ついに、憲法改正に向けた扉が開かれたのか・・・。
「国民投票法(憲法改正手続き法)が14日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。1947年5月の憲法施行から60年を経て、初めて改正に必要な法的手続きが整った。改憲原案は2010年から国会に提出可能となる。これに先立ち今秋、衆参両院にそれぞれ設置する憲法審査会が関連調査に着手する。」
賛成122、反対99。
最後の方は、民主党の修正案も一部取り入れる形での法案になっていたし、かなりの多項目にわたる附帯決議も付けられていた、ということから、てっきり民主党も賛成に回るものと思っていたのだが、結局、渡辺秀央議員を除いては反対したそうな。
まぁ、背後に一部保守系議員の怪しい思惑がちらつくとはいえ、所詮は手続法だし、憲法は第9条だけで語るようなものでもあるまい。
どんな法律でも施行から60年も経てば、一定のメンテナンスは必要になるはずで、そのための手続きの準備をしておくことの意義は否定できないだろう*1。
単に現状に固執するだけでは、万人の共感は得られないし、守るべきものも守れまい。
もっとも、
「安倍晋三首相は任期中の改憲実現に意欲を見せており、7月の参院選もにらんだ改憲議論が本格化しそうだ。」(2007年5月14日付夕刊・第1面)
のくだりはどうかと。
施行は公布から3年後の2010年。
いろんな意味で、安倍首相の野望が叶うことはないような気がする(笑)。
なお、月曜日にフジテレビの菊間アナがやっていた法案の解説はとても分かりやすかった。このあたりは現役ロー生の面目躍如といったところだろうか。
とかく政治的思惑に利用されがちな(右にも左にも)この種の問題だけに、冷静な思考には正確な知識が欠かせない、と改めて思うのである。