2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2012年5月のまとめ

とにもかくにも、GW中に飛び込んできたニュースに触発されて書いた「コンプガチャ・景表法問題」に関するエントリーへの反応が物凄かった5月。更新頻度は、ここ数カ月の傾向通り、あまり芳しいものではなかったにもかかわらず、ページビューは65,000件超で本…

「下請法違反」多発の背景にあるもの。

ジュリスト6月号の特集「優越的地位の濫用とは?」がなかなか面白かったので、ご紹介しようと思っていたところで、タイミング良く日経紙の「法務インサイド」で「下請法」に関する記事が掲載された。 「小売企業が公正取引委員会から下請法違反で勧告を受け…

競馬の難しさを再び教えてくれたダービー。

第79回の日本ダービーこと東京優駿。皐月賞の勝ち方があまりに鮮やかだったゆえに、2年連続ステイゴールド×メジロマックイーンという血統での2冠達成、という奇跡を信じて、ゴールドシップに夢を賭けたのだが、33秒8の上がり最速タイムをマークしながら5着止…

新書にみるイメージと実務のギャップ。

最近、あちこちで話題になっている、西村あさひ法律事務所編『ビジネスパーソンのための企業法務の教科書』。以前ご紹介した福井健策弁護士の超・良書*1を彷彿させるようなタイトル、ということもあって、自分もその辺の書店でさらっと買ってみたのだが・・…

「元社員を訴える」ことの意味。

先日、簡単に当ブログでご紹介した、新日鉄による対ポスコ営業秘密使用差し止め&損害賠償請求訴訟*1。日経紙は相変わらずこのネタがお好きなようで、今度は月曜日の法務面で大々的に特集を組んで報じている。新日鉄がいかにして「営業秘密関係訴訟のハード…

遂に壁は破られた、のか?

オークス、といえば、昨年、マルセリーナ以下が枕を並べて討ち死にし、「ディープインパクト産駒はクラシックディスタンスは無理!」と言われ始めるきっかけを作ってしまったレース。だが、あれから1年。“ディープ産駒は来ない”と思いこんで、桜花賞馬を買い…

主役不在の決勝戦。

今年のUEFAチャンピオンズリーグの決勝は、いつになく牧歌的な一昔のサッカーを見ることができた・・・そんな感じのゲームだったような気がする。バルセロナや全盛期のアーセナルのような、ファンタスティックな展開があるわけではない。 かといって、モウリ…

コンプガチャ問題に消費者庁が示した一つの「結論」

最初の“リーク”以降、2週間にわたって“エア規制”状態が続いていた「コンプリートガチャ」について、ようやく消費者庁が「公式見解」を出した。「『カード合わせ』に関する景品表示法(景品規制)上の考え方の公表及び景品表示法の運用基準の改正に関するパブ…

消費者庁長官会見での質疑応答から透けて見える思惑

依然として世の中の関心が高い「コンプリートガチャ」問題。 主要6社等の「廃止」発表で景品表示法違反問題については、事実上一つの決着がついたように思われるものの、最近では、前々からくすぶっていたソーシャルゲームそのものの“射倖性”を論難する声も…

奇妙なアドバルーン

昨年の特許法改正に続き、今年の著作権法改正、と大きな改正が続いている知財業界だが、今年に入ってから報じられている“新しい改正の動き”には、どうも奇妙なものが多い。以前ご紹介した意匠法改正の話*1に続き、15日付けの日経紙でも、これまでの審議会等…

一般化できない“先進的な”取り組み。

パブリックコメントで意見が真っ二つに割れ、この先の法制審部会での“政策判断”が注目される会社法改正だが、ここに来て、「社外取締役義務付け推進派」を勢いづかせるような記事が、日経紙に掲載されている。 「日立製作所は取締役の要件などを厳格に定めた…

5年越しの思いが報われた瞬間。

ロンドン五輪が近づいてきて、どの競技も、本番への切符を取るための激しい争いが繰り広げられている。 そして、この週末、柔道でも代表争いに決着を付けるべく、全日本体重別選手権が行われた。男子の重量級のように、どの選手もなかなか世界での実績を築け…

消費者庁のガイドライン改定が意味するもの〜口コミサイト問題をめぐる報道の勇み足?

「コンプガチャ」問題でいろいろと騒がれている中、これまた今年初めくらいに大きな問題となった「口コミサイトステマ投稿問題」について*1、消費者庁が一つの考え方を示している。昨年10月に公表された「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景…

“エア規制”がもたらした結末〜ソーシャルゲーム業界の長い長い5日間

連休の間に書いた「コンプリートガチャ」関連のエントリー*1へのアクセスが、気がついたら物凄いことになっていて、改めてネット上の情報の伝播力の強さを思い知らされた*2。拙いエントリーに目を通していただいた皆様には、ただただ御礼を申し上げるほかな…

指定弁護士が選んだ茨の道。

ある意味、予想されたどおりの「無罪」判決が出てしまい、指定弁護士側の対応が注目されていた「陸山会」政治資金規正法違反事件だが、9日になって「控訴」の方針を固めたようである。 「資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡り、民主党元代表、小沢一郎被…

府中に吹き荒れた春の嵐

連休の最終日、予期せぬ大災厄に見舞われてしまった方々も大勢いらっしゃる中で、「嵐」などという喩えを軽々しく使うべきではないのかもしれないが・・・少なくとも、この日、夕方に竜巻のニュース映像を見るまでの「一番衝撃を受けた出来事」は、府中の最…

景表法は変質したのか?〜「コンプリートガチャ」規制をめぐって。

「こどもの日」に合わせるかのように、突如ニュースが流れた「『コンプリートガチャ』景品表示法違反」問題。読売新聞のニュースサイトによると、 「携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特…

特許判例の十年。

なかなか前向きなモチベーションが湧かないまま過ぎていくGWだが、部屋の片づけをしていたら、一昔前の「特許判例百選[第3版]」が“発掘”されたので、少しは連休らしくスケールの大きなこと(?)を・・・ということで、先日購入した「特許判例百選[第4版]…

“ムラ”に必要な外からの視線

自分は長らく「知財」にかかわるところで仕事をしてきた。それゆえ、「知財」と聞いただけで、“特殊な世界”と思われてしまう現実、例えば、法務の仕事を結構長くやっている人でも“その辺は素人なんで”と急に謙虚になってしまうし、ましてや弁護士の世界にな…

追い込まれそうになる夜は、キクマさんの本でも。

自分が昔受けていた試験が、完全に幕を下ろしてしまって以来、法律関係の試験の日程にはトンと疎くなっているのだけれど、そろそろ予備試験とか、新試験*1とかの日程も迫ってくる頃なんだろう、と思う。今でこそ、人並みに“GW”なんてものを味わっている自…

著作権法改正の歴史を振り返りながら読みたい一冊

先日の著作権法学会の発表があまりに刺激的だったゆえに、思わずその場でAmazonに飛び、買ってしまった一冊がある。残念ながら今サイトに飛んでいっても、新品は品切れになっているようだが、中古は出品されているようだし、図書館等で入手できる機会もある…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html