2012-01-01から1年間の記事一覧

それでも勝ったなでしこと、切なく散ったサムライのコントラスト。

2日連続で日本時間深夜、テレビ画面の向こう側で熱い火花を散らしていた男女サッカーの準決勝。同じ国のチームとは思えないくらい、女子代表と男子U-23代表は対照的な試合をしたが、90分戦って示された結果も、実に対照的なもの、それも試合内容とは反比例す…

夏休みに読むといいかもしれない本(その3)

以前、川井信之弁護士のブログ*1で、紹介されたのを拝見して以来、気になっていた一冊を読んでみた。オリンパスの闇と闘い続けて作者: 浜田正晴出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/04/18メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 5回この商品を含むブロ…

「審判の正義を自ら勝ち取る」という発想。

昨日の夜から今日の未明にかけて、フェンシングが熱かった。特に、準決勝のドイツ戦での一進一退の攻防、そして残り10秒を切ってから、太田雄貴選手が怒涛の攻撃で2点差を一気に追いついたシーンは、今回の五輪で一、二を争う名場面になるだろう。で、どんな…

ロンドンで浮き彫りになった明暗(前編)

ロンドンでの五輪も、あっという間に前半戦が終わり、既に競技団体ごとの明暗が鮮明に分かれつつある。全体としてみれば、期待の球技系は軒並み予想以上の戦績を挙げているし、これまでそそくさと大会を後にせざるを得なかったような競技(アーチェリーとか…

今こそ先入観を捨てる時。

金曜日の深夜から土曜日の夜にかけて、相次いで女子/男子の準々決勝が行われた五輪のサッカー。いずれも、日本代表がスコア的には快勝し、念願のメダルに向けて大きなチャンスを手繰り寄せたのだが、内容的には、かなり対照的だったように思う。前評判の高…

夏休みに読むといいかもしれない本(その2)

近年、いろいろと“常識”が覆されつつある日本の司法界に、更なるインパクトを与えた、東電社員殺人事件をめぐる再審開始決定。既に、マイナリ被告人の身柄拘束は解かれているし、東京高検も特別抗告を断念した、ということで、おそらくこのまま再審で無罪判…

人間の証明。

おそらく、今回の五輪で、一、二を争う“バッド・サプライズ”に位置づけられるであろう、男子体操の団体戦での内村航平選手の大乱調。前回の五輪以降、世界選手権の個人総合では3連覇中。 昨年の世界選手権では団体戦決勝で少々乱れたものの、どんな大会でも…

これは王者の余裕か?それとも敗退への第一歩か?

サッカー日本女子代表、予選グループの最終戦となった南アフリカ戦。元々ユニフォームが「赤」っていう時点で違和感があったし(笑)、いくらローテーション、って言っても、このメンバーでは相手に気の毒だろう・・・と思うくらい大胆に入れ替えられた先発…

2011年7月のまとめ

7月も依然として、ブログを落ち着いて書くには程遠い状況の中、日を消化してしまい、あっというまに月末に辿りついてしまった。それでも、五輪が始まって以降、ここ何日か話題に付いていけているのは、ロンドンとの時差8時間のおかげ(苦笑)*1。おかげで、…

「審判」の意味。

“審判”問題が、今回の五輪の前半戦の象徴的な出来事の一つになりつつある。まず、口火を切ったのが、“クルクル変わる柔道の判定”問題。競技初日、男子60キロ級の決勝戦で、平岡選手に対する「技あり」判定が「一本」に修正されたり、3位決定戦で勝者が決まっ…

青の躍動。

U-23日本代表チームのロンドンでの躍動が続いている。初戦、セットプレーで奪った1点を守り切り、優勝候補スペインを葬り去ったかと思えば、第2戦では、アフリカの試合巧者、モロッコ相手に堂々と渡り合い、終盤攻め続けて最後は永井選手の神業ゴール。反撃…

どこかで見た光景。

五輪が始まってまだ2日目ながら、大会前の悪い予感が案の定、次々と的中しつつある。 体操では、内村選手、山室選手といったエース格の選手たちが、得意種目で相次いで失敗。 競泳では、北島康介選手が準決勝で思わぬ不振にあえぐ。もちろん、その裏返しで…

目指すべき国のカタチ。

未明に行われた(らしい)ロンドン五輪の開会式をテレビ局の録画映像でぼんやり眺めていた。 ところどころ端折られているところもあったりするのだろうが、それでも、エンターテイメントの要を押さえた、飽きの来ない数々の演出にはなかなか感じ入るところが…

夏休みに読むといいかもしれない本(その1)

7月も終わりに近づき、これから夏休みに突入、という方も多いのではないかと思うので、自分が最近読んだ本の中から、不定期に何冊か挙げていくことにしたい。自分の時間にどんな本を読もうが俺の勝手だ、という方も多いだろうし、筆者自身が人から勧められる…

必然の勝利。

“マイアミの奇跡”をテレビの前で見届けてから、気が付けばもう16年にもなるこの2012年に、自分は幸運にも俗に言う“ジャイアント・キリング”を再び目撃することができた。 日本U-23代表が1次リーグD組で、優勝候補のスペイン代表を1-0完封! 勝った相手が、当…

気が付けば400万ページビュー。

そろそろ来るかな・・・と思っていた節目のPVの数字に月内に辿りつくことができた。2005年8月4日の開設以来、7年弱での到達。当時はまだ、ブログを開いている法務関係者が数少なく、知財系のネタを呟いている方などは片手にも満たないくらいだったのだが、今…

ロンドンで“なでしこ”より輝くのは誰か?

