趣味

それでも残り続ける記憶。

北京冬季五輪の閉幕から約2週間。本来なら微かな余韻に浸りつつ、再び幕を開けるパラリンピックに思いを寄せ・・・という時期のはずなのだが、閉幕後に急変した国際情勢の暗闇がそんなムードを一気に吹き飛ばしてしまった。それだけが理由ではないが、それも…

一つの時代の終わり。

2月最終週は、中央競馬の世界では卒業の季節。昨年も結構な大物調教師が定年、早期引退で話題になっていたが、今年はそれに輪をかけて、平成から令和の時代を支えてきた調教師の先生方の引退を見送ることになった。今年引退する7名の調教師のうち、6名はGⅠ勝…

最後の一日まで熱狂できた幸福感と胸をよぎる思い。

2022、北京五輪が終わった。今の世界地図の中では政治的にはかなり微妙な立ち位置の国、しかも世界的なオミクロン大流行中の開催、ということもあって、開会式が始まる頃になってもムード的にはあまり盛り上がっていなかったのだが、始まってみたら、日を追…

シンプルな利益衡量だけでは救えなかったもの。

17日に行われた北京五輪、フィギュアスケート女子シングルフリーの最終グループの中継で見たもの。それは間違いなく「異様」と形容するしかない光景だった。華やかな団体戦の「表彰式中止」という異例の事態に端を発したリンク外の騒動。振り返れば、「ケリ…

マイナー、だからこそ。

いつから、冬季五輪はこんなにエキサイティングなイベントになったのだろうか。ここ最近、同じようなことばかり書いているのだが、今週に入ってからもバタバタは続いていて、落ち着いてテレビに向き合える日は限られる。 夜も深まった時間帯の競技は辛うじて…

”悲劇”が吹き飛ばされた爽快さと、真の強者の心意気に触れた日。

2月11日、世界のカレンダーではただの金曜日でも、日本の暦では祝日。 そして、そのおかげで、美しい瞬間を目撃できたことに我々は感謝しなければならない。いうまでもなく、スノーボードの男子ハーフパイプ、平野歩夢選手の痛快な”倍返し演技”。夏と違って…

グダグダの毎日に喝を入れてくれたクワッドアクセル。

五輪、特にこの時期に行われる「冬季五輪あるある」なのが、開会式を見て、開幕直後に行われるモーグルを見て、ジャンプのノーマルヒルくらいまで堪能したところで一気に日常に突入し、慌ただしさで「今日何の種目やってるんだっけ・・・?」という状況にな…

再び開かれた歴史の扉。

今回の冬のオリンピック。日本選手団にとっては決して良い流れではなかった。スピードスケートで圧倒的な期待を背に登場した高木美帆選手が最初の種目でメダルを逃す。ソチから8年間、一時は世界で圧倒的な”女王”の地位を築いていた高梨沙羅選手にも金メダル…

たとえ「異形」といわれても。

気が付けば始まっていた・・・という感のある2022北京冬季五輪。国際情勢が日々緊迫の一途を辿っている中での開幕、ということもあって、五輪をめぐる話題もアスリートの話題以上に政治的な話題が多い気がする。何といっても開会式の翌日に、 「北京冬季五輪…

一夜明け。

ここ最近しばらく追いかけているサッカーW杯最終予選。先週の中国戦は何とか勝った。k-houmu-sensi2005.hatenablog.comただ、次の相手はグループB最強のサウジアラビア。さすがにそう簡単にはいかんだろう、と思っていた。ところが試合開始から1時間ちょっと…

こんな日でも代表は勝ち、そして歴史は続いていく。

正直なことを言うと、今日の試合は負ける、と思っていた。連日のオミクロン感染者は7万人を遥かに超え、10万人の大台に向けて着々と数字を伸ばしていく。株高に浮かれた季節は終わり、この日はあわや26,000円割れも覚悟した日経平均841円安。飛翔体は毎朝、…

勝てないのは馬のせい?それとも・・・

先週のエントリーでも触れたが、今年の中央競馬は年初から”波乱”の空気に満ちている。金杯が荒れるのは当然、3歳重賞も馬の若さを考えれば・・・と、多少の理屈も立ったのだが、いよいよ古馬戦線も本格的に動き出して、「さぁAJCCで真打ち登場!」となる…

吹き荒れた嵐がやむ日が遂に来たのだろうか・・・。

今年の3歳重賞戦線に異状あり?と最初に感じたのは前週の三連休開催の時だっただろうか。ここ数年、年明け早々からクラシックにつながる3歳重賞を次々と勝ちまくっていたのは、ノーザンファーム生産馬たちだった。シンザン記念はあのアーモンドアイから4年連…

「納得」の先にある不安。

年初の恒例となった前年度のJRA賞競走馬部門の受賞馬が今年も決まった。www.jra.go.jp圧倒的なインパクトを残した年度代表馬に3歳の三冠馬2頭、と波乱らしい波乱はほとんどなかった2020年度*1ほどではないが、今年も大半の部門では予想通りの結果になった、…

優勝旗は3たび白河の関を越えた。

節目の第100回、ということに加え、準決勝の段階になって新型コロナウィルス感染で涙を呑むチームが現れる、という想定外の出来事などもあって、いつになく"見たい”気分で、思わずテレビに目をやってしまった決勝戦。勝ちあがってきたのが、かたやすっかり新…

