W杯中断前の試合ぶりを見ている限りでは、「J2に落ちた屈辱をばねに一致団結して1シーズンでJ1復帰」なんてシナリオも満更夢物語ではないような気がしていたのだが、再開初戦でいきなり大敗。
しかも、巻誠一郎選手の移籍をめぐる様々な報道が出てきて、嫌な雰囲気になりつつある。
「J2千葉FW巻誠一郎(29)が、クラブから戦力外通告を受けていたことが18日、分かった。複数年契約の切れる来季以降は契約する意思がないことを、6月の時点で伝えられていた。その後「オシム人脈」で、ロシア1部のアムカル・ペルミから獲得オファーが届いていた。千葉はこの日、完全移籍でクラブ間が合意に達したことを明かした。ただ、千葉で選手生命を全うしたいと願っていた巻にとっては、あまりにも悲しい移籍決定劇だった。」
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20100719-655325.html
この報道が本当だとすれば、何ともセンスがないフロントだ。
自分とて、巻誠一郎選手がプレイヤーとして今のジェフに不可欠な存在だ、というつもりはないが*1、まだシーズン中盤のこの時期に、来季の契約云々の話をして、しかも無理やり海外に送り出すなんてことをする必要があったのかどうか。
しかも、そんな話が(噂レベルでも)出てきてしまった時点で、“一丸”ムードは崩れる。
いくら試合勘が薄れているとはいえ、かつてオシム黄金時代を支えた水野晃樹選手をJ2のライバル(そして宿命のライバル)である柏に持っていかれた(いかせた?)件も、個人的には非常に立腹しているのであるが、これで巻選手まで完全移籍で失ってしまう、ということになれば、細々と受け継がれてきたオシムのDNAはますます薄れていってしまう。
チームにはチームの方針がある。それはそれで良いのだけれど、もう少し、選手もそれを送り出すサポーターも気持ち良く受け入れられるような、合理的感情の中にも一寸の情があるチームマネジメントを心掛けてほしいものだなぁ・・・と思う次第*2。
でなければ、J1に戻るどころか、チーム自体が内部的にも外部に対しても、永遠に求心力を失ってしまう・・・そんな気がしている。