最近競争が激しくなりつつある判例データベース業界。
今日も日経紙に↓のような記事が載っていた。
「法律関連出版社の第一法規(東京・港、田中英弥社長)は2日、企業法務関係者などに必要な判例約2万件をUSBメモリーに収めたデータベース商品「D1-Law nano判例20000」を発売する。価格は2万円(税抜き)。」
(日本経済新聞2010年3月2日付朝刊・第11面)
インターネットで提供されているデータベースだと大体20万件くらいの判例は収録されているから、職場で判例検索サービスを契約している人であれば、「2万件」程度のデータベースを別途購入しようとは思わないだろう*1。
また、職場にそういったインフラが整っていない場合でも、今は、最高裁HPの検索システムなど、無料で使えるデータベースもあるのだから、あえて2万円を出してまで購入する意味があるかどうかは疑問である*2。
ゆえに、上記のようなUSB収納データベース商品を売り出す第一法規の意図がちょっとわかりかねるところはあるのだが、それでも購入を考える人が出てくるのかどうか。
今後の戦略を見守っていくことにしたい。
個人的には、検索して生の判例が出てくるだけでは、実務での使用に耐えるには不十分だと思っているだけに、上記商品の収録されている2万件に、びっしりと解説が付されているのであれば、それはそれで買う意味はあるのかなぁ*3、と思っているところなのであるが果たして・・・?