書籍

あの事件から2年4か月。

仮処分命令、保全異議で立て続けに差し止めが認められ、抗告審で覆ってようやく日の目を見る、という「第5版」の衝撃から気づけばもう2年余り。 そして、まもなく「第6版」が世に出ようとしている。著作権判例百選 第6版 (別冊ジュリスト 242)作者: 小泉直樹…

一冊の新書に込められた思い。

昨年の今頃世に出た、著作権を解説する一冊の新書がある。はじめての著作権法 (日経文庫)作者: 池村聡出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2018/01/16メディア: 新書この商品を含むブログを見る自分は、最初この本を店頭で見かけた時、カバーに「企…

今年の法改正を見据えた一冊を忘れるなかれ。

年末恒例の「Business Law Journal」誌の「法務のためのブックガイド」特集。Business Law Journal(ビジネスロージャーナル) 2018年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス発売日: 2017/12/21メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る今…

「刺客」のいない寂しさ〜ブックガイド2017

Business Law Journal誌の年末目玉企画、「法務のためのブックガイド2017」を特集に掲げるBLJの2017年2月号が今年も刊行された。Business Law Journal(ビジネスロージャーナル) 2017年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 20…

ある書店の最後の日に思うこと。

紀伊國屋書店新宿南店が、今日、20年の歴史に幕を下ろした。新宿という大都会の真ん中にありながら、1階から6階まで広いスペースに書籍がぎっちり詰まった圧倒的な空間を誇り、規模としては池袋のジュンク堂と双璧をなす立派な書店だったのだが、時代の流れ…

「職務発明制度」がどうなったのかを知るために欠かせない一冊。

このブログでも過去何度も取り上げてきた特許法35条の改正に関し、非常に良い解説書だな、と思って紹介するタイミングを見計らっていた一冊の本がある。おそらく、BLJ誌にronnor氏が連載している書評で取り上げられるのではないか、と思い、その反応を見てコ…

知的財産法制のこれから、を占う新春の特集。

昨年末に発売されたジュリストの2016年1月号。 この3連休のタイミングで、「知的財産法制の動向と課題」という特集にようやく目を通すことができた。ジュリスト 2016年 01 月号 [雑誌]出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2015/12/25メディア: 雑誌この商品を含…

これを読まずして「著作権」は語れない。

福井健策弁護士、と言えば、著作権の業界では誰も知らぬ者はいない、というくらいの第一人者であり、かつ、難解な法律の世界のトピックを、分かりやすい言葉で世の中に伝える、という才能をいかんなく発揮されてきた先生である。当ブログでも、過去に三たび…

月の変わり目に、新たな気持ちで。

世の中はバブル再来の勢いでも、自分的には、年の出だしから、あまりいい気持ちでは仕事ができていない今日この頃。そんな中、新しい月に入り、ねじを締め直す、ということで、読み直した一冊の本を、ここで取り上げておきたい。裁判・立法・実務作者: 田原…

「ブックガイド」企画に訪れた刺客。

毎年、年末の恒例企画として法務関係者を楽しませてくれるBusiness Law Journal(BLJ)誌の「法務のためのブックガイド」特集。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2015年 2月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 20…

「7年」という月日が変えたもの、変えなかったもの〜中山信弘『著作権法』〔第2版〕より

東大の中山信弘教授(当時、現・名誉教授、明治大学特任教授)が、待望の概説書『著作権法』を世に出されたのは、2007年10月のことであった。 自分などは、序文から既にほとばしってくる、著者の熱い思い(混迷する著作権制度への憂いと、新しい時代に対応す…

話題作の中に現れた“弁護士像”が示す、法曹と世間との距離。

秋の夜長に・・・ということでは必ずしもないのだが、最近、ちょっと仕事が落ち着いていることもあって、これまで積読にしていた、いくつかの本に目を通している。そんな中、普通に読むつもりだった文芸書の中に、格好のネタを見つけてしまったので、とりあ…

民事訴訟実務を知るための必読書

買い集めていた本の中に、「民事訴訟」に関する書籍(かつ去年から今年にかけて、比較的近い時期に出版されたもの)がたまたま複数あったので、夏くらいから読み比べてみていた。書籍のコンセプトや想定されている読者層は様々であるが、いずれも、「訴訟」…

「知財実務」の真の姿はここにある〜期待を裏切らなかった「セオリー」シリーズ。

レクシス・ネクシスジャパン社から出版された「企業法務のセオリー」という本を読んで、感動をそのままにエントリーを書いたのは、去年のGWだった*1。 そして、シリーズとしては、(おそらく)第2弾となるであろう、↓の本を、定期的に立ち寄る某書店の知財…

捲土重来を期す人にも、企業の実務家にもお勧めのシリーズ第2弾。

北大の田村善之教授が、若手の実務家と共著で「新司法試験対策本」として世に出された「ロジスティクス知的財産法」シリーズ。 2年前に世に出された「特許法」*1に続き、今年の春には第2弾として、「著作権法」も公刊されている。ロジスティクス知的財産法…