金杯は荒れるに限る。

今年は曜日の並びの関係で正月休みは「3が日」できれいさっぱり終了し、加えて日本全国仕事始めの4日は運悪く火曜日、ということで、実質一週目からフルスイングしないといけない、というなかなかハードな始まりになっている。乗り切れば世間は「3連休」、で…

理想形にまた一歩近づいた箱根路。

今年も正月のイベントとして粛々と行われた第98回箱根駅伝。Number(ナンバー)1042号[雑誌]文藝春秋Amazon応援自粛要請がかかっていたにもかかわらず、沿道で声を挙げて応援する人たちが目立った、とか、青山学院大学があまりに強すぎて、途中から2位以下の争…

まさに日出づる勢いを眺めつつ2021年の中央競馬が終わった日。

世の中では多くの人々が「仕事納め」を迎えるようだが、自分の仕事は納まらない*1。だがそうはいっても、今日は真の中央競馬開催最終日、ということで、とりあえず全レース馬柱は眺めた。そして最後の思いを託す・・・。メインのホープフルSに関して言えば、…

有馬記念で年度代表馬が決まる瞬間を見届けられた幸福感。

1年が経つのはあっという間。毎年この時期になると思うことではあるが、特に今年は一年の3分の2くらい「コロナ禍」に振り回された年だったこともあって、なおさらその感が強い。 ようやくいろんなものが正常に回り始めるようになったと思ったらもう終わり・…

再び辿り着いた「完全制覇への王手」

競馬界のレジェンド・武豊騎手が、何度挑んでも跳ね返され続けてきた関門・朝日杯FSで、遂に「22度目の正直」を果たした。3番人気、ハーツクライ産駒・ドウデュースでの差し切り勝ち。「何で勝てないんだ」「七不思議」とずっと言われてきていたものの、冷静…

悪夢の後の大団円。

競馬の世界では、師走の恒例となって久しい冬の香港国際競走。古くはフジヤマケンザンの時代から、ステイゴールドの悲願のGⅠ制覇といった歴史を積み重ねて、ここ数年は日本馬が席巻している、と言っても過言ではないようなイベントになっていた。今年遠征し…

新たな伝説の誕生が夢と消えた日。

「ジャパンカップ」の冠を外して久しく経ってしまったものの、今年も一線級のダート馬たちを迎えて行われたチャンピオンズカップ。そして「初のダート挑戦」というこの種のレースでは明らかに不利な立場ながら、直前までかなりの人気を集めていたのが、3歳牝…

去り行く人が残した言葉。

今週届いた『Number』(1041号)も、特集は「日本シリーズ完全詳報」ということでプロ野球ネタだった。Number(ナンバー)1041号[雑誌]文藝春秋Amazonこれで1039号から3号連続で表紙をBaseball アスリートが飾ったことになる。確かに、このコロナ禍、競馬を除…

これは同期に捧げた花道だったのか。

第41回ジャパンカップ。ここ数年、「名ばかり国際レース」のようになってしまっていたこのレースだが、今年は外国産馬3頭が参戦*1。 迎え撃つ国内勢の方は、昨年に比べるとちょっと寂しい顔ぶれにはなったが、三冠馬・コントレイルを筆頭に、今年のダービー…

まだ、終わってはいなかった。

オリックスの大逆転サヨナラ劇で幕を開けて以来、連日白熱した試合が続いた今年の日本シリーズ。2点差以上付いたのはわずか1試合だけ*1。あとは第3戦以降、どっちに転んでもおかしくない展開で舞台を東京ドームから神戸に移して4試合。最後の第6戦も、無双・…

「牝馬こそ最強」時代の黄昏。

2年続けて阪神競馬場での開催となった第38回マイルチャンピオンシップ。それなりの豪華なメンバーが揃ってはいたが、主役がグランアレグリアただ1頭になる、ということは最初から分かっていた。何といっても昨年はマイル、スプリント路線でGⅠ3勝を挙げ、文句…

「固定」し続けたことの意味。

最近では珍しくハラハラした展開が続いているサッカーのカタールW杯最終予選。1勝2敗、と負け越したサウジ戦では、聞こえてくる声はみな罵声、というような状況だったが*1、その4日後にホームでオーストラリアを撃破して一息。さらに先週からの11月アウェー2…

その糸が繋いだ絆。

全馬ゴールした後、ラジオの音声からも場内騒然、という空気が漂ってくるのを感じながら、「そういえば、昔は”荒れるレース”の典型だったなぁ」と懐かしく思い出した今年の第46回エリザベス女王杯。かくいう自分も、1番人気・レイパパレは高野厩舎の仕上げの…

最高に爽快で、最高に痛快だった2つ目の勝利。

月が変わった途端にあれこれといろいろ舞い込んで、ブログで”本業”のエントリーを書くのもままならない状況になってしまっているのだが、そんな中、この日曜の朝に飛び込んできた快挙の報は、最高の癒しになった。これまで専ら「観る」だけのレースだった本…

15年の時を超えて。

”ワンマンショー”という言葉がふさわしい、”らしさ”全開の就任会見だった。www.youtube.com最近は、いろんな会見がそのままの形でインターネットに載せられることは多いのだが、50分近くの時間、ずっと見続けていたいと思うようなスリリングな会見と問答がで…

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