2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2020年9月のまとめ

「コロナの春」に始まり、「コロナの夏」を超えて、秋も深まってきたところで9月も終わる。8月の末に予測していたほどではなかったが、やはり今月に入ってからの「政変」やら何やらの動きは、世の中のムードを大きく変えた。それでもまだ世の中の話題になっ…

ドコモは何処へ・・・

悪い冗談のようなタイトルになってしまったが、日が変わるくらいのタイミングで日経の電子版に大見出しで掲げられた記事を見つけたときの感想は、まさにこれだった。朝8時に、当事者が親子そろって「現時点で決定した事実はありません。(でも)本日の取締役…

秋。ますます映える飛行機雲。

週末、時折降った雨のせいもあるが、外の空気がやたら冷たく感じられた。これから向かっていくのは、自分が一年のうちで一番嫌いな季節。ただ、競馬だけは別だ。春先、他のメジャースポーツが軒並み沈黙する中、歩みを止めることなく「無観客」で黙々と開催…

リツイート最高裁判決への違和感が端的に言語化された評釈に接して~法律時報2020年10月号「判例時評」コーナーより。

月末ということで届いた法律雑誌のうち、法律時報の最新号(2020年10月号、Vol.92. No.11)に目を通していたら、思わぬところに切れ味鋭い評釈が掲載されていることに気づいた。元々この号は、今、まさに研究会での議論が進められている動産・債権譲渡担保法…

リスク感度を高めることの難しさ。

数日前に、「そろそろ危ないよ・・・」という雰囲気のエントリーを書いたばかりだったのだが、案の定、じわじわと波は来つつある。 「プロ野球阪神は25日、糸原健斗(27)、陽川尚将(29)両内野手と岩貞祐太(29)、馬場皐輔(25)両投手、1軍チームスタッ…

これがアナログな時代のお伽噺になることを願って。

「新型コロナ下」で様々なドラマが繰り広げられた「株主総会2020」。ギリギリまで継続会等で引っ張った3月期決算会社がまだわずかに残っているような状況ではあるのだが、それでも多くの会社では一段落して来年に向けてあれこれ考えを巡らせ始めたタイミング…

たぶんこれが最後の波だから。

気が付けば一気に涼しくなった。既に9月も終わりに近づいているわけだから、当たり前といえばそれまでなのだが、今年の夏の始まりは遅かったし、8月の終わり頃まで、いや9月に入ってからも35度を超える日が続いていたことを考えると、何とも呆気ない夏の終わ…

「解禁」の日は近づいている、ようだけど。

長らく競馬場はもちろん、WINSまで閉鎖をし続け「無観客&ネット販売オンリー」の先端DX施策を貫いていたJRAだが、今月に入って遂にWINSでのメインレースの発売を再開。さらに2週間様子を見た上で、来週からは特別戦まで対象を広げて販売する、ということで*…

現役連邦最高裁判事逝去の報に思うこと。

日本でも大きく報じられた、現役連邦最高裁判事、逝去のニュース。 「米連邦最高裁判所は18日、リベラル派のルース・ギンズバーグ判事が膵臓(すいぞう)がんによる合併症のため亡くなったと発表した。87歳だった。11月の大統領選に向け、後任人事が最大の焦…

防護標章登録に知財高裁が突き付けた新たなハードル?

商標の世界で知る人ぞ知る、ともいうべき存在になっているのが「防護標章」という代物である。自分がこの存在を知ったのはもう20年くらい前のことになるが、未だにわかったようでわからない、そんなモヤモヤしたところが残る制度だったりもする。商標法の条…

この「高すぎる支持率」が半年後どうなるかなんて誰にも分からないから。

今週に入ってからずっと慌ただしい日々を過ごしていたこともあって、まさに世事に疎し、な状態になりかけていたのだが、気が付けば新内閣が発足していた。少なくとも新聞やネットメディアを見る限り、あれよあれよという間に最高権力者の地位に登り詰めた前…

