2016年8月20日のメモ

いつものことではあるが、五輪が始まってから2週間くらい経つと、どの競技もファイナルモードに突入してきて、堪能しつつも何となく物悲しい気分になる。
特に今回の五輪に関しては、次回がよりによって東京開催、ということもあり、“異国のビッグイベント”として純粋に楽しむには8年先まで待たなければならないわけで、単なる“祭りの終わりの寂しさ”以上の何かが今回はあるような気がしてならない。

「餅」をめぐる特許騒動の新たな展開

数年前に、“切り餅”をめぐって、業界を代表する企業同士が壮絶な特許訴訟を繰り広げて注目を集めたことがあり*1、その時に、日頃特許にあまり馴染みのない業界にこういうのが持ち込まれると大変だな・・・という感想を抱いたものだったが、あれから4年ほどの歳月がたったところで、再び餅業界に、そして今度は“異業種”を巻き込んだ特許侵害訴訟が勃発するに至ったようである。

鏡餅の包装に関する特許権を侵害されたとして、凸版印刷越後製菓新潟県長岡市)を相手取り、9種類の商品の製造・販売差し止めと約7100万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたことが19日、わかった。越後製菓は「特許侵害はしていない」として全面的に争う姿勢だ。」(日本経済新聞2016年8月20日付朝刊・第12面)

凸版印刷側が訴訟を提起した背景にどのようなやり取りがあったのかは分からないし、どの特許で争っているのかをまだ確認できていないので、今の段階で中身に踏み込んだ話をするのは難しいのだけれど、元々そんなに体力があるとも思えない“餅業界”の会社がこういう訴訟に頻繁に巻き込まれるようになってしまうことが望ましいこととは到底思えないわけで、判決が出る前に何とかうまく纏められないものか、と思わずにはいられない。

4×100mリレーで4名の走者が塗り替えた歴史

前半で早々と日程を終えてしまった柔道や競泳に代わり、五輪を盛り上げてきたのが陸上競技で、元々の競技それ自体の面白さもあって、別に日本人選手が出ていなくても・・・ということで純粋に勝負を楽しんでいたのだが、やっぱり、日本人選手が表彰台に立つかどうか、というレベルの競技になると必要以上に力が入ってしまう。
そして、その競技が花形である「4×100Mリレー」となるとなおさら・・・。

結果的にはジャマイカチームが優勝したことで、既に伝説に足を踏み入れていたボルト選手が“3年連続の3冠”を達成し、しかも最後の直線だけで他国のチームを大きく引き離す、という圧巻の走りで完全に伝説になってしまったわけだが*2、日本人にとっては、それ以上に2位に入ったのが日本チームで、しかも、これまでのように有力国が決勝までの間にバトンミス等で失敗した、といった展開だったわけでもないのに、米国、カナダといった強豪国をギリギリ捩じ伏せての「2着」に入ったことがいかに大きいことか。

今回の五輪で、既に世界トップレベルの手ごたえを個人種目で掴んでいた選手も、そうではなかった選手も、リレーに合わせて調整し、子供の頃からずっと磨いてきた「バトンパス」の技術を磨き上げることでここまでの走りができた、ということを、今日の誇りと4年後の糧に変えて、胸を張って日本に戻ってきてほしいな、と思うところである。

創部116年目の奇跡は起きるのか?

五輪の裏に隠れてしまっている感がある夏の高校野球だが、今年は気が付けば、あれよあれよという間に南北海道代表の北海高校が決勝まで勝ち上がってしまっていた。

準々決勝で福島の名門・聖光学院を倒してまたしても“白河の関”の陸路越えを阻んだあたりまでは、まだ組み合わせに恵まれた感があったのだが、準決勝で熊本県代表の秀岳館高校を破ってしまったのはさすがに驚きで、“空気読め”という声が出てきても不思議ではないが*3、真剣にプレーしている球児たちに罪はない。

南北海道勢としては、およそ10年前に、駒大苫小牧という超越的なチームが既に甲子園を制覇している(しかも一度ならぬ二度までも)とはいえ、37回の出場を誇りながら近年は1回戦、2回戦くらいで消えるのが常だったチームが、ここまでのブレイクスルーを遂げた、ということの興味深さを味わいつつ、決勝戦では堂々の主役として作新学院をぶっ倒してほしいものである。

*1:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20140108/1389535842など参照。

*2:何と言っても出場した3科目で、3大会続けてパーフェクトに金メダルをとってきた、ということだから、後にも先にも、このような選手はしばらく現れないいはず。

*3:震災直後の大会だった上に、名門社会人チームで恵まれたセカンドキャリアを送っていた監督が、野に下り高校生を率いて甲子園へ・・・という池井戸潤チックな展開も個人的にはツボなチームだった。