2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

2011年3月のまとめ

この1カ月の出来事を説明するのに、余計な言葉はいらない。いろんなことがあり過ぎた。 ほんの1週間前のことが、遥か昔のことのように感じられる経験なんて長らく味わっていなかったし、いつもなら大して印象に残らないような単純かつささやかな法律相談が、…

これはちょっと・・・なQ&A

最近、「震災対応」のニーズが強まっていることもあって、阪神大震災を契機に作成された“法律相談応答例”が次々とWeb上で公開されている。そして、商事法務(「地震に伴う法律問題Q&A」(平成7年))*1、新日本法規出版(「Q&A災害時の法律実務ハンドブッ…

Never Ending Story

21世紀に入って最初の10年の真ん中を迎えようとする、まだブログというものがこの世に普及しだして間もない頃、日々、爽快に啖呵を切り続ける一人の司法試験受験生のブログの存在に、自分は気付いた。司法バブル真っただ中、あちこちで受験生ブログが乱立す…

原賠法をめぐる議論を有益なものとするために。

先日、「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)をめぐる議論にちょこっと触れてみたのだが*1、ここに来て賠償責任をめぐるネット上の議論が若干迷走気味になっているような気がしてならない。例えば、同法3条1項但し書きの 「ただし、その損害が異常に巨…

馬がニッポンを救う。

ここのところ暗いニュースばかり続いていた中で、心の底から喜べるニュースが中東の国から届いた。 世界最高賞金額(1着600万米ドル)を誇る国際GIドバイワールドカップが現地時間26日、アラブ首長国連邦・ドバイのメイダン競馬場2000メートル・…

技術者のプライド

“震災後”に向けた様々な動きが出始めている中で、自分が最近最も感銘を受けたのが、土木学会、地盤工学会、日本都市計画学会の3学会会長名で出された「緊急声明」である。http://committees.jsce.or.jp/2011quake/node/29特にこのくだり。 「今回の震災は、…

最後に生き残るのは・・・

最近驚いたこと、その1。外資系の会社に勤める先輩に、東京での会合の誘いの声をかけたら、 「本社ごと大阪に移動しちゃったんで来れません」 とな。ネタかと思ったら、ガイジンさんの会社は、本当にそんなことしているのかと(苦笑)。その2。海外赴任か…

志の違い。

今回の大震災後の各界の対応を見ていると、いろんなものが透けて見えてくる。 特にプロスポーツ界の動きは非常に極端だ。例えば、NPB(日本野球機構)とJリーグ。ホームページだけ見ると、一見似たようなスタンスを取っているように見えるが*1、早い時期…

気晴らし。

それまで立て込んでいた通常業務が、この一週間くらいのゴタゴタですっかり流れてしまったこともあって、この3連休は、いつになくゆっくりできたような気がする*1。遠出できない事情もあるので、結局“西”へは行けずに東京近辺で過ごすことになったのだが、い…

守るべきは会社か、それとも・・・

まだ事態が全面的に収束したわけではないこの段階で、議論を始めるのは時期尚早、という声もあるかもしれないが、今日の日経紙に掲載された記事に、見過ごせないものがあったので、あえてこのタイミングで取り上げておくことにしたい。 「政府は20日、東京電…

弱り目に祟り目

被災地に配慮して早々と開幕順延を決めたパ・リーグに対し、空気読まずに25日開幕を強行しようとして、選手会の思わぬ抵抗*1にあっていたセ・リーグが、文部科学省からも冷たくあしらわれて、“泣きっ面に蜂”状態になっている。 「プロ野球のセ・リーグは19日…

今こそ、西に向かおう。

この1週間、世の中でいろいろと心が重くなる出来事が続いて、沈鬱なムードにすっぽりとはまってしまっていた。きっかけはもちろん地震と津波なのだが、それだけで終わっていれば、今頃は東北の地から伝えられる数々の美談がメディアを賑わせ、「頑張ろう○○…

祈り

“同じ国の中でもちょっと距離があるところ”で起きている出来事を、テレビ画面を通してずっと見ていると、どうしてもリアルな感覚が薄れてきて、あたかもゲームか、あるいはハリウッド映画を見ているような感覚に陥りがちだ。今日、職場のテレビの前に集まっ…

まさかの抗告却下

昨年、大法廷回付が決定され、もしやの判例変更?という期待を持たせてくれた「非嫡出子相続分」をめぐる遺産分割審判に係る特別抗告審。本ブログでも紹介した事件だったのだが*1、「和解成立に伴い抗告却下」というまさかの結末となってしまった。数日前、…

