2014-01-01から1年間の記事一覧

これぞ「世界基準」。

ここのところ2週続けて、「勝ってほしい馬があと一歩のところで取りこぼす」もどかしさを味わってきた身としては、実に痛快なレースとなった第64回安田記念。週の後半から降り続いた雨のせいで、テレビで見ても分かるほど重く湿った芝。 ゴール前、どのジョ…

“桜吹雪”をめぐる仁義なき戦い〜「CR松方弘樹の名奉行金さん」事件第1ラウンド決着。

最近、知財関係の判決に目を通す機会も減り気味なのだが、久々に「大型」と言ってよい著作権&商標権のガチンコ侵害事件の判決がアップされていたのを見て、思わず食いついてしまった(笑)。原告らの請求額が19億8000万円。そして、結論としても、侵害が一…

必要なのは、格付ける者への「格付け」。

先週、「最低レベル」の格付けを行った、というニュースが報じられた時点では、まだホームページすら開設していなかった「第三者委員会報告書格付け委員会」が、いよいよ本格的に動き始めた。 「独立機関の『第三者委員会報告書格付け委員会』は5月30日、み…

そして繰り返された悲劇

「フジキセキ産駒(×母父コジーン)じゃ距離持たないよ」という風評は、皐月賞での見事な伸び脚で、根拠がないことを証明したはずだった。毎年この時期になると湧いて出る根拠薄弱な“惑星”の出現による混戦観測も、笑い飛ばせばよかったはずだし、「騎手がエ…

2014年5月のまとめ

相変わらず、というか、想定どおり、というべきなのか、今月も大きな波に流されるまま、あっという間に月末まで来てしまった。5月月間の29,000件弱というトータルアクセスの数字(ユニークユーザー23000人強)は、今年に入ってからは比較的多い方なのだが、…

司法試験法改正は何をもたらすのか?

法改正に向けて動いている、という話は以前から聞いていたものの、いざ改正法案が成立し、こうやって記事がミスリードな形で掲載されているのを見ると、複雑な思いを抱かざるを得ない。 「司法試験を受けることができる回数を増やす改正司法試験法は28日の参…

「立体商標」をどう生かすのか。

ホンダが26日、「乗り物」としては日本で初めて「スーパーカブ」の形状が立体商標登録された、という話題をプレスリリースで大々的に公表した*1。日経紙でも、このニュースをかなりのスペースを割いて紹介し、 「ホンダはデザインの独自性が認められたとして…

伝説になるには早すぎた・・・のか?

第75回オークスでも、圧倒的一番人気、だったハープスターが、負けた。これまでの勝利、特に前走、桜花賞での勝利があまりに豪快過ぎたゆえに、5戦4勝の戦績以上に注目が集まっていた感があったことは否定しない。 血統的、気性的に「距離の壁」を指摘する声…

東京芝マイルコースの不思議な力。

毎年、何となく荒れる印象が強い古馬牝馬のG1、ヴィクトリアマイルだが、今年もやっぱり・・・という展開になった。比較的速いペースで進みながらも、思ったほど前に行った馬が止まらない、という展開。 その結果、昨年2着で、今年も東京新聞杯の勝ち鞍を引…

これが最後の大仕事?〜アップル対サムスン大合議判決の報道に接して

ここのところ、ほとんどこのブログを更新していなかったのにもかかわらず、突如として昨日大量のアクセスが殺到し、「一体何事か?」と思ったら、“知財高裁所長のお名前”での大量検索の仕業であった(笑)。確かに、昨日から、以下のような記事がずっとネッ…

裁判例の“揺り戻し”を象徴するような営業秘密不正利用事件に関する一判決

最近、「職務発明」と並んで、知財法制見直しの優先課題として取り上げられることが多いのが、「営業秘密」の保護をめぐる問題である。 新日鉄・ポスコ事件等を契機に、産業界の一部から声高に法改正を求める声が上がり始め、それに呼応するように、政治の側…

順当さの中の一抹の不安。

まだまだ先の話だと思っていたブラジルW杯が、あっという間に目前に迫り、ついにお約束の日本代表選手23人の発表、という時を迎えることになった。一夜明けると、どこの新聞紙上にも“サプライズ大久保!”という見出しが飛び交っており、 「『日本代表になれ…

伝説は、そう簡単には生まれない。

レースの「看板」となるにふさわしい前哨戦の勝ち馬(阪神大賞典・ゴールドシップ、日経賞・ウインバリアシオン、大阪杯・キズナ)が3頭もずらっと顔を揃えて、古馬戦線においては久しぶりに本格的な“ライバル対決”が期待された今年の春の天皇賞。様々な意…

“正しい比較”を踏まえて、さてどうするか、という問題。

昨年のこの時期、「予備試験」の受験者と新司法試験の受験者の数を比較して、「法科大学院離れ」どうこう、というトーンの記事が多数書かれていたことに辟易して書いたエントリーがhttp://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20130518/1369157610だったのだが、これを…

2014年4月のまとめ

今年に入ってから、案の定・・・というフレーズを月末ごとに、もう3たびも繰り返している。年度替わりが慌ただしいのはいつものこと。 世間でどんなに「ゴールデン」風が吹いていても、GW期間中淡々とカレンダーどおりに出勤するのもいつものこと*1。でも…

「0対7」からのスタート。

このブログでも何度か取り上げている池井戸潤氏の小説の中でも、「ルーズヴェルト・ゲーム」は、自分が最も好きなタイプの一冊である。ルーズヴェルト・ゲーム作者: 池井戸潤出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/22メディア: ハードカバー クリック: 9回…

ついに成立した改正著作権法〜電子出版に新しい時代は訪れるのか?

