“洞爺湖サミット”への懸念

前々から話は出ていたが、とうとう決まったかと。

「政府は23日、2008年に日本で開く主要国首脳会議(サミット)を北海道の洞爺湖町で開催すると発表した。開催時期は来年7月を軸に調整し、外相、財務相環境相会合など閣僚会合は別の地域で分離開催する。」(2007年4月24日付日経新聞第1面)

1年後、ホスト国の代表の座に安倍首相がいるかどうかはともかく、「世界に誇るべき自然があり、美しい日本を示すのに適当ではないか。警備なども考慮して総合的に判断した」というコメント自体は間違っていない。


確かに北海道の自然は素晴しいし、首都圏で厳しい規制を敷いて混乱を招くよりは、警備する側も楽なのは確かだろう。


だが、問題は時期である。


洞爺湖の周辺は有名な馬産地だ。


千歳地区・日高地区ほどではないにしても、洞爺湖町にあるメジロ牧場はあまりに有名だし、少し離れたところには白老の名門牧場もある。


夏休みに室蘭本線の車窓から外を眺めれば、愛しきサラブレッドが草をはんでいる姿を目にすることも珍しくはない。


春には出産、種付けで慌しく、夏には休養馬が束の間の安らぎを得るこの場所でサミットを開くには、当然ながらウマウマへの配慮が欠かせないのである。


たかが馬、というなかれ。彼・彼女たちは高価な経済動物だ。


我々庶民が一生かかってやっと稼げるような額で取引きされ、僅か2分前後走っただけで、我々庶民の年収を優に上回る賞金を手に入れる。


庶民の生活を少々犠牲にしてでも守らなければならない。それがサラブレッドという動物なのである。


それゆえ、筆者としては、静かな湖畔の森の陰から、メディアだの警備員だのがぞろぞろ出てくるようなイベントを(しかも最近では開催の意義自体が疑問視されているイベントを)、馬にとって(そして彼らと戯れる人々にとって)一番良い季節に、世界有数の馬産地、北海道で開催することがもたらす悪影響を懸念せざるを得ない・・・・。



・・・何ちゃって。


個人的には、単に新千歳や函館の空港の検問が厳しくなるのが嫌なだけデス。ハイ・・・。

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