決して、忘れない。

今年もまた「3・11」がやってきた。「13年」という歳月はそれなりに長く、被災後数年は分単位でしっかり記憶していた黙祷の時間さえ油断すると忘れそうになる。加えて、何年かに一度のサイクルで、熊本、そして今年の能登、と、その後も甚大な地震災害が日本…

きな臭さしか感じないニュース。

前の週のうちから既にリーク記事は出ていたから、事柄自体にそこまでサプライズはなかったのだが、実際に出た「処分」の中身は想像以上にしびれるものだった。LINEヤフー社に対する総務省の行政指導。 「総務省は5日、情報漏洩が相次いでいるLINEヤフーを行…

出会いと別れの交差。

競馬の世界のカレンダーで「別れの季節」といえば2月最終週だし、「新たな出会いの季節」といえば3月1週目、というのが昔からの定番・・・だったはずなのだが、今年はどういうわけか、恒例の3月1週目の新人騎手デビュー週に定年を迎えた調教師の引退が重なる…

「約25,000件」のインパクトとそれによって動いたもの、動かなかったもの。

先月、パブコメの締切りが過ぎた後に遅まきながらアップしたエントリーが↓だった。k-houmu-sensi2005.hatenablog.comそれから約半月経ち、文化審議会著作権分科会法制度小委員会(第7回)で、そのパブコメの結果が公表されている。「AIと著作権に関する考え…

2024年2月のまとめ

ここのところずっと、月末には必ず同じフレーズを記すことになっているわけだが、1ヶ月経つのは早い・・・ということを改めて実感した2月だった。元々1年で一番短い月、1日くらい増えたところで何の足しにもならん、ということは最初から分かっていたことだ…

そろそろ不毛な議論に終止符を。

「生成AIと著作権」に関する議論は先日のエントリーでも取り上げたばかりではあるのだが*1、今日の朝刊の「経済教室」に、早稲田大学の上野達弘教授による「著作権法の権利制限規定を”諸悪の根源”であるかの如く批判する近時の見解」を鮮やかなまでに斬る論…

そしてまた季節は中東。

前世紀末からの長い歴史を持つ「3月はドバイ」の慣習がすっかり定着した(ダート馬のみならず一線級の芝馬の参戦も常態化した)ことで、日本の春競馬は少なからず影響を受けていたのだが、新型コロナ禍に突入する直前から始まった「2月はサウジ」の”新”慣習…

「バブル」を超えた日。

先週の金曜日、右肩上がりの日経平均のチャートがあわや・・・の高値を叩き出した時点で、そう遠くないうちにこの日が来ることは予想できた。今週に入って日経平均こそ3日連続下落、という展開になっていたものの、個別株の動向を見れば底堅く、そして、木曜…

消えないモヤモヤ

バズワードになって久しく、最近では世界中で政治の世界でのアピール材料にすらされている感のある「生成AI」。確かに現在の殺伐とした世界情勢を考慮すれば、情報倫理的観点から「いかに悪用されないようにするか」を考えることには意味があると思うし、昨…

勇気ある発言?

ここ数年、ずっと気になっていたことをバサッと切ってくれて溜飲が下がったというか何というか・・・という記事が一つ。日経紙の朝刊に載っていた有識者コメントで構成されるコラムで、時流に乗って「製造業不正、どうただす」というタイトルになっているの…

清々しい敗戦。

2024年のサッカーアジアカップ。不完全燃焼のグループリーグの後にやって来たノックアウトステージ。こういう方式の大会は、グループリーグで苦戦した方がトーナメントの戦いに入ってから勝負強く勝ち上がる、ということも結構あるし、ROUND16のバーレーン戦…

2024年1月のまとめ

想像はしていたけど、やっぱりあっという間に過ぎていったなぁ・・・という感じだった今年最初の1ヶ月。昨年からのいろんな波はそのまま今年も続いていて、そんなに簡単には引いてくれない。 自然災害から人災まで、新年早々から落ち着かない世俗のあれこれ…

世界との距離が再び縮まることを願って。

油断するとあっという間に月末。年が明けて最初の月から早くもその状況に陥っているのだけれど、そんな1月最後の週末、飛び込んできたのが大阪国際女子マラソンでの前田穂南選手の「日本新」のニュース。男子の方はここ数年、大迫傑選手が2時間6分の壁を、鈴…

アジアをなめてはいかんのです。

初戦のベトナム戦、相手チームのベンチにあのトルシエ監督がいる、というのを知って嫌な予感がした。一時逆転されながら、前半のうちにひっくり返して最後にダメ押しした試合運びはさすがだったが、この一戦に全力で挑み躍動するベトナムの選手たちの姿に、…

とどまるところを知らない「改革」の先にあるもの

「市場区分の見直し」に端を発した東京証券取引所の「改革」が、昨年あたりからよりピッチを上げて加速しているような気がする。日経平均の数字が史上最高値を超えそうな勢いにまで上昇を続け、国内外の機関投資家からの手ごたえも良い、ということもあるの…

