COEの集大成

各大学の法学系研究科が行っているCOEプログラム(研究拠点形成プログラム)が、今年度をもって一つの区切りを迎えるようである。


おそらく夏が近づく頃には、文部科学省サイドによる何らかの公式な振り返りがなされることだろうが、各プログラムでもそれぞれ“感動のフィナーレ”に向けて様々な企画を用意しているようだ。


東大、京大、早大・・・といった主要大学が名を連ねた今回のCOEだが、個人的には世の中での大学に対する評価に反して「世の中の期待を裏切った」ところも多かったのではないかと思っていて(特に都の東の方とか)、一般の方が触れることのできる成果をきちんと残していった大学、となると、そんなに多くはないのではないかと思われる。


だが、最後まで期待を裏切らなかったのが、北の国の「新世代知的財産法政策学」プロジェクト。


Amazonではまだアップされていないかもしれないが、「21世紀COE知的財産研究叢書」の第4巻として、『新世代知的財産法政策学の創成』(田村善之編/著)が3月に公刊されるということである。


新世代知的財産法政策学の創成 (21世紀COE知的財産研究叢書)

新世代知的財産法政策学の創成 (21世紀COE知的財産研究叢書)


有斐閣のサイトを見ると、所収されている論文一覧が掲載されているのだが(http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00009.html)、これまでの『知的財産法政策学研究』誌でも取り上げられていたテーマを中心に、興味深い論文が並ぶ。

「次世代知的財産分野のさらなる発展のために! 北海道大学を拠点とする「新世代知的財産法政策学」プロジェクト。本書は,その研究叢書の第4作目(完)である。知的財産法の深化・政策的提言を目指す取り組みにふさわしく,学際的な珠玉の論文により構成。」

というキャッチコピーを額面どおり受け取るかどうかは、読者の皆様にお任せするが、少なくとも自分は買って損はないだろう、と思っている。


こういう取り組みが、もっと広がってくれればなぁ、という思いはあるが、まぁ、せっかくの週末なので、グチはこれくらいにしておこう。

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