バタバタしているうちに、7月もすっかり終わりに近づき、そして、とうとう五輪開幕を迎えようとしている。プロ野球のオールスター戦や、甲子園、サッカーのインターハイ決勝等々、子どもの頃は、始まる前から楽しみに待ち構えていて、いざ始まればテレビの前…

独禁法は「零細小売店保護法」ではない。

イオンでのビール類販売をめぐって、ここ数日、公取委が奇妙な動きを見せている。元々は、 「メーカーから販売奨励金を削減された卸売業者が値上げを要請したのにもかかわらず、イオンが応じていないことについて、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑い…

「スマートフォンプライバシーイニシアティブ」は本当に“やばい”のか?

某著名ブログで取り上げられたことによって、一躍脚光を浴びている「スマートフォン プライバシー イニシアティブ」なる総務省研究会*1の報告書(兼指針?)(案)*2。残念ながら脚光を浴びた時点では、既にパブコメ提出期限ギリギリ、というタイミングにな…

原賠法解釈をめぐる混乱の残滓

あの大震災&原発事故から、既に1年以上の月日が流れ、世の中もかなり平静を取り戻しつつある。昨年秋に手続が開始された直後は、混乱の極みのように思われた東電の原発事故被災者への賠償も、最近はだいぶ軌道に乗ったようで、(具体的な損害額、賠償範囲等…

大山鳴動した末に・・・

民主党が政権奪取直前に衝撃的な「公開会社法案」を公表したことに端を発し、法制審議会会社法制部会で2年以上にわたって議論が続けられてきた会社法の大型改正。社外取締役の義務付け、親子会社利益相反取引規制、多重代表訴訟の導入と、一時は相当のレベル…

進歩しない“社説”

改正著作権法が成立して以来、「ネット配信楽曲のコピーコントロール廃止」といったニュースや*1、権利者サイドの許諾を得てクラウド型音楽配信サービスを携帯各社が開始したというニュース*2のような、ちょっと前までは考えにくかったような話が次々と世の…

今年も巡ってきた海の日3連休に思うこと。

もう、この期間に机に向かわなくなって久しいとはいえ、今でも海の日の3連休が来るといろいろなことを思い出す。「数カ月の間続いた寝不足からもう少しで解放される」という思いと、「これが過ぎればまた年が変わって次の春が来る頃まで挑戦する機会が回って…

ミステリアスな反応。

我が国有数の公共輸送機関ゆえ、特例に特例を重ねる形で救済が図られ、あっという間に、再上場にこぎつけようとしている日本航空。最近の業績回復があまりに目覚ましいがゆえに、“利権の再取得”をもくろむ政治方面の声だけでなく、競合する同業者である全日…

コペルニクス的転回に潜む危うさ。

ここに来て、一気に報道が過熱している大津市中2生徒自殺問題。昨年10月に発生した事件で、既に遺族による民事訴訟も始まっている、という状況であるにもかかわらず、様々な“新事実”が連日噴出し、それに対して教育委員会側が煮え切らない対応を繰り返したこ…

「夢の直行直帰」とは程遠い生活の中で・・・

7月に入ったら少しは生活が落ち着くか、と思ったのだが、平日は、最近よく流れる“♪〜夢の直行直帰”のメロディーを深夜に聞くたびにイライラするような状態*1。休みの日は休みの日で、ここ2週間くらい、目の前に迫った締切に追われ続けて、他のことまでほとん…

鞭とアメ

野党議員主導の内閣提出法案の修正により、音楽、映像のダウンロードに突如として刑事罰規定がくっついた今回の著作権法改正に対する評判は、(当然のことながら)恩恵を受ける業界の関係者を除き、あまり芳しくないようだ。おそらく、これから各種法律雑誌…

見直しには、まだ早い?

月曜日の日経紙、法務インサイドで久しぶりに「職務発明」のネタを見かけた。思えば、オリンパス(知財)事件にはじまり*1、青色LEDの日亜化学事件、日立製作所事件、といった大型訴訟が次々に報じられ、並行して特許法35条の改正に向けた議論も進められてい…

進化し続ける無敵艦隊。

この何週かの間に、粛々と行われてきたサッカーの欧州選手権。現実世界では、伝統を誇る大国が次々と通過危機に巻き込まれている・・・という悲惨な状況にあるヨーロッパ大陸だが、フィールドに場を移せば、依然として“伝統”は健在。グループリーグでは往年…

やっと気付いた違和感の正体。

ここ数日報道されているソフトバンクモバイル販売代理店元契約社員による顧客情報漏洩事件。業務上大量の個人情報にアクセス可能な携帯電話販売代理店関係者による犯行、ということに加え、漏れた情報の中に警察官の個人情報が含まれており、それが暴力団に…

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