2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2013年2月のまとめ

毎年同じことを書いているような気もするが、大体このブログの場合、年明けに気合いを入れてエントリーを定期的に更新していても、この時期になると、年度末に向けたあれやこれやで、仕事もプライベートもパンク状態になっていて、いつの間にか“不定期更新”…

“TPP時代”の幕開けを前に読むべき一冊。

先の総選挙の一件もあって、このままズルズルと夏まで引っ張られるのかなぁ・・・と思っていた「TPP」の話が、日米首脳会談を経て、突如再燃した。報道等を眺める限りでは、まだまだ、あくまで交渉のテーブルに付くかどうか、という段階を脱し切れていないし…

加速しつつある攻撃〜「約款」に関する法制審部会提案をめぐって

先日、1面で「債権法改正」のニュースを大々的に伝えた日経紙*1だが、「中間試案」が未だ法制審部会で正式決定されていない状況であるにもかかわらず、さらに突っ込んだ記事を「真相深層」というコラムで掲載している*2。 「法務省、契約ルール見直し/約款…

岐路に立つ「強制起訴」制度

検察審査会の「起訴相当」議決に基づき、元明石警察署副署長が強制起訴されていた、明石歩道橋事故をめぐる業務上過失致死傷被告事件で、神戸地裁が「免訴」の判決を言い渡す、という異例の事態となった。 「奥田裁判長は判決で「元副署長に(事故の)予見可…

出版者隣接権へのカウンターパンチ?〜経団連の「電子出版権」創設提案

当ブログで、何度かにわたって取り上げてきた「出版者の権利」問題*1。これまでの動きとしては、出版社サイドが「出版物等原版作成者」を主体とする「著作隣接権」を付与すべし、という提案を前面に打ち出し(通称“中川勉強会”のペーパー参照、http://www.mo…

国民的議論の火蓋は切られたのか?

日経新聞月曜朝刊の法務面・・・ではなく、1面トップに突如として掲載された「債権法改正」のニュース。長きにわたってかかわってきた人々にとっては、今さら感が強い一方で、ぼんやりと眺めていた人々にとっては、俄かに現実の課題として降りかかってきた…

日曜のデジャヴ―

初のダート挑戦となった4歳馬・カレンブラックヒルが、なぜか単勝1番人気*1、と、ちょっとでも競馬を知っているファンにとっては、高配当に胸躍る、ワクワクするようなレースとなった今年のフェブラリーステークス。だが、そんなファンの期待もむなしく、上…

蘇ったフレッドペリー判決の規範〜「ハック済みWii」商標法違反被告事件をめぐって

最高裁HPが日々判決文をアップしてくれるおかげで、こと民事事件に関しては、知財事件の判決をリアルタイムで見ることができるようになって久しい。だが、刑事事件、となると、(一般の方が思っているよりは)係属している事件数が多いにもかかわらず(特に…

まねき・ロクラク時代の終わり。

あの衝撃の最高裁判決から2年。 とうとう、時代の終わりを告げるニュースが、朝刊の片隅にひっそり掲載された。 「インターネット経由で日本のテレビ番組を海外などに転送するサービスは著作権侵害に当たるとして、NHKや在京の民放各社などが業者2社にサービ…

壮大な“新喜劇”

結局、始まったころの予想通り、めでたく和解と相成った「面白い恋人」事件。 「北海道土産の人気菓子「白い恋人」を製造販売する石屋製菓(札幌市)が、商標権を侵害されたとして、吉本興業(大阪市)などに菓子「面白い恋人」の販売差し止めと損害賠償を求…

「検定」はトラブルの元?〜「数検」商標をめぐる争いの果てに。

「○○検定」と聞くと、中高生の頃に、何かと言えば受けろ受けろ、と勧められて閉口した、という方も多いと思うのだが、それでも、語学検定のようなポピュラーのものから、純粋な趣味に近いものまで、何となく手軽に受けて取れる“資格”として、日本人の検定志…

「新しい商標」導入前夜に思うこと。

これまで継続してフォローしてきた「新しい商標」が、とうとう本格的に導入される兆しになってきた*1。機を見るに敏な日経新聞でも、早速2日連続の特集コラム(「広がる商標」)を組んで、この問題を取り上げている。その中では、まず前半*2で、 「日産自動…

期待の裏にある、もう一つの思い。

先日、安藤勝己騎手が引退するなど、“新年度”*1を感じさせるニュースが流れる季節になっているが、そんな中、また派手なニュースが飛び込んできた。 「中央競馬の2013年度騎手免許試験合格者が7日発表され、過去5年で4回、地方競馬の最多勝を記録した戸崎圭…

「竹書房」と聞いて蘇った記憶〜廉価版コミックをめぐる著作権侵害事件を契機に。

漫画家と出版社の間の利益分配をめぐる興味深い著作権事件の判決がアップされている。いつもは比較的フラットに判決を紹介されている大塚大先生のブログでも 「出版社に都合の良い方向で認定されており漫画家への配慮を欠く結果となっています。」 (http://…

時代の変化を感じさせるニュース

間もなく新年度、ということで、どの会社も「人事」の話が浮上してくる季節であるが、そんな中、「大手商社初の女性執行役員」というニュースが報じられた。 「伊藤忠商事は5日、法務部長代行の池みつる氏(46、写真)が4月1日付で執行役員に就任すると発表…

浮かび上がった対立構図と出版社側の本音〜著作隣接権付与問題をめぐって

月曜日の朝の定番、と言えば、日経紙の紙面を大きく飾る「法務インサイド」。 そして、今一つピントが合わないその記事をいじって楽しむ・・・というのが、長らく当ブログの日課のようになってしまっている。だが、「著作隣接権 求める出版界」という見出し…

“アマチュア”を超えて・・・

別府大分毎日マラソンで、川内優輝選手が、中本健太郎選手との終盤の激しいデッドヒートを制して、見事、2時間8分15秒の自己ベスト記録(かつ大会新)で優勝するという偉業を果たした。既に世界選手権出場経験があるにもかかわらず、“公務員ランナー”とか“市…

即席麺業界の仁義なき戦いの源流にあるもの。

昨年末になって、「ストレート麺」をめぐる特許紛争が勃発した即席麺業界*1。 多くの人に親しまれているヒットメーカー同士の争い、ということもあって、世間の関心も高まっているところだが、そんな中、同じ当事者の間で、ひっそりと争われていた別件訴訟の…

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