2011-01-01から1年間の記事一覧

仁義なき“囲い込み合戦”の末に。

ここ1、2年の間に、一気に拡大した携帯電話向けソーシャルゲーム市場で、激しくしのぎを削ってきたDeNAとGREE。自分が携帯でやるゲームは、買い切り、追加出費なしで楽しめるような代物だけで、アイテムだ何だとで金がかかるようなものには基本的に…

巧妙なブランド戦略。

以前、興味深い事例として紹介していた「ミッフィー対キャシー」、という“ウサギの戦い”事件。 http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20101021/1287884249少なくとも我が国の著作権法に則って判断するなら、何ら著作権侵害の問題は生じないであろう、と思われる…

すっちゃかめっちゃかな日常の中で。

ここのところずっと、度を越した慌ただしさのせいで、まともにブログを更新できない日々が続いている。 実のあるコンテンツが載っていることを期待して、このブログを訪れてくださる長年の読者の皆様には、大変心苦しい限り。「書けない」ということは自分に…

「この国を壊すな」っていうけれど。

菅首相の辞める辞めない問題を引きずっている間に鬱積したストレスを、ぶちまけるかのようなコラムが6日付の日経紙に掲載されていた*1。このコラムを書かれたのは芹川洋一論説委員長。 「この国をどうする気ですか」というタイトルも、「民主党政権『失敗の…

意外なインパクト。

震災以降、変則日程続きで、馬もファンも振り回され続けた感がある今年の春のG1戦線。それでも、桜花賞以降、大きなアクシデントもなく、G1レースは消化され、この日の安田記念で無事、連続G1シリーズの全日程を終えることができた。最後の最後で、デ…

遺憾な評価。

東京にいながらしてアクセスできる、数少ない(というか唯一の)“社会科学系GCOE”として、個人的にお世話になっているのが、早稲田大学のプログラム(「成熟市民社会型企業法制の創造」)なのだが、拠点リーダーである上村達男教授名でメルマガ登録者向けに…

2011年5月のまとめ

月ごとに増していく逼迫感。 地震の危機対応がひと段落したと思ったら、年度末・年度始めの諸々の仕事がタイムラグを持って飛び込んできたり、進行中だった大きめの案件が一気に動き出したりして、ズルズルと来ているうちに、株主総会前のカオス状況に突入・…

強い馬は強い。

綺麗な馬場だろうが、ぐちゃぐちゃの馬場だろうが、強い馬は強い。 それを改めて実感した今年のダービーだった。ゴール前、馬群を切り裂いて、あの不良馬場ではちょっと考えられないような34秒台の末脚を炸裂させた*1オルフェーヴルが、1冠目のレースを再現…

ソニーの不覚

そうでなくてもエレクトロニクス部門の業績が振るわない上に、得意のソフト部門でも、インターネット配信サービスで個人情報の大量流出、という衝撃のトラブルを起こしてしまったソニー。一部のサービスについては、ようやく国内でも再開できるようになった…

「損害」という言葉の意味。

まもなく公表されることが予定されている、原子力損害賠償紛争審査会の「第二次指針」。これまでの議論経過を見る限りでは、想定された方針から大きく外れることなく、淡々と指針策定に向けて歩みが進められている、という印象を受ける。JCO事故の際の指針で…

EUでの新しい動き

震災後、著作権法改正の動きも進まず、停滞感がただよう我が国の著作権業界だが、海の向こうではこんな話も出ているようだ。 「欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、特許、商標、著作権などの知的財産権に関する総合戦略「知財権のための単一市場」を発表した…

「失敗学」は原発危機を救えるか?

震災、事故直後の混乱がようやく一息付き始め、最近ではもっぱら賠償と責任追及に議論の焦点が移ってきている福島第一原子力発電所の事故であるが、ここに来て、注目された「事故調査委員会」のトップ人事に関するニュースが飛び込んできた。 「政府は23日、…

悪夢のような数字。

日弁連法務研究財団のHPで公表された、「2011年法科大学院全国統一適性試験」の志願者数の数字が、大変悲しいものになっている(http://www.jlf.or.jp/jlsat/pdf/20110520.pdf)。 第1回:5946名 第2回:7383名 2003年からずっと“二大適性試験”の一方を担っ…

“サンデー”になれない子供たち。

初年度産駒から牡馬クラシック2冠とオークスを制した父・サンデーサイレンスの産駒が、なかなか手に入れられなかった桜花賞のタイトルを初年度産駒で勝ち取ったディープインパクト。もしかすると、ファンが待望している“父を超える存在”に向けた伝説第2章誕…

迷いはまだまだあるけれど。

この週末で、自分のアイデンティティが何となく見えた気がした。どこにいて、どんな話をしている時が一番楽しいか・・・。 それを改めて感じたから。先週からずっと、一日の休みもなく突入する新しい一週間。体はつらいけど、胸張って歩こう。自分の中に、ち…