前向きにはなりにくいシチュエーション

地震直後には、自分自身を励ます、という意味もあって、「冷静に日常を回していく」ことが大事なんだ、とつぶやいてみたのだが*1、首都圏の人間にとっては、津波以上の想定外の衝撃が次々と襲いかかってくるような展開で、とても“淡々とした日常”を過ごせる…

敵なき「ヤシマ作戦」

土日の間、あちこちのメディアで実施が示唆されながらも、ギリギリの段階まで具体的な計画が発表されず、実施日である今日になってもオペレーションやその周知広報に混乱が見られる東京電力の「計画停電」。東京電力にとっても政府にとっても、「電気を送電…

こんな時だからこそ試される。

菅首相の熱いメッセージを引用するまでもなく*1、今が我が国にとって、第二次大戦後「最大の危機」であるのは間違いない*2。土曜日以降、ちょっとずつ現地の映像等も東京に入ってくるようにはなってきているが、その後勃発した原発の件も含め、まだまだ個別…

こんなどうしようもない時だからこそ。

3月11日午後2時46分、東京で感じた揺れだけでも、ただ事ではないと感じた。一夜明けて、目を覆うばかりの被災地の状況に絶句。そして、その次の瞬間に、この地域(というよりこの国)の人々が、それまでの日常(に近い)ものを取り戻すまでに、どれだけの時…

忘れられない日。

自分のブログには、時々ブランクになったままの日付が残る。仕事が張っている時に、夜遅く帰ってきて書き込む暇がない、というのが一番の理由なのだが、まとめて読みこんだ新聞記事だとか、判決だとか、雑誌の記事などに対するコメントを後から書き込むため…

プロ野球の応援をする権利?

1ヶ月遅れで最高裁HPの下級審裁判例集で取り上げられた判決がなかなか面白いので、ここで紹介しておくことにしたい。先日の「ファウルボール負傷事件」*1に続き、最近、“プロ野球の法律問題”づいているところであるが、本件は「観戦する権利」をめぐって争わ…

どこまでが「会計士」の仕事なのか?

日経紙の法務面に「特命会計士 活躍」という華やかな記事が載っていた*1。「会計士のノウハウと経験」を活用して、企業不祥事に関する情報を収集し、「『デジタル・フォレンジック』と呼ばれるハイテク手法」を用いて分析する、という会計士(特命会計士)が…

今さらではあるのだが・・・

手元に来るのが少し遅かった上に、読む暇もなくしばらく放置してしまったせいもあって、今さら・・・感が強くなってしまったが、久々に「BLJ」を取り上げて見ることにしたい。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 04月号 [雑誌]出版社/…

企業結合審査手続&審査基準の見直し案

先日、日経紙の報道を受けて当ブログでも紹介していた*1、企業結合審査制度の見直しだが、公取委が早々と見直し案をまとめ、パブリックコメントにかけることになった。題して「企業結合規制(審査手続及び審査基準)の見直し案に対する意見募集について」。 …

入試問題ネット投稿事件の不可解さ

今週に入ってからほぼ1週間丸々、ニュースを賑わせ続けた、「京都大学入試問題ネット投稿」事件。 3日になって、遂に仙台市の19歳予備校生が偽計業務妨害の疑いで逮捕されるに至り、“祭り”は一つの決着を見た。件の予備校生にとって不運だったのは、この一週…

金曜日の朝がツライのは・・・

目の肥えた人の視点で見れば様々な意見は出てくるのだろうし、視聴率があまり伸びていない、という情報もあるのだが、個人的には、今クールの「ノイタミナ」枠で放映されている「フラクタル」と「放浪息子」の二本は、同枠が現在の二本立て方式になってから…

野球を見るのも命がけ。

自分は知らなかったのだが、ちょうど一週間ほど前にはニュースでも話題になったらしい、「クリネックススタジアム宮城」のファウルボール損害賠償請求事件。“日本もこんなつまらないことで裁判所で喧嘩する国になってしまったのか”とため息をつく人もいれば…

参院選「一票の格差」訴訟・第1ラウンドの衝撃

ここ1、2年ブームが続いている「一票の格差」訴訟。09年衆院選の方は、最高裁大法廷の判決を待つばかりとなったが、その間に、昨年7月の参院選をめぐる訴訟も各高裁・支部での判断が出そろった。 「昨年7月の参院選(選挙区)で最大5倍の「1票の格差」が生じ…

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