商事

ささやかな波乱の末に~令和元年改正会社法成立

ここしばらく、界隈で盛り上がっていた会社法改正案が、本日の参院本会議で可決され、成立した。 「政府が今国会の重要法案とした改正会社法は4日午前の参院本会議で可決、成立した。上場企業の社外取締役の設置義務化や、株主総会資料のオンライン提供の導…

広げ過ぎた風呂敷をたたむとき。

前週の電撃統合発表から1週間も経たないうちに、正式に「基本合意」のリリースが出された。 「ネットサービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)とLINEは18日、2020年10月に経営統合することで基本合意したと発表した。ネット企業としては日本最大…

「1+1」で「2」になるか?

昨日から世の中を賑わせている「一大経営統合」のニュース。 「検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)とLINEが経営統合に向けて最終調整に入った。LINEの対話アプリの利用者は約8千万人で、ヤフーのサービスは5千万人に上る。金融や小売…

”タブー”を乗り越えて。

前日のエントリー*1に対するあれこれのリアクションを拝見していると、「総務系」の仕事の闇の深さは日本中至るところで共通する話なのだな、と改めて実感する。そして、「総会屋対策」にしても「談合」にしても、それまで常識のように行われていたことに対…

その”辛抱”は誰の、何のためだったのか・・・?

ここ数日、ホットに盛り上がってしまっている関西電力役員らの金品受領問題。今朝の朝刊では、 「関西電力の役員ら20人が福井県高浜町の元助役から金品を受領した問題で、関電は2日、社内調査報告書を公表した。受領の総額は3億1845万円相当で、豊松秀己元副…

野中郁次郎先生の至言。

今月の日経新聞の「私の履歴書」を一橋大学の野中郁次郎名誉教授が書かれているのだが、御年84歳、”Knowledge management”の理論で一時代を築かれた経営学の大家、しかも企業の現場を知り、そこからの米国留学で道を切り開いてこられた方、ということもあっ…

経営も市場も「生き物」だから。

夏の暑さが猛威を振るう中、先週から今週にかけて、各社四半期決算の発表が続いている。 ここ数カ月の間に、ちょっと立場が変わって、お付き合いする会社が出てきたりもしたものだから、(それまでの一般的な投資、という観点を離れて)決算短信とか説明資料…

サプライズなき資本の論理~それでも明日は来る。

アスクルの定時株主総会が行われ、以下のような結果となった。 「筆頭株主のヤフーと社長らの再任を巡って対立しているアスクルが2日、東京都内で株主総会を開いた。約45%を出資するヤフーが業績低迷を理由に岩田彰一郎社長と独立社外取締役3人の再任に反対…

しびれる攻防~アスクル株主総会に向けた関係者の動き・PART2

ちょうど一週間前に、当ブログで、アスクル株式会社の大株主の株主総会での議決権行使(現社長の取締役再任拒否)をめぐる動きについて簡単に取り上げ、「ワーストおやじギャグ」という批判を受けつつも、多くの方に目を通していただいたところだった。k-hou…

アスクルに明日は来るのか?

単にタイトルのダジャレを書きたかっただけだろ、という突っ込みは甘んじて受けるが*1、実際、傍から見ていると「この会社の明日はどうなるのだろう?」等々、いろいろと考えさせられる話題ではあるわけで・・・。17日、18日と各メディアでも立て続けにニュ…

返り咲く勇気。

以前、このブログで書いた4月の日産の臨時株主総会実況のエントリー*1に関連して、大杉謙一先生が「決して株主総会は死んでいないのだ。」という名言を残されたのはまだ記憶に新しいところだが*2、再びそれを地で行くような劇的な”逆転劇”が生まれた。もちろ…

「不祥事を止める」という発想の限界。

ここ数日、ちょっと慌ただしくて更新も滞り気味だったのだけど、気になったネタはあったので、少し遡ってエントリーを上げてみることにする(2019年6月16日更新)。国内で企業不祥事の報道があるたびに、「なぜ防げなかったのか?」という声があちこちから噴…

「ガバナンス強化」は誰のため?

昨日、ちょうど場つなぎ的に、今年の3月期決算会社の株主総会に関するエントリーを書いたところだったのだが、今日になって、また滅多に聞かないような話が出てきた。 「日産自動車が25日の株主総会で諮る経営改革案について、筆頭株主の仏ルノーが投票を棄…

株主総会シーズンの到来を前に思うこと。

6月の1週目も終わり、3月期決算の会社の総務、法務関係の仕事で飯を食っている人間にとっては、いよいよ、という時期になりつつある。自分は、金融庁が「余計なお世話」な感じの報告書を出す20年近く前から、預金利息の低さに危機感を抱いていた人間だから、…

安易な「第三者委員会主義」への戒め。

月曜日の日経法務面、最近は担当記者の興味関心と自分の興味関心がマッチしていないせいか、週によって、主観的な”当たりはずれ”*1が大きいのだが、今回は中村直人弁護士の切れ味鋭いコメントに思わず目が留まった。サブ的な位置づけの囲み記事*2だが、「相…

