2週間前の予感*1に違わず、瞬く間に広がっていった「オミクロン株」。
ここ1年くらいの動きと同様に、これで仕事が止まることはないし、自分自身の生活サイクルもほぼ変わらないままここまで来てはいるのだが、メールやWeb会議の相手が「実は私・・・」というパターンはこれまでになく多いから、それだけ広い範囲にまで影響が及んでいる、ということなのだろう。
人数もこれまでの過去最高は遥かに超えて8万人台を突破。この先の自分の関心は「10万人」というキリのよい大台に届くかどうか、っていうところに移ってきたりもしているのだが・・・
冷静に考えれば、この数字は完全に意味を失っている。強いて言えば、「発症した人&意識高く自ら検査を受けた人の中で感染が判明した人の数」としての意味しかない。
検査体制以前に、既に保健所からの濃厚接触者へのフォローすら十分に出来ていない状況では、PCR検査も自ずから”任意”化する。
オミクロンの感染力が巷で囁かれているとおりだとすれば、日本全国で実際に感染している人は、10万人なんてレベルを遥かに超えた数字になっていても不思議ではないが、隣の国の「全市民検査」のような過激なことをしない限り、その数字が正確に記録に残る日が来ることは決してないだろう。
ただ、自分はそれでよいと思っている。
症状が出れば医療機関を受診して適切な治療を受ける。症状が何も出ていなければ、警戒しつつも普段通りの生活を送る。
それが人の本来の営みであり、自由が保障された国におけるあるべき形。
そして、政府が様々なしがらみによってギアを切り替えられないのであれば、一人ひとりが自分たちの行動で変えていく、というのが成熟した国のあるべき姿なのだから。
もちろん、今「弱い」とされている変異ウイルスの凶悪性がより強まれば、再び行動パターンを変えなければいけない時が来るかもしれないし*2、それをいち早く察知してアラートを鳴らすのは、専門家であり、その知見を集める政府の役割、ということになるのだけど、そうなるまでのリスク判断は、そろそろこちらに任せてほしい、というのが今の心情だったりもするわけで、待期期間を3日縮めたくらいで仕事をした気になってほしくないなぁ・・・と個人的には思っている。
これまでにも散々言ってきた通り、今は2時間映画の最後の30分。
自分が望む最高のエンディングは、オミクロン株の感染力がさらに強まり、それに反比例するかのように毒性も弱まる展開で、増え続ける感染者数の数字を数えるのに飽きて、「もうやめた」となったところでエンドロール、という帰結なのだが、世の中には最後どんでん返しで残酷なシーンが登場したところで「続編に期待」というパターンもあったりする。
慌ただしい日々が続く今、この手の話題も気づいたら一週間前のネタ、ということになりがちな今日この頃だが、今は、できるだけ前者のようなハッピーエンディングになることを願いつつ、無意識のうちに染みついたリスク回避行動パターンが、最後に身を助けてくれると信じて、まだまだ続きそうな「コロナの冬・Season3」を乗り切れれば、と思っている。
*1:気になるのはオミクロンの次、に来るもの。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~参照。
*2:一部ではデルタからの変異種の強毒性も指摘されているのだが、あいにくそういった行動判断に役立つような情報が広く流布される機会は少ない。