2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2013年8月のまとめ

普通の社会人にとって「夏休み」を実感できる時期は短い。 今年も、暑さにうだされてグダグダしている間に、8月が終わり、もう一段ギアを上げていかないといけない状況になりつつある。それでも、何となく弛緩した周囲のムードの中で、多少なりとも思索を巡…

親と子。

先日のエントリーでも書いたとおり、ここのところずっと「あまちゃん」にどっぷり嵌っているのだが、特にここに来て面白いなぁ、と思うのが、「親と子」(ほとんどが「母娘」だが)の微妙な距離感が描かれているくだり。元々、断片的に見ていたシーンだけを…

天国と地獄へのエレベーター

今年のJリーグで開幕当初から勝ち点を積み重ね、5月6日の第10節(サンフレッチェ広島戦、2-1)で「J1・21戦無敗記録」という驚異的なリーグ新記録を打ち立てた大宮アルディージャ。代表に入るような華のある日本人選手こそいないものの、初めて日本のチーム…

積み重なった数字の重み〜500万ページビュー到達。

「8月」というのは、このブログにとっては節目の月である*1。 それゆえ、いつもなら見過ごしてしまうページビューの数字も月初めから何となく気になっていて、“出来れば今月中に・・・”と思っていたところで、とうとう500万PVに到達、ということに相成った。…

夏休みに読んでみた本(その4)〜いつか辿り着きたい場所

さて、“夏休み”というフレーズを使うのも、そろそろ限界な時期になってきた、ということもあり、今年のこのシリーズ最後の一冊、ということにしたいと思う。不格好経営―チームDeNAの挑戦作者: 南場智子出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2013/06/1…

夏休みに読んでみた本(その3)〜知財法分野を語る上で必読の珠玉の講演録

そろそろ“夏休み”気分からも醒めて、この先の怒涛の仕事ラッシュに怯える時期に差し掛かっているのだが、そんな中、気合で読み切ったのが、この本である。ライブ講義 知的財産法作者: 田村善之出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2012/06/06メディア: 単行本こ…

「日米通算4000安打」フィーバーと一抹の寂しさ。

NYヤンキースのイチロー選手が、今か今かと待たれていた日米通算4000本安打をようやく達成した。 日本で1278本。そして、メジャーリーグで、2001年シーズンから足かけ13年かけて積み重ねた数字は2722本。「ヒット数の割にはチームの勝利に貢献してないんじゃ…

白旗を上げるにはまだ早い。

夏の世界陸上、女子に続いて“復活”の狼煙が上がることが期待された男子マラソンは、中本健太郎選手が終盤まで先頭集団で粘り、五輪に続いて5位入賞、というまずまずの結果となった。とはいえ、他の日本人選手は、中盤のペースの上下動に振り回されて、軒並み…

「あまちゃん」を見たくなる理由。

春先、「『じぇじぇじぇ』が今年の流行語大賞で決まり」と日経の春秋子が書いた時は、「一時の流行に乗りやがって・・・」という冷笑の声すら聞こえてきたものだが、あれから1四半期ほど経ち、当のドラマの盛り上がりは、「さすが日経。あれは素晴らしい慧…

帰ってきたホワイトカラー・エグゼンプション

安倍首相が7年ぶりに政権を取り戻して以来、いろいろと“昔懐かし”的な施策が飛び出してきているのだが、14日付の日経朝刊1面に大きく掲載されたこの施策も、ずいぶんと懐かしい香りがする。 「政府は1日8時間、週40時間が上限となっている労働時間の規定に当…

夏休みに読んでみた本(その2)〜債権法改正に向けて、加速するプロパガンダ。

夏休みシリーズ、ということで、第2弾は、内田貴法務省参与が書かれた、債権法改正中間試案の“解説書”である。民法改正のいま ―中間試案ガイド作者: 内田貴出版社/メーカー: 商事法務発売日: 2013/07/02メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブロ…

夏休みに読んでみた本(その1)〜労働契約法改正を語りつくすための一冊。

“夏休み”といっても、丸一日休めるようなのんびり感とは程遠い状況であるのだが、それでも、ちょっとは時間を作って、買い貯めていた本を読もう・・・ということで、今年もこのシリーズをやってみることにする。改正労働契約法の詳解 Q&Aでみる有期労働契約…

「特許異議」制度、復活の時。

ちょっと前から、この流れがほぼ確定的なものになる、と予想されていたとはいえ、新聞の一面に掲載されると、いよいよだなぁ・・・という気分になる。 「特許庁は、成立した特許に対して類似技術をもつ同業他社が異議を申し立てやすくする新制度をつくる。書…

「著作権」の重さを改めて感じる一事例〜ディスプレイフォントの使用をめぐって

パッと見た限りでは、それなりに創作性がありそうで、何らかの形で投資インセンティブを保護する必要性もあるように思われるのに、判例上は「著作物」として認められておらず、それゆえに著作権法の保護も受けられない“コンテンツ”は、決して少なくない。 「…

今年もまたやってきた“熱闘”に想うこと。

毎年のこととはいえ、“甲子園”の話題が世の中を賑わせるようになると、今年はどんな話題が飛び出すのだろう・・・といった高揚感でワクワクしてくる方は多いことだろう。最近では、ほとんど「サッカー専門誌」と見まがうような構成になっているNumber誌も、…

「電子出版権」と「出版義務」の複雑な関係

ここのところ、「出版者の権利」について熱心に追いかけている日経紙が、5日付の法務面にも、「コミック雑誌の電子出版権 出版社の義務、焦点に」という記事を掲載している。7月29日に行われた文化審議会著作権分科会出版関連小委員会の中断前の最後の審議…

あれから8年。

このブログに初めてのエントリーをアップした日付は、2005年8月4日。 つまり、今日は、開設から8周年を迎える日、ということになる。当時は、ちょうど「ブログ」という言葉が市民権を得るようになってきて、今FBのアカウントを取るのと同じくらいの感覚で、…

早起きは5割増しの得・・・的施策への疑問

昨年「フレックスタイムの廃止」という、あっと驚く施策を打ち出して物議を醸した会社が、またしても勤務制度改定の話題で日経紙の1面を飾っている。 「伊藤忠商事は社員の働く時間を朝方にシフトさせ残業を減らすため、新たな賃金制度を導入する。時間外手…

「違法ダウンロード刑事罰化」規定をめぐる解釈論の終着点。

(注:記事タイトルを修正の上、加筆しました 8/4 18:30)振り返るとちょうど1年前の今ごろは、改正著作権法の成立を受けて、様々な議論がなされていた時期であった。 立法に関わった文化庁の中の方々の講演だとか説明会だとかが、あちこちで行われて「公式…

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