「0対7」からのスタート。

このブログでも何度か取り上げている池井戸潤氏の小説の中でも、「ルーズヴェルト・ゲーム」は、自分が最も好きなタイプの一冊である。ルーズヴェルト・ゲーム作者: 池井戸潤出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/22メディア: ハードカバー クリック: 9回…

蘇った興奮〜「著作権研究」第39号を読んで。

最近、じっくりと何かを読む、という時間を確保することに四苦八苦していて、特に実務から距離のある“学問的な”香りのするものに接するのは、どうしても後回しになりがち*1。なので、著作権法学会の学会誌である「著作権研究」、という極めて貴重な文献にも…

“これぞプロフェッショナル”と感じる名著。

年末年始からこの3連休の入り口にかけて、いつもよりちょっとだけ余裕ができたので、小谷武弁理士の著作である「新商標教室」を通読してみた。新商標教室作者: 小谷武出版社/メーカー: LABO発売日: 2013/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見…

夏休みに読んでみた本(その4)〜いつか辿り着きたい場所

さて、“夏休み”というフレーズを使うのも、そろそろ限界な時期になってきた、ということもあり、今年のこのシリーズ最後の一冊、ということにしたいと思う。不格好経営―チームDeNAの挑戦作者: 南場智子出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2013/06/1…

夏休みに読んでみた本(その3)〜知財法分野を語る上で必読の珠玉の講演録

そろそろ“夏休み”気分からも醒めて、この先の怒涛の仕事ラッシュに怯える時期に差し掛かっているのだが、そんな中、気合で読み切ったのが、この本である。ライブ講義 知的財産法作者: 田村善之出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2012/06/06メディア: 単行本こ…

夏休みに読んでみた本(その2)〜債権法改正に向けて、加速するプロパガンダ。

夏休みシリーズ、ということで、第2弾は、内田貴法務省参与が書かれた、債権法改正中間試案の“解説書”である。民法改正のいま ―中間試案ガイド作者: 内田貴出版社/メーカー: 商事法務発売日: 2013/07/02メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブロ…

夏休みに読んでみた本(その1)〜労働契約法改正を語りつくすための一冊。

“夏休み”といっても、丸一日休めるようなのんびり感とは程遠い状況であるのだが、それでも、ちょっとは時間を作って、買い貯めていた本を読もう・・・ということで、今年もこのシリーズをやってみることにする。改正労働契約法の詳解 Q&Aでみる有期労働契約…

これぞ企業法務の真のバイブル。

ゴールデンウィークも間もなく終わり、ということで、自分にカツを入れるべく、数か月前に手元に入手したものの、長らく目を通せていなかった『企業法務のセオリー』をに目を通してみた。スキルアップのための 企業法務のセオリー (ビジネスセオリー 1)作者:…

「利用規約」の本音と建前がわかる本。

引き続きゴールデンウィーク期間中、ということで、書きそびれていた書評をまた一つ。 これも今さら感が強いのだけど・・・。良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方作者: 雨宮美季,片岡玄一,橋詰卓司出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2013/03/1…

「コンプライアンス」をめぐる現実と池井戸作品の間にあるもの。

一昨年、「下町ロケット」と「空飛ぶタイヤ」を一気に読んで以降*1、「池井戸潤氏が何か書いた」という話を聞くと、途端に読みたくなる(笑)。そんな時、ちょうど正月休みに入り、たまには柔らかい読み物で頭をほぐしたい・・・と思ったこともあり、出版さ…

エコノミストに選ばれたNo.1書籍。

年末、ということで、日経紙の日曜版に「エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10」という記事が掲載されていたのだが、そのトップに輝いていたのが、法と経済で読みとく雇用の世界 -- 働くことの不安と楽しみ作者: 大内 伸哉,川口 大司出版社/メーカー: 有斐閣…

今年の一冊を選ぶなら?

数日前の日付のエントリーでは、下請法の特集をご紹介するだけで終わってしまったBLJ2013年2月号だが*1、それだけでは勿体ないので、メイン特集(第1特集)である、「法務のためのブックガイド2013」にも一応触れておきたい。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネス…

最先端の「個人情報&プライバシー」問題を知るために不可欠な一冊

「個人情報の流通」とか、「ビッグデータを活用して何とかかんとか」といった話は、昨今巷にあふれているが、そういった話を法的観点から突き詰めて考えるとどうなるか、という点について、本気で調べようと思うと意外に有益な文献は少ない・・・という実態…

「元官僚」という肩書のうま味と重み。

「現役キャリア官僚」時代から実名ブログを開始して話題を振りまき、退職後も「元官僚」として地味ながらネット上で活躍している宇佐美典也氏、という人物がいるらしい。自分がこの方の存在を知ったのは、“BLOGOS編集部”による↓の記事を読んだゆえ。 http://…

夏休みに読むといいかもしれない本(その3)

以前、川井信之弁護士のブログ*1で、紹介されたのを拝見して以来、気になっていた一冊を読んでみた。オリンパスの闇と闘い続けて作者: 浜田正晴出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/04/18メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 5回この商品を含むブロ…