昨日のエントリーで新会社法関連書籍に触れたが、
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20051205/1133715535
ここでもう一つ、条文集についても取り上げてみることにする。
先日自分が入手したのは、
「新・会社法旧新対照条文」。
- 作者: 相沢哲
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2005/08
- メディア: 単行本
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この条文集が他と違うのは、
旧商法基準に、新会社法の条文が対照されていることで、
それゆえに、純粋な条文集として使うには、
やや難があると思われる方も多いかもしれない。
だが、改正法成立からだいぶ時間がたった今となっては、
ポケット六法や小六法にも、
新会社法の条文そのものは収蔵されているのであって、
条文番号どおりに並んでいる条文集を
あえて買う必要はない。
一方、新会社法の条文を基準に旧法の条文が対照されているものは、
実は使いにくい。
例えば、ジュリストの増刊号として発売されている新旧条文集は、
- 作者: 弥永真生,ジュリスト編集室
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2005/11
- メディア: ムック
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新会社法の条文で解説が書かれている書籍等を読むときに、
旧法を直ちに対比する機会は、実はあまり多くない*1。
むしろ、新旧対照の必要性が高いのは、
改正前の文献や裁判例を参照する必要が生じた時で、
その際に、基準となるのは当然ながら旧法の条文である。
会社法改正が俎上に上る前の文献であれば、
当然、新会社法の条文の参照などあるわけもなく、
そういった点を考えれば、
新旧対照条文集としては、当然ながら旧法を基準にしたものの方が、
使い勝手は良いものと思われる。
もちろん、細かい株式、株主関係の事務手続き等に直面している
担当者にとっては、↓の方が良いのは言うまでもない・・・。
- 作者: 商事法務
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 単行本
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*1:そもそも解説に旧法との違いも含めて書かれていることが多いし、少なくとも旧法の条文くらいは記載されているのが通常だから、あえて対比しながら条文を見る必要性は乏しい。