傑出した者と同じ時代を生きたゆえの哀しさ。

長年年始の風物詩として定着している競走馬部門のJRA賞発表。そして今年も、年度代表馬はイクイノックスだった。www.jra.go.jp昨年の受賞に対しては、古馬たちとの比較で一言二言言いたいところもあったこの馬だが、こと今年(23年実績)に関して言えば、ド…

「三連休」の終わりのため息。再び。

今年は、カレンダーの日のめぐりのおかげで、正月三が日が終わったと思ったら「もう三連休!?」という年だった。だから、年末年始でやり残したことがあっても、何となく余裕を持って構えていたし、去る金曜の夜には何となくウキウキ気分、土曜日は余裕かま…

無事是名騎手、的な。

新しい年を迎え、かたや能登半島地震に端を発した異常事態が進行しつつ、平行してカレンダー通りのイベントも粛々と・・・という不思議な日々が続いているのだが、これもまた平時のイベント、ということで「2023年度JRA賞」(調教師・騎手部門)が発表された…

100回目を飾った有言実行。

本来なら「第100回」の記念大会、ということで、もう少し盛り上がっても良かったのだろうが、この国で新年早々から続いた災厄が熱を冷ましてしまった感もあった今年の箱根駅伝。とはいえ、前日の時点では、中止やむなし・・・という噂もまことしやかに流布さ…

トラウマを抜け出した先に光は見えるか

例年なら元旦の日付のエントリーで「・・・占う」をネタにいろいろと書いていたのだが、今年に関して言えば、自然災害に事故、と立て続けに危機イベントが続いていたこともあって*1、何となく躊躇していた。とはいえ、「テレビを付ければ箱根駅伝」な正月に…

2023年12月&通年のまとめ

新型コロナ禍もすっかり明け、年跨ぎは国境をまたぐ、という自分の中のお約束が復活したこともあって、よく言えば厳かな、悪く言えば辛気臭い年末モードともすっかり無縁のまま、また一年を終えようとしている。この2023年、ことこのブログに関して言えば、…

今年もまた通り過ぎて行ったこの季節

法曹界にとっては長らく「年末の風物詩」となっている「企業法務税務・弁護士調査」。今年も12月初めくらいから電子版で記事が飛び、月曜日の日経法税務面を3週くらいにわたってジャックしてフィナーレを迎えようとしている。恒例の「ランキング」自体は最初…

主なきグランプリでダービー馬が見せた意地。

今年もめぐってきた年末の大一番、第68回有馬記念。本来なら、新型コロナ禍も完全に明けた今年、3世代にわたるダービー馬をはじめとするGⅠ馬たちがずらりと顔を揃え、場内に詰めかけた大観衆の後押しも受けて、これぞシーズンの締めくくり、とも言うべき華や…

欲を言えば、もう少し余韻に浸りたかった。

何か凄いものを見て心が震えた時はすぐに書き残さなければだめだ、ということは、身に染みて分かっていたつもりなのだけど、またしても後悔。先週末、「あの瞬間」を見終わった後、一つの勝利のあまりのスケールの大きさにぼんやりとし、我に返ったのち、慌…

2023年11月のまとめ

本当に毎度毎度のことなのだけど、気が付けばまた月末。そして驚くべきことに、今年もとうとう残すところあと1ヶ月、となってしまった。様々なところから飛んでくる仕事に忙殺され、週末に向けてため込んだあれこれを消化できぬまま、翌週へ、また翌週へ、と…

藪の中で始まり、終わった戦いは何を残したのか。

今月初めに報じられたものの、詳細に不明な点が多かったためにしばらく寝かせていたのが↓のニュース。www.nikkei.comこれが出る直前に「一部の事件で結審、損害論に入らなかったため日本製鉄側の敗訴濃厚」という趣旨の記事*1が掲載も出ていただけに、原告側…

「代打」が決めた美しい勝利。

今年の安田記念馬、ソングラインこそ不在だったものの、シュネルマイスター、セリフォス、ダノンザキッドといった常連馬たちに毎日王冠、富士Sといった前哨戦の上位馬がずらっと顔を揃えて、豪華メンバーゆえの混戦模様となっていた今年のマイルチャンピオン…

判決文に現れる個性

何となく注目していた「宮本から君へ」事件。この日、最高裁で高裁判決を破棄して、助成金不交付処分を取り消した、というニュースを見て、おっ、と思うとともに、要約された判決要旨を聞きながらもしかしたら・・・と思っていたら、やっぱり第二小法廷の判…

「最強牝馬決定戦」も今や昔。

「エリザベス女王杯」と言えば、かつては3歳(当時4歳)牝馬三冠レースの最終戦。その後、秋華賞の創設に伴い、3歳馬と古馬が相まみえるレースへと変容を遂げたが、それでも牝馬にとって「最強」の称号を得るためのレースであることに変わりはなかった。だが…

「株式上場」の持つ意味

株式市場への上場をめぐっては、今年の夏以降の「プライムからスタンダードへの移行雪崩」のような事象もあったし、MBOによる非公開化の例だけでも、東芝を筆頭に最近では決して珍しいことではなくなっているから、そんなに驚くことではないのかもしれないが…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html