秋になっても止まらない競馬の季節。

先週、夏競馬が終わり、今週からは中山と変則開催の中京の東西2場開催。いよいよGⅠに向けたトライアルレースも次々と組まれていく、「秋競馬」の幕開けである。例年なら、夏の間に太陽を浴びてパンパンに整った東西の馬場で、好時計連発、というスタートにな…

認知率95.9%でも登録が認められない悲しさ再び~色彩商標をめぐる判決・第3弾を受けて

「3度目の正直」などというものを期待していたわけでは決してなかったのだが、色彩商標の登録拒絶に対する審決取消訴訟・第3弾を見て、絶望の闇はより深まった気がする。過去2回の審決取消訴訟の判決内容については、以下のエントリーを参照いただければ、と…

疲れたときに読みましょう。

「9・11」という日付を聞くと、何年経っても心がざわつく。そして本来なら秋の夜長、当時を振り返っていろいろと考えに耽りたくてもそれを許さないのが、この季節のスピード感でもある。世の中のペースが緩みがちな7月、8月を超えて一気に様々なものが動き出…

「何も変わらない」ことこそが変化の兆し。

正式にはまだ始まったばかりで、当日までもう少し時間があるはずなのに、既に終焉ムードが漂っている自民党総裁選。現在最有力と目されている官房長官への”禅譲”の可能性は春先からどことなく漂っていたし、加えて「交代」の理由が、現総理の失政批判による…

「知財は聖域ではない」ということを再び知らしめた最高裁。

日曜日に「特許法の八衢」*1というブログで紹介されているのを見て、結末が気になっていた事件があった。patent-law.hatenablog.comライセンス契約をめぐる比較的シンプルな中身の紛争のように思える割には、本件のみならず、米国でも大阪でも事件が裁判所に…

備えるべきは「次」だ。

「伊勢湾台風以来」という触れ込みで、まだ遠い南の海にいる頃から最大級の警戒をもって報じられてきた台風10号。週末から今日にかけて、直撃が予想された九州地方だけでなく全国各地に緊張が走った最初の一撃は去った。もちろん、誰もが全く無傷で済んだわ…

輝きだした「白」の系譜。

しばらく続いていた夏競馬もいよいよ最終週、そして世の中の流れも大きく変わる中、様々な「異変」も起きた。まず土曜日の売上がわずか0.9%とはいえ、前年を下回る結果に。夏に入る前まではボリュームが大きいGⅠ、重賞が前年を割り込んだことで日曜日がマイ…

顕在化した「社内弁護士」のリスク~利益相反問題に関する高裁決定への疑問

特許権侵害訴訟に絡んで示された判断、とはいえ、これを「知財事件」というカテゴリーだけで括ってしまうのは狭すぎる、そんな極めてセンシティブな問題を孕む決定が、今年の8月上旬に、知財高裁から出されている。全ての弁護士にとっての最重要規範である「…

まだまだ続く「令和2年著作権法祭り」~ジュリスト2020年9月号の特集より

先日、「論究ジュリスト」の「著作権法50年」の企画で知財業界を大いに盛り上げてくれた有斐閣だが、ジュリスト本誌でも8月末発売の2020年9月号で「著作権法改正」特集を組んできた。ジュリスト 2020年 09 月号発売日: 2020/08/25メディア: 雑誌このお題に関…

これがビジネスモデル転換の第一歩になることを願って。

ここ数年、様々な観点から批判に晒されているコンビニ業界のフランチャイズ契約モデルだが、遂にここまで来たか・・・という感のある記事が、今朝の日経紙1面に掲載された。 「公正取引委員会は2日、コンビニエンスストア本部がフランチャイズチェーン(略)…

電子商取引を覆う「定型約款」という深い霧。

経済産業省から「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」という、いわば型破りなガイドラインが最初に出されてから、いったいどれくらいの月日が流れただろうか?思えば、かつて企業の中で著作権法と格闘していた時代から、この準則の”思い切った記述”に…

その差は歴然。

今日、9月1日から始まったのが、「マイナポイント事業」なる官製キャッシュバックサービスである。昨秋からしばらく行われていた電子マネー、クレカのキャッシュバックも、国が旗を振る施策としては相当大胆だな、と思ったものだが*1、今度の施策は、これま…

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