そういえば、COVID-19の話題単独での長いエントリーはしばらく立てていなかった*1。
一番近い日付のものは、たぶん↓だったりするから、かれこれ3カ月以上も前のことになる。
k-houmu-sensi2005.hatenablog.com
多少の揺り戻しはあれど、世の中の空気はいつのまにかすっかり緩み、一方でウイルスの方もオリパラが終わって”ターゲット”を見失ったかのように、年末にかけてその活動は一気に鳴りを潜めていった。
使ってきたギリシャ文字が10を超え、ミューから2つ飛んで「オミクロン」という聞きなれない称呼で呼ばれる型が出現したニュースが飛び込んできたときも、慌てふためく海外を横目に落ち着いた日常を過ごす素振りを見せていたのがこの日本という国だった。
だが、これまでの「日本は違う」「日本は特別」論が、たびたび覆されてきたのと同様、今回も所詮はただの”時差”だったようで、ウイルスが喜ぶ忘年会、年末年始の家族大集合、そして新年会序盤を経て、一気に来た爆発的感染者増大・・・。
もちろん、これまでの傾向を鑑みれば、これも昨年末くらいからこれも十分予想されたことで、自分などは「来るぞ来るぞ・・・」と内心思いつつ、12月に入ってからずっと行きたい会合は前倒しに、そうでないものは後に・・・という操配も多少は試みたりしていたのだが、残念ながら感染者の再拡大が始まった時期は予想よりもずっと遅く、そしてひとたび始まってからのペースアップは予想よりも遥かに強烈だった。
2万5742人。
既に多くの人がワクチン2回接種を終えてその抗体もまだ残っている今の状況や、街中の検査機会の増加*2によって最初にウィルスが日本に上陸した時とは比べ物にならないくらい検査対象者が増えてのこの数字、ということを考えると、出てきている数字を見てもそこまでのインパクトはない。
2年もあれば医学も当然進化するわけで、これだけ感染者報告が増えても重症化する方の数は微々たるもの、という事実一つとっても、「数は今や脅威ではない」という現実は明確になっているように思われる。
とはいえ・・・
世の中は変わっても法律はそう簡単には変わらない。
そしてそれ以上に変わらない、というか変えられないのが、行政のオペレーションであり、この2年の間に染みついた人々の意識のような気がして・・・。
ただの風邪ではないが、確実に”風邪”に近づいている今の変異種を捌くために、いつまで保健所に負荷をかけ続けるのか。
無症状感染者、無症状の濃厚接触者を、いつまで隔離、観察の対象にし続けるのか等々・・・。
もちろん、これだけ世界中に「オミクロン」が広まってしまえば、いずれまた新しい変異種は登場するだろうし、それがさらに毒性が弱まる方向に進化するのか、あるいはその逆か、誰にも確実な予測はできない以上、軽々にルールを変えるわけにはいかない、というのも分かる。
ただ、被害が小さいのを良いことに、なんとなくなし崩し的にいろんなルールが緩和されていくと、昨夏打ったワクチンの効果が切れる頃にまたしっぺ返しを食らう・・・という事態も想像できるわけで、負荷がかかりすぎた末端の行政機関がパンクして、いざというときに機能しなくなったりしないように、ここはメリハリを、という戦略はあっても良いのではないかと思うところ。
昨秋同様、今回も、”去る時は一瞬”という展開を望んではいるものの、3たび花見が幻に・・・ということにならないかどうか、ハラハラしながら「次」を見守る2022年の初春。そして、この2年間のウイルスと医療の猛烈な進化のスピードに、この成熟した社会までもがちょっとは追いつけるなら、今年の夏は最高の夏になるんじゃないかな、と今は思っているところである。
*1:年明けにちょこっと書いたものはあったが。久々の「1000人超」。されど世界は回っていく。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~