2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

インクカートリッジ事件−速報−

「速報」と謳いつつも、既に最高裁のウェブサイトに判決がアップされてから、 数時間も経っていることを恥じねばならない*1。 午後3時に出た判決が、夕方にはアップされている、という、 知財高裁の気合の入りようや恐るべし、といったところである。 現時点…

2006年1月のまとめ

早いもので、もう今年も1ヶ月経ってしまった。 今月は、序盤で「サウンドロゴ」に関するネタを取り上げたり、 (http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20060111/1136918158) 中盤以降、「ライブドア」をめぐる一連のエントリーを載せてきたこともあって、 非常…

刑事処罰と行政規制

ライブドア事件に関する報道が沈静化しつつある。 “お祭り”の熱は去り、 本事件が今後の証券市場やわが国の社会に与える影響について 冷静に見定めようとする動きもようやく出てきたようである。 (除く国会(笑)) もっとも、起訴前の捜査が依然として継続…

『Lexis企業法務』創刊

判例検索DBで有名な「Lexis」が 新しい雑誌を創刊した(かつ第2号まで無料)というので、 早速取り寄せてみた。 (http://www.lexisnexis.jp/books/kigyohoumu.html) この雑誌は、 「企業法務部インタビュー」 「論文」(弁護士等による解説、5本ほど) 「…

月のなみだ

度々ヤイコネタで恐縮だが本日も・・・。 武道館ライブでクロージングナンバーとして使われた「月のなみだ」。 ファンスレッドでは「号泣者続出」と伝えられたこの曲だが、 確かに、非常に強烈な余韻を残す曲であるのは間違いない。 夜が泣いている はみ出し…

恩師

昨日、自分に今の仕事の面白さを教えてくれた、 会社人生における「恩師」ともいうべき方を囲んで、 ささやかな飲み会をしていた。 この「恩師」をめぐっては、いろいろと面白いエピソードがあって、 その中でも一番のものは、師の部下だった社員が、 次々と…

「メモカ」

昨年末のヤイコの武道館ライブの後、 申し込んだ「メモカ」が本日到着。 チケットぴあが始めたこの粋なサービス。 要は、ライブ当日のステージ写真に、 当日の席番とセットリストを入れて、記念品にするというもの。 (詳細についてはhttp://memoca.pia.co.j…

[法曹]エンターテイナー

知財高裁発足1年を迎え、 知財高裁裁判官の方々も、ここにきていろいろと広報活動に いそしまれているようである。 先日の塚原判事の講演会(経営法友会主催)に続き、 昨日は、日弁連主催の三村量一判事の公開講演会。 短い時間ではあったが、 実務的に有益…

特許庁の“非常識”

ちょうど1週間ほど前の unknown-man氏のエントリーが気になっていたので、 (http://d.hatena.ne.jp/unknown-man/20060118) 特許庁が公表した『特許審査迅速化・効率化のための行動計画』 (http://www.meti.go.jp/press/20060117002/20060117002.html) を…

「患者」は「需要者」か?

ライブドアネタが続いたせいで、 予定が遅れたが、最近の判決からネタを一つ。 今年に入って、 「自社が販売するカプセル等の色彩構成と類似した薬剤を販売するのは 不競法2条1項1号の不正競争行為にあたるか」 が争点となった事件の判決が、東京地裁で相次…

ついに来たその時。

堀江社長以下、ライブドア幹部逮捕。 逮捕情報がちらつくことによる市場への悪影響を恐れたのか、 それともライブドア側の“反攻”を恐れてのことかは 分からないが、この国では「逮捕」された時点で、 社会的には「有罪判決」を受けたのと同義になる。 よほど…

宗教法人と知的財産法

以前のエントリーで、 宗教法人が絡む著作権侵害事件が多い、というネタを書いたが、 (http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20051229/1135877661) 商標、不競法関連事件も実は多い。 この手の事件は、大概“仲間割れ”した宗派間での メンツを賭けた争いになる…

「最高裁判決法廷意見の分析」(第3回)

ちょっと予定を変更して、 「ロースクール道」というブログで数日前に紹介された (http://app.blog.livedoor.jp/you136/tb.cgi/50509122) 泉徳治裁判官による「継ぎはぎ判決への苦言」を取り上げてみる。 最一小判平成18年1月19日(建物収去土地明渡等請求…

珠玉のライブ集

時々は一息つける話題を、ということでヤイコネタ。 既に書いたとおり、年末のライブで久々の感動を味わい、 (http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20051228/1135796924) それ以来、自分のiPodは、 専ら“矢井田瞳再生専用プレーヤー”と化している*1。 最近、…

悪意ある報道

昨夜のフジテレビのニュースを見ていたら、 例の投資事業組合を経由したスキームについて、 「ライブドアにマネーロンダリング疑惑が浮上」という報道がなされていた。 「マネーロンダリング」を辞書で引くと、 「不正な取引で得た資金の出所や流れが分から…

「初雪」

今シーズン初めて、本格的に雪が降る東京を見たような気がする。 東京に戻ってはや4年。 かつては恨めしく思えた雪が、 今は懐かしい。 ・・・でも、センター試験の受験生には この環境はかなり気の毒・・・*1。 *1:“アクシデント”があったときの方が、却っ…

『知的財産法の理論と現代的課題』(第2回)

大きな話題が飛び込んできたせいで、延び延びになっていたこのシリーズ。 ようやく2回目。 「職務発明」に関する諸論文 この論文集では、独禁法、国際私法といった周辺法領域も含め、 知的財産法に関する論点が幅広く取り上げられているのだが、 そんな編集…

ライブドア社は「犯罪」を犯したのか?

