商事

紺屋の袴は何色だ?

今年も多くの会社で年に一度の大イベント、「株主総会2022」の季節が佳境に差し掛かろうとしている。かくいう自分は、といえば、今、様々なルートで送られてくる総会招集通知の山に埋もれてあたふた・・・というところ。 仕事の関係で送っていただいたものも…

「対前年比」の罠。

緊急事態宣言も、まん延防止もなかった今年のゴールデンウィークは、久々にどこに行っても結構な人出だった。個人的なことを言えば、コロナ前なら、GWで長めに休みを取れる時はさっさと国外に逃亡していたし、そうでなければ、あえてどこに行くにも高くつく…

「四半期報告書」廃止の意味。

世の中は丼屋の話で盛り上がり過ぎているようで、すっかり埋もれてしまった感もあるが、長年の懸案だった”多重開示”問題が改善に向けてようやく動き始めた。 「金融庁は18日、金融審議会の作業部会を開き、上場企業が開示する2種類の決算書類を一本化するこ…

プライムでも、プライムじゃなくっても。

かれこれ3年近く、様々な関係者をザワザワさせてきた東証の新市場区分への移行が、本日、2022年4月4日、慎ましやかに行われた。日経紙は朝刊でこそ1面トップ記事で取り上げたものの、世の中の視線はキエフの惨状に向けられ、せっかくのセレモニーも夕刊では1…

まさかの宗旨替え(?)と、この先への不吉な予感。

先週まで9営業日連続で上昇を続け、今週に入ってからも、3月期決算会社の期末配当狙いの買い持続、ということで高い水準をキープしていた東証の株価が、権利落ち日となった30日、予想通り崩れた。それでもウクライナ・ショックの谷の時期に比べたら、日経平…

何がその会社の運命を狂わせたのか。

1月27日、四半期報告書の提出を断念して上場廃止、という衝撃的なニュースとともに公表されたグレイステクノロジー(株)の特別調査委員会による「調査報告書」。www.nikkei.comTwitterでも少し呟いたが、本文だけでも120ページ近くあるこの調査報告書には、「…

長い騒動の末の答え合わせ。

遡れば3年前の年末に金融審議会市場ワーキング・グループ市場構造専門グループの報告書案が出てから、そして直近では昨夏の「一次判定」通知から、ずっとコーポレート界隈の人々をザワザワさせてきた「東証市場区分見直し」に公式の答えが出た。 「東京証券…

これが今の「答え」だった。

途中までは連日追いかける努力はしていたものの、年の瀬が迫るにつれ、とてもすべてはフォローしきれなくなってしまったのが、東証の市場選択手続きをめぐる各社の動向。多くの会社にとって実質最終営業週となった20日からの1週間でも相当数のリリースが出て…

至極真っ当な結論と、敗れた者の潔さ。

ここ1、2カ月、機関法務系界隈を賑わせてきた関西スーパーマーケット株式交換差し止め仮処分申立て事件が、神戸地裁、大阪高裁と続いたシーソーゲームの末に、ようやく最高裁での決着をみた。 「関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オーリテイリング(…

泣いても笑ってもあと20日。

最近、定期エントリーのようになってしまっている東証の市場選択手続きの話。各社に通知が送られた頃は、まだまだ先の話だな、と思っていたのに、気が付けば手続期限まで20日を切っている。営業日としては実質10日ちょっと。今月の半ばから後半に取締役会へ…

必要なのは規範か、それとも目の前の事案の解決か。

10月29日の臨時株主総会からはや1か月以上が経過した。僅差で可決されたはずだった経営統合に向けた会社提案(株式交換)は、11月22日の神戸地裁の仮差し止め仮処分決定で一転。 異議申し立ても退けられ、会社側が絶体絶命の状況となったところで、12月7日、…

何が本当の「スタンダード」なのか分からなくなる今日この頃。

2年前の暮れから追いかけ続けてきた東証の市場区分見直しの話*1も、いよいよ12月末の選択手続き期限があと1か月ほどに迫り、今月の半ばくらいから連日、新市場選択に関する各社の適時開示資料が大量に公表されるようになってきている。7月の上旬に東証から一…

これが本当の「幕切れ」になることを願って~東芝ガバナンス強化委員会報告書より

”劇場型”の株主総会で株主提案を退けたのもつかの間、「議決権集計問題」に端を発した疑惑の火が「圧力問題」で燃え上がり、臨時株主総会で株主提案が一部可決、さらにそれに基づく会社法316条2項の調査者報告で明らかにされた事実を契機に定時株主総会を経…

泰斗のお言葉は重い、からこそ・・・。

週明け早々、日経法税務面の明日からしばらく話題になりそうな某メーカーの記事の隣に上村達男・早稲田大学名誉教授の「経済教室」の論稿が掲載された*1。上村先生と言えば会社法の世界では誰もが知る学界の権威。早大を退職されたのは2年前のことだが、その…

プライムより、プレミア?

月初めの記事*1でも触れたところだが、10月に入り、いよいよ来春の東証新市場区分に向けた様々なリリースが世に出てくるようになってきている。今ちょうどピークを迎えつつある2月期決算会社(含む5月期、8月期、11月期・・・)が、決算短信発表に合わせて市…

その責任は「取締役」が負うべきなのか?

