日経新聞の法務面に、
「クリエイティブ・コモンズ」を紹介する記事が載っていたが*1、
レッシグ先生発のこの世界的試み、
果たしてどこまで浸透するのか、個人的には半信半疑だったりする。
取り上げられているコメントの中に、
「著作権法は金になる一部の著作物の権利者にとっては大変都合が良い。しかし、権利者の中には報酬を得るより、作品を広めたいと願う人も多い。CCは流通促進のための世界共通のプラットフォームになる」(中山信弘・東大教授)
「現状では作品を利用したい人に権利者との交渉の手間やコストがかかりすぎている。権利者が一定の条件の下、権利の解放を宣言することで、デジタルコンテンツの使い勝手は格段に向上する」(ローレンス・レッシグ・スタンフォード大教授)
といった前向きなものが見られる反面、
「権利者と利用者双方の利点を具体的に示したCCの試みは評価する。しかし、現状では一部の業界関係者が推進しているだけ。一般の利用者は存在すら知らないか、何となくマークが格好良いから使っているというレベルにとどまっている。」(林紘一郎・情報セキュリティ大学院大学副学長)
というコメントも合わせて取り上げられているのも示唆的である。
仮に浸透したとしても、
法律そのものに潜む“欠陥”を押し隠すエクスキューズとして
機能するようになってしまっては、元も子もない。
まぁ、“無断複製を禁ず”という表記が乱立するよりは、
健全な傾向といえるのだろうけど。
世界各国、微妙に法制が違う中、
どう調整しているのかは興味があるところなので、
許諾条件の中身とか、一度きちんと勉強してみることにしたい。
(参考:http://www.creativecommons.jp/)