その差は歴然。

今日、9月1日から始まったのが、「マイナポイント事業」なる官製キャッシュバックサービスである。

昨秋からしばらく行われていた電子マネー、クレカのキャッシュバックも、国が旗を振る施策としては相当大胆だな、と思ったものだが*1、今度の施策は、これまでの「キャッシュレス決済の促進」に加え「マイナンバーカードの普及」にまで狙いを広げよう、という、おそらく役所の人にしか思いつかないような発想で*2、もはや仰天するほかない。

とはいえ、長らく「通知カード」で事足りる、として、マイナンバーカードの交付申請には全く関心がなかった自分が、6月に入ったくらいのタイミングで慌てて申請に動いたくらいだったから、元々の制度趣旨を考えると極めてナンセンスながら、小市民層にとってはそれなりに効果のある施策であるのは間違いないような気がする。

そして、申請から2か月経ってようやくマイナンバーカードを手に入れたところで、今日の”サービス”開始日を迎えることになった。

自分の場合、悩ましかったのは、使っている電子マネーが、スマホアプリではなく昔ながらの「おサイフケータイ」に載ったものである、ということ。

元々「タブレット」から電子携帯端末を使い始めた者にとっては、電話機としての性能の悪さ以上に、スマートフォンの「インターネット接続端末」としての使い勝手の悪さが気になってしまうので、仕事等でやむなく借りる時を除いて自分はスマホを持たないし、電子マネー機能まで活用するとなればなおさら、「ガラケー」タイプの端末に固執することになる*3

普段ならそれで何ら問題なく生活できるのだが、今回の「マイナポイント」との紐付けに関しては、「普段使用している電子マネー側から手続きを行おうとする場合、スマホアプリ版でないと登録の手続きができない」という事情があって、まずそこで躓いた。

案内を見る限り、他にいくらでも方法はありそうなものだったのだが、

・マイナポイントアプリからの手続きをしようとしても、自分のタブレットにはなぜかインストール不可。
・PC経由で申し込もうとしてもカードリーダーがないので厳しい。

と次々と行く手を阻まれ、8月の時点では「最後の手段」だった、コンビニのマルチコピー機を使う作戦も、利用可能時間帯が制限されている上に、これまた電子マネーおサイフケータイモードだと登録できない、という問題があってあえなく断念。

このままだと、「サービス対応電子マネー」も「マイナンバーカード」も持っているのに、「マイナポイント」サービスだけは受けられない、という悲惨なことにもなりかねない状況だった。

それが、今日からセブン銀行ATMでも手続可能になった、という情報を受けて最寄りのセブンイレブンに向かい、画面の指示通りに進めていくと・・・


びっくりするくらい手軽にかつ一瞬で手続き終了。

それまで、アプリ経由の登録がめんどいとか、そもそもマイナポイントアプリの作りがひどい等々の話もいろいろと見かけていたから、なかなか厳しいかなと思っていたところはあったのだが、9月に入ってATMが解禁された途端、状況は一転した印象すら受ける。

ここの登録さえできてしまえば、後はこれまでどおり淡々と使っていればキャッシュバック、というボーナスステージに入ることができるのが今回の”キャンペーン”だから、早い時期からスタートさせるに越したことはないのだが、そのためにあれやこれやと無駄な手法を使って時間を使うのはあまりにもったいなさすぎるわけで、少なくとも、これから手続きを進めようとする方であれば「ATM一択で良い」ということを。改めて申し上げておきたいと思う次第である。

*1:元々、刺激されなくてもコンスタントに消費する上に、日常の支払いのほとんどをキャッシュレスで済ませている自分のような者にとってはこれは”美味しいボーナス”に他ならなかったわけで、多少の申し訳なさは感じつつも、ありがたく恩恵にあずからせていただいたところだった。当時の記事として、勇気を出して、小銭を捨てよう! - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~も参照。

*2:これは決して誉め言葉ではない。

*3:こまめに出し入れしてリーダライタにタッチする、という動作をする上でスマホは全くスマートではなく、決済端末として使うならガラケーに限る、というのが未だ変わらぬ自分の持論である。もっとも、最近は対応端末を新たに入手すること自体が困難になりつつあるのだが。

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