大阪地裁が、会社法429条1項に基づき特許権侵害に基づく損害賠償責任を侵害会社の取締役に負わせた判決(大阪地判令和3年9月29日)が先日公表された。後述のとおり、会社に対して損害賠償請求を命じただけでは被侵害者の実効的な救済が図れないと思われるよ…

理屈では語り切れない話だからこそ。

いよいよ暦が9月から10月に変わり、今年も残り3か月を切った。 そしてそれが意味するのは、新市場区分への選択手続期限(2021年12月30日)まで残り3か月を切った、ということでもある。7月の東証からの「一次判定結果」の通知を引き金に、上場各社から間断な…

嵐の前の熱狂。

ここのところ、どうにもこうにも落ち着かない。理由はいろいろあるが、その一つは間違いなく、日本の株式市場の「根拠なき上げ」だ。そもそも、五輪前後のゴタゴタに新型コロナの感染急拡大も相まって、日経平均が年初来安値*1を付けてからまだ1か月も経って…

またしても持ち出された「優越的地位の濫用」に思うこと。

水面下では既に動きがあったのかもしれないが、自分には初耳だったこのニュース。 「公正取引委員会は新規株式公開(IPO)時に企業が適切に資金調達できているかの調査を始めた。事前に証券会社などと決める公開価格と、最初に売買が成立した初値の差が欧米…

これが新しい時代の幕開けになるのか?~「バーチャルオンリー株主総会開催決定」の報に接して

産業競争力強化法の改正により、一定の要件をクリアすれば「場所の定めのない株主総会」が認められるようになる(産業競争力強化法第66条1項)、という流れになったことを受けて、改正法成立前から定時株主総会に”先取り”的に定款変更議案を提出する、という…

劇的な回復とその先にあるもの。

前々から予想された通り、世の中、新型コロナか五輪か、という感じで、メディアはこの2つの話題一色(二色?)・・・という感じになってしまっているが、そんな中ひっそりと、だがよく見ると凄いことになっているのが、4-6月期の決算発表である。この一週間…

「会計限定監査役」の任務懈怠をめぐる最高裁の再逆転判決と、高裁に与えられた宿題。

昨日、7月19日、最高裁第二小法廷で、いわゆる「会計限定監査役」の任務懈怠の有無について一つの判断が示された。 「監査役設置会社(会計限定監査役を置く株式会社を含む。)において,監査役は,計算書類等につき,これに表示された情報と表示すべき情報…

「プライム」移行に向けた喧騒の始まり。

東京証券取引所から、上場各社に対し「新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果について」という書面が届いたのは先週の金曜日のこと。前々から予告されていたことではあるし(※以下の資料の35~36頁参照。)、”当落線上”の会社であ…

何度看板を掛け替えれば、前に進むことができるのだろうか・・・。

ここに来て「猫も杓子も・・・」と言った感じで持ちきりなのが、「改訂コーポレート・ガバナンスコード」の話題*1。毎度のこととはいえ、ちょうど3月期決算会社が本格的に株主総会を迎えるタイミングで正式リリースされたものだから、どこの会社も必然的に想…

瞠目すべき成果を生み出したのはフォレンジックの進化か、会社法316条2項の威力か、それとも・・・?

さる6月10日に公表された「株式会社東芝 調査者」名義の調査報告書。 www.nikkei.com結論部分を斜め読みしつつ、100を超えるページ数(計121ページ)に恐れをなしてしばらく寝かせてしまったのだが、この週末に一通り目を通してみた。「調査者」という見慣れ…

次々と示される「補足説明」の説得力やいかに?

もう目前に迫っている、といっても差し支えない「株主総会2021」最大のヤマ、各社6月総会。多くの会社では招集通知の発送まで終え、日々送られてくる議決権行使状況のデータを眺めながらカウントダウンに入っているところだろうし、そんな中、役員の思い付き…

引き上げられたバーチャルオンリー総会のハードル?

季節はめぐり、今年も佳境に差し掛かりつつある「株主総会2021」。今月の半ばくらいからは、連日のようにどこかの会社で招集手続の開始を告げる取締役会が行われ、付議される議案がリリースされるようになり、今週に入ってからは「中3週間」を遥かに超えるよ…

見えてきた今年のトレンド。

毎度のことではあるが、この一週間も話題は「コロナ」であふれていた。思えば1年ほど前の”マスク”に始まって、”アプリ”から目下の話題の”ワクチン”まで、「何でそうなるの・・・!!」という突っ込みを入れたくなるような、これまで世界屈指の先進国と思われ…

パブコメは出せなくても、思いはどこかで・・・。

これくらいの歳になってくると、時間が過ぎ行くのもただただ早くなる。新型コロナ禍下、どこかで見たような光景が繰り返される日々となればなおさらだ。そんなわけで、パブコメの募集が始まった頃は、「まだまだ締切りは先だから、余裕があれば・・・」なん…

その物語には続きがあった。

連休中、ということもあって、見た目の数字は落ち着いたように見える「新型コロナ」だが、多くの医療機関が閉まっている時期ですら全国で4,000人超、重症者数は日々増加の一途を辿っている、ということで、連休明けの宣言解除など望むべくもない状況である。…

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