企業の「内部浄化」に期待することの虚しさ

小さい記事ではあるのだけど、ちょっと気になった「不祥事、監査役に優先報告 経産省指針 内部調査もみ消し防ぐ」という見出しの日経の記事。 「経済産業省が新たにまとめるグループ会社の企業統治(ガバナンス)に関する指針の内容が分かった。企業の内部監…

心配な「兆候」

先日の臨時株主総会は無難に乗り切ったものの*1、ここにきてまた心配な雰囲気が出てきている日産自動車。4月19日には、突然「日産、世界生産15%減 19年度計画 9年ぶり低水準」という記事が配信されたし、www.nikkei.com今朝の日経朝刊でも、「ルノー、統合を…

日産自動車臨時株主総会に出席して~「カルロス・ゴーン時代」の終焉とその先にあるもの。

朝から各メディアで「きょう開催」と大々的に報道されていた日産自動車の臨時株主総会。これまでも、「話題になっている会社の株主総会に足を運んでみたい」という欲求に駆られることは度々あったのだが、自分のところの事前・事後対応とラップしてしまう定…

地位を追われた者と、追った者と、その間にある執念と。

ここのところ、やたら報道が目立つようになってきたLIXILグループの経営トップ人事をめぐる問題。 一部の海外機関投資家が声を上げ始めたのをきっかけに、最近では、現会長兼CEOの潮田洋一郎氏と、昨年秋に退任した前CEOの瀬戸欣哉氏とでどちらがCEOにふさわ…

何事も「タイミング」は大事。

昨日の一番のニュース、といえばやはりこれ。 「東京地検特捜部は4日、オマーンの販売代理店に支出した資金を自らに還流させていたとして、日産自動車元会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)を会社法違反(特別背任)容疑で逮捕した。「オマーンルート」の強…

総会シーズンの真っただ中で、空を仰いでため息をつく。

今年に限った話ではないが、6月も中盤に差し掛かると、4月-3月を一区切りとする日本企業の多くは、否応なしに「株主総会」というフレーズを意識せざるを得なくなる。 そして、この季節は、どこまで実際に総会の運営にかかわっているかにかかわらず、連動した…

そしてまた会社法改正の季節。

最近、ひっきりなしに基本法の見直しを議論している感がある法制審議会に、今度は「会社法改正」が諮問された。 (http://www.moj.go.jp/content/001216452.pdf)諮問された内容をそのまま引用すると、 「近年における社会経済情勢の変化等に鑑み、株主総会…

こんな時代だからこそ光る、第一人者の一言。

会社法改正やら、「コーポレートガバナンスコード」制定やら、という動きもあり、最近、メディアで(特に某経済新聞で)「社外取締役が必要だ!」的な報道に接しない日はない、といってよいくらい偏向した世の中になってしまっているのであるが、そんな中、…

「監査等委員会設置会社」移行ラッシュの報に接して。

すったもんだの末に昨年改正法案が可決成立した会社法が、間もなく施行の時を迎えようとしている。 そして、そんな中、期せずして、「平成26年改正会社法」の目玉となりつつあるのが、「監査等委員会設置会社」制度である。某法律雑誌社のメルマガを見ながら…

壮絶な親子喧嘩に決着は付いたのか。

同族企業の“親子の愛憎劇”が、定時株主総会における委任状争奪戦、と結びついて、利害関係のない野次馬にとっては、格好の“見世物”になってしまった感がある、「大塚家具」事件。不幸にも、同社が「12月期」決算の会社で、記者の取材にも余裕がある(?)時…

社外取締役導入をめぐる神学論争への溜息

先の通常国会で、会社法改正案が成立し、定時株主総会において「社外取締役を置くことが相当でない理由」の説明義務が課されることになった(法327条の2)こともあって、今年から来年にかけて、上場しているレベルの会社では、社外取締役の導入が一気に進ん…

実務家の勇気あるコメント

会社法改正案が成立した、ということで、どの法律雑誌を見ても、関連する特集がてんこ盛り、といった感がある今日この頃。法案が成立した、といっても、「会社法の条文を見ているだけでは実務はできない」のがこの業界で、施行規則が公表されない限り、「改…

日本企業の「社外取締役」に対する受け止め方を象徴するようなコメント。

日経紙の月曜法務面に、「社外取締役『質』の時代」というタイトルで、企業統治のあり方をめぐる記事が掲載されている*1。これまでの日経の記事に比べると、「社外取締役を生かせない会社」の事例等も取り上げられている、という点で、若干冷静な視点に近づ…

名門企業の解職劇の衝撃。

3月決算の会社は、どこもこの時期、株主総会に向けた準備でてんやわんやの真っただ中、という状況なのではないかと思われる。 どこまで意味があるか分からないながらも、株主からの様々なアクションを想定し、練り上げたシナリオと入念なリハーサルをもって…

大山鳴動した末に・・・

民主党が政権奪取直前に衝撃的な「公開会社法案」を公表したことに端を発し、法制審議会会社法制部会で2年以上にわたって議論が続けられてきた会社法の大型改正。社外取締役の義務付け、親子会社利益相反取引規制、多重代表訴訟の導入と、一時は相当のレベル…

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