牝馬は牝馬でも・・・

「弱い世代」のイメージが染みついてしまったせいか、朝日杯2着馬(モンドキャンノ)や、前哨戦のニュージーランドトロフィー勝ち馬(ジョーストリクトリ)が出走しているにもかかわらず、NHKマイルカップでも1番人気、2番人気を牝馬陣に譲ってしまった3歳牡馬陣。

確かにカラクレナイの桜花賞での追い込みは、あのソウルスターリングをあわや馬券圏外に放逐するような勢いだったし、同じレースでのアエロリットの末脚にも見応えはあった。
それでも、最後はモンドキャンノとか、皐月賞から向ってきたアウトライアーズあたりが意地を見せると思っていたのだが・・・。

蓋を開けてみると、ボンセルヴィーソが作った1000m・57秒9の速いペースの中、それをきっちり追いかけた牝馬アエロリットが初重賞=G1、という偉業を成し遂げた。

これまで重賞を勝っていなかったとはいえ、1分32秒3という勝ちタイムは6年ぶりの高水準で、後続に影をも踏ませなかった勝ちっぷりからすると相当強い馬だ、ということは良く分かる。ただ、同じ牝馬でも、桜花賞で上位だったカラクレナイが17着に失速したことを考えると、この馬だけが頭一つ抜けたことをどう説明するか、は、なかなか難しい。

また、2着に飛び込んだのが、2歳時はダート戦線で活躍していたリエノテソーロだった、というのもちょっとびっくり。
人気を背負っていたアネモネSで4着に敗れたときは、「やはり芝では厳しいのかなぁ・・・」という印象だったのに、レースのグレードが上がってから才能を開花させるとは・・・。

今回の結果を見て、「弱い3歳牡馬世代」という印象を益々強く持った人も多いと思うのだが、個人的には、むしろ今年の3歳牝馬の層の厚さを感じた次第で、これからオークス、ダービーを経て、夏からの古馬との対決が今から楽しみでたまらないのである。

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