そうでなくても短い2月で、最後の2日間が休日になってしまったためか、今日は本来であれば先月のうちに終わっていたはずのサブスク系の引き落としが続々・・・という感じで、何だか変な感じだった。
月締めのエントリーは一応あげてはみたものの、そういえばカレンダーはまだ新しい月になってなかったり*1、と、「変わり目」の意識が今ひとつのまま、新しい月に突入してしまったような気がしないでもない。
だから、というわけではないのだが、昨日書きそびれた話を。
2月の最終週、ということで、中央競馬のカレンダーでは2月28日は旅立ちの日、だった。
引退する調教師は8名。その中には一時代を築いた松田国英調教師や角居勝彦調教師、といった顔ぶれもいる。
騎手の方では、これまたミレニアムを跨ぎ、関東の第一人者として活躍した時期も長かった蛯名正義騎手がこの日を持って引退。
こういう時は、大体、引退する騎手が騎乗する馬、引退する調教師の厩舎に所属する馬に実力以上の人気が集まるもので、自分もこれまでそういった”情”に流されて散々痛い目を見てきたから、最後の記念に・・・という気持ちを抑えて勝負に徹していたのだが、こと今年に関しては、中山で蛯名騎手が土曜日に人気薄の馬を2頭複勝圏内に連れてきたと思えば、日曜日はとうとう人気以上の実力を引き出して2勝。
調教師の方も、先週の西浦勝一調教師の重賞制覇に続き、元騎手(というか障害戦のレジェンド)である星野忍調教師が平地戦ながら最後の勝利を飾った、ということで(土曜日には松田国英師と西浦師も勝利を飾っている)、多少追いかけても良かったんじゃないか・・・と思った時には後の祭り。
小倉の最終レースで遅まきながら、西浦調教師のラスト出走の馬に手を出してみたものの、あえなく5着に敗れた時点で、今年も、個人的には、去り行く方々に対して、後々まで語り継げるような美しい見送り方はできなかったな、というため息しか出てこなかったのだが・・・。
未だ緊急事態宣言下、ということもあって、今年もこの日は「無観客」。奇しくもそれが始まった1年前と全く同じシチュエーションになったわけだが、混乱の中で、自分自身も先が見えずに右往左往していた1年前と比べれば、同じ光景を眺めるにしても、随分余裕はあったな、というのが正直なところ。
おそらく、家でグリーンチャンネルを眺めていた愛好家の方々も、多くは同じ気持ちだったのだろう。
2020年最高のDX戦略、とも評された馬券売上の伸びは、さすがに年明け以降鈍化して、先週末の時点でトントンくらいになっていたのだが、ちょうど暦が一回りしたこの週末は、再び土日で30%前後の高い伸びしろを記録した。
突然、競馬場にもWINSにも行けずに馬券が買えなくなった人々が続出し、売上を大きく減らしたのが1年前のこの時期だったから、”ステイホームもまた粋”になった今、いつもの週末と同じようにファンが振る舞えば当然こういう結果になるのは分かり切ったこと。
おそらくは週を追うにつれ伸びしろは鈍り、今、昨年の反動で月次の数字が冴えない多くのドラッグストアと同様、「さすがに2年続けてはないな」と苦笑いをすることになるのだろうが、それは逆に言えば、イレギュラーな状況でも「平時」に組み込んでしまう人間の逞しさの証でもある。
昨年末や今年の初め、いつになく冷え込みが厳しかったことの反動か、2月以降、一進一退ではあるものの、暖かくなる日も随分増えた。それがますます気分を楽にしてくれる*2。
今日の時点で、来週以降「緊急事態宣言」が続くのかどうかはまだ分からないし、仮に解除されたとしても、昨年のリプレイのように再び感染者数が盛り返して「2度あることは・・・」とならないかどうかも保証の限りではない。
ただ、そんなことはお構いなく、今年もちゃんと春はやってくる。
そして、多くの方々は、多少の不自由さもものともせず、不安に駆られるばかりだった1年前に比べればずっと穏やかな気持ちでこの季節を迎えてくれるはず。
自分が手掛ける仕事柄、多くの会社で年度末駆け込みレビュー需要が発生し、一部では総会需要や機関整備需要まで発生する「3月」という月は、極めて負荷がかかる月だということは、コロナでざわざわしていた昨年ですら感じたこと。だから、「平時」に向かって動き出す時に再びこの月を迎え、果たして生きて月末まで駆け抜けられるのかどうか、不安がないわけではないのだが、この一年、「未知」との遭遇の中で鍛えられた心が新しい何かをもたらしてくれることを信じて、再びの一歩を踏み出すこととしたい。