭和40年代前半と同じくらいの数の受験者が未だ健在だったわけで*1、この事実は、今後の制度設計を考える上でも配慮されなければならないのではないか、と個人的には思っている。
もちろん、そんな厳しい状況をくぐり抜けた今年の合格者が、司法試験史上最強の“勇者”たちである(そして「勇者」という称号がふさわしい最後の人々である)ということも忘れてはならないわけで*2、59名のこれからの行方にも注目していきたいところである。