さて、ここに来ていろいろと「解説」されるようになった、 ライブドア社の「違法」行為の数々。 だが、中には本当に「違法」といえる行為なのか、 疑わしいものもあるように思える。 自分自身、企業会計や金融取引の専門家ではないので、 いかにも心もとない…

市場を壊したのは誰か?

前日のエントリーに関連して、 興味深い記事を見つけた。 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060119k0000e030045000c.html 「東京発の記事は、日本のテレビや新聞が株式市場を駆使して急成長したライブドアの堀江貴文社長を「成り上がり者」とみて…

[趣味] 堀江の拳・・・

上のようなエントリーの後でこういうものを紹介するのもなんだが、 落合弁護士のブログでも紹介されていた「堀江の拳」。 http://zaraba.livedoor.biz/flash/horienoken.html 極めて不謹慎ではあるが・・・笑った。 知財法的観点からは、 このようなパロディ…

男妾たちの嫉妬

一昨日あたりから、巷を賑わせている ライブドアに対する強制捜査。 それに対するマスコミの報道姿勢や、 財界有力者、識者のコメントなどを見ていると、 この国が、いかにどろどろした“嫉妬”に満ち溢れているかが良く分かる。 報道を見る限り、 ライブドア…

「社会人枠」の意味

いつも拝見しているpocket6氏のブログ『新司法試験・独学の独白』に、 興味深い記事が掲載されていたのでご紹介したい。 (http://app.blog.livedoor.jp/pocket6/tb.cgi/50386666) 同氏は、 「社会人としての今までの知識や経験を生かす取り組み」がなされ…

何のための有給休暇?

「有給休暇 計画取得義務づけ検討」という見出しが、 今朝の日経朝刊の1面トップを飾っていたのを見て*1、 またか・・・と思う。 日本の会社において年休の取得率が低い、ということは、以前から指摘されており、 2004年の取得率は46.6%、と過去最低を記録…

「貸与権」をめぐる判決の怪

さて、ジュリストに評釈*1が載っていたNTTリース事件*2について。 本件は、被告であるY1(NTTリース)が、 「訴外財団法人(電気通信共済会)にのみ再使用許諾する」という条件で 原告X(アイビックス)からプログラムの使用許諾を受けたにもかかわらず、 訴…

これはハッピーな出来事なのか?

NECレッドロケッツの大友愛選手が、 結婚、そして妊娠発表、というニュースが先日流れ、 スポーツニュースのキャスターが、 「おめでたいニュースです!」と取り上げていたが、 Vリーグがシーズン終盤に差し掛かっているこの時期に、 エースに離脱される関係…

ジュリスト2006年1月1日・15日号(No.1304)

表紙のカラーリングも新たに迎えた新年合併号は、 特集が「行政手続の法整備」。 「パブリックコメント」の手続が「行政立法手続」として法制化されるなど*1、 近年になって、行政手続のオープン化、透明化が 著しく進んでいるように思われる。 まだまだ不十…

「9000人合格」案の不可解

“ボツネタ”(http://d.hatena.ne.jp/okaguchik/)1月12日付記事を 発端に議論が再燃した「司法試験合格者9000人案」。 ネット上で目立つ批判論者の見解をまとめるならば、 ①「法曹」が粗製濫造されることで、司法サービスの品質維持が困難となる。 ②現在の法…

NBL824号

NBLの新年号。 毎年恒例の「ビジネスローの展望」に加え、 今年は「裁判所専門部の事件処理の実情」として、 各専門部裁判官による“レポート”が掲載されている。 企画モノには定評のあるNBL誌だけあって、 コンパクトにまとまっており、 かつ短い中にも各専…

「サウンドロゴ」をめぐる論争

住友生命の「サウンドロゴ」の“無断再使用”をめぐって、 作曲家の生方氏が訴訟を提起した件につき、 ネット上で様々な議論が展開されている。 生方氏が、ご自身のブログで被告側の行為の不当性を訴え、 (http://blogs.yahoo.co.jp/ubie55/5977191.html) そ…

新たなる法改正の動き

昨年末からパブコメにかけられている 産業構造審議会知的財産政策部会の商標/特許小委員会報告書(案)。 (募集期間は平成18年1月27日(金)まで) 「商標制度の在り方について」 http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/iken/iken_shouhyou_seido.htm 「…

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