思えば、「出版社への新たな権利付与」の話題が最初に出てきたのは、ちょうど2年くらい前のことだった。 http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120515/1337409515現実味が乏しい、と思われていた話は、いつしか具体的な立法へと突き進み始め、それに対する著作…

たかが研修、されど研修

企業内の法務部門の仕事の中で、比較的大きなボリュームを占めることが多い仕事であるにもかかわらず、「研修」に関するノウハウが専門誌等で正面から取り上げられる機会は多くない。だが、そんな中、BLJの最新号が「いま必要なのは伝わる法務研修」と銘打っ…

“混戦”を制した一頭が教えてくれた今年の真の主役。

「2強対決」ムードが強かった先週の桜花賞とは異なり、レース直前まで「混戦」という形容詞付きで語られていた今年の皐月賞。トライアルレースは有力馬が概ね順当な戦績を収め、どのレースもそれなりにレベルが高い、と言えるもの。 その一方で、トライアル…

堂々と輝いた一番星〜ハープスター伝説の始まり。

昨年から強い、強い、と言われて久しかったハープスターが、桜花賞で順当にまず1つ目のタイトルを獲得した。単騎で逃げたフクノドリームが3歳牝馬にしてはかなり早いラップを刻んだことで、前に行った馬の脚が直線残り2ハロンで軒並み止まる、という展開…

蘇った興奮〜「著作権研究」第39号を読んで。

最近、じっくりと何かを読む、という時間を確保することに四苦八苦していて、特に実務から距離のある“学問的な”香りのするものに接するのは、どうしても後回しになりがち*1。なので、著作権法学会の学会誌である「著作権研究」、という極めて貴重な文献にも…

ひっそりと通過した著作権改正法案

出版権の電子書籍等への拡充を主要な内容とする著作権法改正案が今国会に提出された、というのは、既に当ブログでもご紹介したとおりなのだが*1、審議状況が新聞報道等で大きく取り上げられることもないまま、4月4日に衆議院文部科学委員会で全会一致で可決…

何が守られるべきなのか〜函館市提訴の報に接して。

今年に入ってから、こういう動きがあることは大きく報じられてきていたのだが、やはりいざニュースとなると、いろんな意味で衝撃的だった。 「青森県大間町に建設中の大間原子力発電所を巡り、北海道函館市は3日、安全性に問題があるとして、国や電源開発(J…

桜咲く季節に迎える“終わりへの始まり”

暖かいのか、寒いのか良く分からない気紛れな天候に振り回されつつも、気が付けばいつの間にか年度が替わり、消費税が上がり、桜の開花も真っ盛り・・・の4月に突入してしまった。社会人になって、もう数えるのも嫌になるくらい、新しい年度を重ねてきたわけ…

地味だけど価値ある勝利のニュース。

凱旋門賞などに比べると、随分と取りあげられ方が小さく、あたかも、ひっそりと行われていたかのようにすら思えてしまった今年のドバイ国際競走だが(とはいえ、相変わらず世界最高賞金額のレースを抱えるビッグイベントであることに変わりはない)、現地か…

2014年3月のまとめ

案の定×2。 先月に引き続き、というより、先月以上にバタバタのまま激流に流されている状況ではパソコンを開くことすらままならず、結局、更新低調のまま、年度替わりを迎えてしまうことに。1年越しで半分も消化できない有給休暇が流れる瞬間を遠い目で見な…

これが始まりの時。

ソチ五輪から約1ヶ月の時を経て、この日本の地で7年ぶりに行われた世界フィギュア。世界で一番温かく、そしてノリも良い愛すべき日本の観客がさいたまスーパーアリーナを埋め尽くし、その場にいたら「これがフィギュアスケートの会場か?」というような感想…

最高裁判決が戒めたもの。

少なくとも企業社会では、“暴排”や“反社勢力排除”といったキーワードがすっかり定着しつつある今日この頃。 昨年、様々な意味で世の中に大きな衝撃を与えた「みずほ」の件では、みずほFGの株主が歴代役員に対して株主代表訴訟を提起する、というニュースも報…

職務発明をめぐる議論の混迷を象徴するような記事。

ここ最近の知財政策をめぐる議論の中には、「一体どこに向かおうとしているのか?」というのが良く分からないものが増えてきていて、ついこの前まで議論されていた「電子出版権」だとか「画像デザイン保護」といった話などは、まさにその典型だったわけだが…

(追って記載予定)

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