忘れかけていた記憶とともに・・・。

数日前に届いた1通のメール。 平素はさるさる日記をご利用頂き、誠にありがとうございます。 現在、皆様にご利用頂いております、さるさる日記ですが、 この度、誠に勝手ながら2011年6月30日(木)をもちまして、 サービスを終了させて頂くことになりました…

サポーターも同じ無念を感じている。

参加辞退寸前から一転。 海外クラブ所属選手でチームを構成する、という条件付きながら、参加に向けての光明が微かに見えたかのように思えたサッカー南米選手権だが、結局、無念の「参加辞退」という結果となった。 「7月にアルゼンチンで開催されるサッカー…

新しい時代が始まる。

合格するための難易度や試験レベルの高低はともかく、理不尽さ、という点で言えば、我が国の歴史上比類なき試験・・・「司法試験予備試験」が15日に行われた。当初公表されていた出願者数は、昨年のDNC適性試験の志願者数*1を上回る8971人。さすがに、「受験…

「フェアユース」の第一歩。

週末になっても一向に余裕が出ない生活*1にさすがに嫌気がさして、久々に現実逃避で競馬新聞買ってきて、初めて「WIN5」を一点買い。そしたら・・・最初のレースのエーシンウェズンから、ブエナビスタまで、見事に賭けた馬が全部「2着」というある種の快挙(…

「3度目」での決着

以前、高裁と最高裁の間を行ったり来たりする“エレベーター事件”としてご紹介した、パチンコ店営業妨害事件。昨年7月に、最高裁の2度目の差し戻し判決が出て、実に珍しい同一高裁での3度目の審理、という事態になっていたわけだが(http://d.hatena.ne.jp/FJ…

刑事裁判の限界

2008年に千葉県沖で発生したイージス艦「あたご」の衝突事件で、業務上過失致死罪に問われていた当直士官(当時)2名に、横浜地裁(秋山敬裁判長)が無罪判決を言い渡した。 「公判では清徳丸の航跡を巡り検察側と弁護側が対立。秋山裁判長は「検察側が主張…

良く見たら4000ブクマ

いつのまにか超えていた。 ブログを開設してから、かなりの月日が流れ、早いものでもう6年目も終盤に差し掛かっているこの時期。節目ではいつも同じ挨拶になってしまい恐縮なのであるが、このブログを読んで、貴重なコメントを下さる読者の皆様に改めて御礼…

たまには「商標」のことでも考えたい時に。

ふと振り返ると、3・11以降、「知財」のタグの付いた記事をほとんど書いていないことに気付いた*1。物理的に、判例等を読み込んで自分の頭でじっくり考えて記事を書く、というのが難しい状況だということもあるが、それ以上に、この2カ月近くの間、自分の仕…

今春の知財系学会

いつもならもっと早くモードが切り替わっていても不思議ではないのだが、今年はバタバタしているうちに、もう学会シーズンか・・・というのが率直な感想。とはいえ、興味深い内容もあるので、例年通り、ここでご紹介しておくことにしたい。 著作権法学会 平…

情緒的な“政治的判断”が社会を壊す。

本来なら、きちんと法整備を行って、明確な法令上の根拠と手続きを経て行うべき事柄が、何ら根拠のない「要請」によって、なし崩し的に既成事実化されていく・・・。この国は、いつからそんなおかしなことになってしまったのだろう? 浜岡原発の安全性や、こ…

複雑な思いで見つめたモスクワの舞台。

ゴールデンウィーク、といっても、何が黄金なのか分からないような状況で迎えた連休に、本来行われるはずだった時期から約1ヶ月遅れで、本来行われるはずだった地から遠く場所で行われた世界フィギュア。自分自身が、一番盛り上がっていた時期に、仕事と少し…

どちらが悪いのか。

この日の日経紙の法務面*1で、「企業法務に詳しい」という触れ込みとともに紹介されている某弁護士のコメントを読み始めて早々に仰天した。いわく・・・ 「現行の原子力損害賠償法(原賠法)では、補償するのは直接的被害のみで風評被害は入らないといわれる…

リアルな「震災法務」を知るために。

発行されてから、だいぶ時間が経ってしまったが、Twitter等、あちこちの企業法務実務家のネットワークの中で高い評価を受けているBLJ6月号を、ここでご紹介しないわけにはいかない。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 06月号 [雑誌]出…

2011年4月のまとめ

3月から続いていた震災対応に加え、普通の仕事もいつの間にか戻ってきて、飛ぶように日が過ぎていった4月。 おかげで、ブログの更新はおろか、メールのチェックすらままならない状態が続いていた。ようやく連休期間に突入して、一息つければ・・・と思ってい…

言ってはいけないことがある。

東電の「原発事故をめぐる対応」は、実に残念なことに、巷にあふれる“コンプライアンス芸人”の方々が、今後10年美味しいネタとして使えるような、反面教師的題材になってしまっている。大地震直後の初期対応が適切だったのかどうか、ということについては、…

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