2020年5月のまとめ

長く続いてきた「新型コロナウイルスとの戦い」も、連休明けからの感染判明者数の減少、そして緊急事態宣言の解除により、何となく「収束」ムードになりつつある。

冷静にデータを見れば、北九州市の例を挙げるまでもなく、まだまだクラスタの芽はあちこちに潜んでいるし、東京でも再びじわじわと感染判明者の数が増え始めた。

だから今の自分には、「全部終わった~」的な清々しい感じは全くなく、どちらかと言えば、「3・11」後の地震津波原発事故も、被害の全容が一通り見えてきて一時のバタバタ感はなくなったけど、いつまた余震が来るか分からない・・・」という緊張感が張り詰めていた頃の感覚に近いかな、というのが率直なところである。

今思えば、あの2011年の出来事は、ともすれば「今日できることを明日に先送り」しがちだったヌルい感覚を、「明日何が起きるか分からないから、今日片づけられることはとにかく全部片づけろ」というマインドに切り替えてくれた貴重なきっかけでもあったわけで、だからこそあの悲劇からの十年近く、現場の第一線で生き残ってくることができたわけでもあるのだけれど、今、再び似たような状況に置かれても、あの頃よりは何だか変な余裕を持って構えてしまうのは、経験を積んで少ししたたかになったおかげなのか、それとも、ただ歳を取って鈍感になっただけなのか・・・。

あれだけの大惨事を目の当たりにし、その後しばらくは、「いつ来ても不思議ではない次の地震に備えよう」という呼びかけがあちこちで飛び交っていたり、「常に放射線量も意識して」みたいなことまで言われていた世の中も、1年も経たないうちに「ノーマル」に戻っていた記憶はまだちゃんと残っているので、一部の人たちが言っているような「共存」とか「新常態」が数年後まで続いているなんてことは、今は全く想像だにしていない*1

ただ、自分の場合、この歳になっても、まだまだ「変化」と聞くと、怖れより先に、ワクワクする気持ちの方が先に来るタチだったりもするものだから*2、世の中どう転ぼうが目の前に飛んできた球を打つだけ、一打席一打席、一番塁に出る確率の高い選択をするだけさ・・・と、元日本人メジャーリーガーに感化された10代、20代のような呟きを唱えながら、次に何が起きるか分からない今の状況を、もう少しだけ楽しんでいくことにしたい(もちろん、自分が罹患しないことが大前提、ではあるのだけれど・・・)。

以上、前振りが長くなってしまったが、今月のページビューは23,000弱、と、依然4年前を上回るくらいの水準はキープ。

セッション15,000強、ユーザーは8,600強で、最近少し書くテーマを変えていることもあり、開設から15年近く経って、これまでとはまた異なる読者層の方が訪れて下さるようになったのは、ちょっと嬉しかったりする。

そして、アクセス元のエリアも、先月以上に「在宅の5月」の影響がくっきりと・・・。

<ユーザー市区町村(5月)>
1.→ 横浜市 1205
2.→ 大阪市 621
3.→ 港区 503
4.→ 新宿区 444
5.↑ 世田谷区 427
6.↓ 千代田区 417
7.→ 名古屋市 293
8.↑ 中央区 221
9.→ 渋谷区 202
10.↓ 江東区 184

千代田区」の凋落は、「弁護士も家に籠った」5月を象徴しているのか、そして、そういった方々が流れ込んだ先は高級住宅街なのか・・・等々、いろいろと想像できてしまう結果。

おそらく来月からは元に戻ってしまうのだろうけど、この間も来訪してくださった読者の方々には、ただ感謝しかない。

<検索アナリティクス(5月分) 合計クリック数 2,549回>
1.→ 企業法務戦士 242
2.↑ 東京スタイル 高野 81
3.→ 企業法務戦士の雑感 79
4.圏外 法務部 弁護士 24
5.↑ 取扱説明書 著作権 24
6.→ 企業法務 22
7.↓ 企業法務 ブログ 22
8.↑ 高野義雄 19
9.↓ 矢井田瞳 椎名林檎 18
10.↓ 企業法務 本 16

こちらの検索ワードで興味深かったのは、急上昇した「法務部 弁護士」で、いろいろと進路を考えている方も増えてくる頃なのかな、と何となく思ったりして。

ちなみにこの組み合わせで検索上位に来る過去記事は、「法務部の一般社員」をなめたらあかん(笑) - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~なのだが、まぁ、自分がまだ名実ともに「法務部の一般社員」だったこの頃に思っていたことは、今でもそんなに変わっていないな、ということが、改めて見返すとよく分かる。

また、5月のエントリーの中で、Twitter上の最多インプレッションを記録したのは、以下の記事(インプレッション数15,580)で、これはまぁそうかな、と。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

さらっとご紹介した適時開示が、一夜明けるとすごく盛り上がっていたり、と、相変わらず読み切れないツイッターランドではあるのだが、今でも、自分自身、様々な気づきを得られる場だと思っているので、引き続きお楽しみいただければ幸いである。

なお、最後に、今月の「書籍」に関しては、順番を付けるまでもなく断トツで人気だったのが当然のように以下の本*3である。

これも掛け値なしに、という書籍なので、(これから知財系の大物刊行物が続々と市場に出てくるタイミングではあるが)まだ手に取っていない方がいらっしゃるようであれば、もう一押しプッシュさせていただくことにしたい。

*1:もちろん、完全な終息に至る過程で”経済厨”の言葉を失わせるくらいインパクトのある「波」を一度や二度ならず経験しなければならないのか、それともこのまま何事もなくフェイドアウトしていくのかまで、今予測することは不可能なのだが、地震や風水害に効く薬はないが、ウイルス感染症に効く薬はいつか必ず開発される」というのは人類の偉大な歴史が証明してきたことでもあるので、いずれは完全に終わる話だ、ということは自分は信じて疑っていない。

*2:それは、何も持っていないわけではないが、しがみつくほど大したものを持っているわけでもない、という者にこそ与えられる一種の特権だと勝手に思っている。

*3:紹介したエントリーは装い新たに一段とパワーアップした『プラクティス知的財産法』シリーズ。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

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