なでしこジャパンはもう一度輝けるのか?

4年に一度の女子W杯決勝。
戦前の予想を覆して、三たび米国代表に挑む機会を得た日本女子代表チームにとっては晴れの舞台、となるはずだった。

だが。。。。

ちょうど出勤途上だった自分が、8時過ぎにカフェで朝食をオーダーして、ワンセグのチャンネルを合わせた瞬間に画面に現れたのは「0-2」というスコア。
キックオフ時間を間違えたか? と、ネットの速報を確認している間に、さらに2失点を重ねて0-4。

「3度目の決着」への思い入れが強すぎたのか、それとも、会場を埋め尽くす「USA」コールの前に浮き足だってしまったのか。
したたかな戦いぶりでトーナメントを勝ちあがってきたとは思えないほど、前半の立ち上がりに余所行きのサッカーを演じてしまったチームは、その代償として、一瞬にして絶望的な点差を付けられてしまった。

大儀見選手が執念で1点を返し、澤選手、菅澤選手が次々と投入されたあたりまでは辛うじて画面を眺めていたものの、「1−4」のスコアのまま前半を終えた時点で、自分の中の期待は落胆に変わり、出勤を遅らせてまでその後の45分間の闘いぶりを見る気分には、ほとんどなれず・・・*1


90分を戦い終えて、残されたのは「2−5」というスコア。

これだけ見れば、誰がどう評しても「完敗」だし、そもそも決勝戦で戦うにふさわしいチームだったのか、とか*2、佐々木監督の采配が的確だったのか、とか、試合後にいろいろと出てきた“評価”にも、仕方ないところはあるように思う*3

冷静に考えれば、これまで男子のフル代表が決して辿り着いたことのない「決勝戦」という舞台に、2大会連続で進出した、ということ自体が快挙だし、「0−4」という絶望的な点差から、執念で「2−4」というところまで追い上げた彼女たちに、“不甲斐ない”などといったネガティブな言葉をかけられるはずもないのだが、GKが集中していれば絶対に失うことはなかった4失点目のシーンや、2点差まで追い上げた後に一瞬で5点目を失った展開などを見てしまうと、"良く頑張った"という一言で括ってしまうのも、どこか違和感がある。

他のアジア勢も力を付けて来ている中で、次の大舞台となるリオ五輪の出場さえまだ確実とはいえない、という状況、そして、4年前に「世界一」(&国民栄誉賞)という実績を残したにもかかわらず、未だメジャーになっているとは言えない国内リーグ戦の有り様に目を向けるならば、「再びなでしこが世界の頂点に駆け上がる日が来る」などという安易な予想は到底できないのだが、それでも彼女たちがもう一度輝ける時は来るのだろうか・・・?

今はせめて、日常に戻った彼女たちにガラガラのスタンドの前で試合をさせるような、申し訳ないことにならないように、個人的には、機会を見て、地道にスタジアムに足を運んでみようかな、と思っているところであるが、2度のワールドカップと前回五輪で「なでしこ」のブームにキレイに乗っかってきたメディアにも、もう少し日頃の継続的な報道をお願いしたいところである・・・。

*1:この日のために仕事を休んで観戦した人がいたとしたら、そのショックはより大きなものだっただろうと思う。

*2:反対側のブロックに比べると、日本の組み合わせドローが明らかに恵まれていたことは否定できない事実だろう。

*3:前半途中で澤選手を投入してフォーメーションを変更したところまでは理解できる采配だったのだが、その後に岩渕選手ではなく、菅澤選手を先に投入したことには、少し焦りもあったのかなぁ、という感想をどうしても抱いてしまう。

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