何が楽しくて夏に・・・?

数日前の日経紙面に、「大手商社が採用活動時期を8月ごろに遅らせる」という方針が掲載されたのは記憶に新しいところだが、今日の月曜版・12面(「働く」面)でもこの話題が取り上げられている。

「学生の本分である勉学の妨げになる」とか「目先の就職活動に追われて、若者たちが内向き志向に陥る」という危機感がこのような方針展開の背景にある、と記事では説明されているが、個人的にはいかがなものか、という思いもある。

・・・というのも、8月という夏真っ盛りの時期を“就活”に費やさないといけない、ということが、学生側にとっても採用を行う側にとっても、プラスになるとは必ずしも評価しがたいからだ。

そうでなくても暑い暑い最近の夏。
本来であれば、学生たちにとって最後の本格的な休暇になるはずの夏休みを潰させてまで、スーツ姿でオフィス街をかけずり回らせる慣行が定着してしまうことになれば、それまで以上の弊害が出てしまっても不思議ではない。

ちょうど学期中に就活がある、それゆえに学生が授業に出たくても出られない、ということを問題視するのであれば、むしろこれまでのスケジュールを前倒しして、3年の期末試験が終わる2、3月くらいから4月上旬までの間に、さっさと終わらせてしまえば良いではないか、というのが、かねてからの自分の意見で*1、そういう話であれば前向きに評価することもできるのだけれど・・・。


今後こういった話が、各会社で降ってわく可能性はあるが、筆者としては、できれば採用担当者の自己満足にとどまることなく、当の学生の声をもっと取り入れた就活スケジュールを組んで欲しいものだなぁ、と願うのみである。

*1:年度末の諸々の仕事と重なるので、ちょっときつい状況もあるのだが、学生サイドの事情を第一に考えるなら、これがベストのやり方だと思う。

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