回想

「25年」という歴史の重さと軽さ

「広島が直接対決で巨人を退け、25年ぶり7度目のセ・リーグ優勝を決めた。」(日本経済新聞2016年9月11日付朝刊・第33面) 様々な人々の思いを背負って戦い続けてきた広島東洋カープが、2016年9月10日、遂にリーグ優勝を決めた。 本拠地で決められなかったの…

ある書店の最後の日に思うこと。

紀伊國屋書店新宿南店が、今日、20年の歴史に幕を下ろした。新宿という大都会の真ん中にありながら、1階から6階まで広いスペースに書籍がぎっちり詰まった圧倒的な空間を誇り、規模としては池袋のジュンク堂と双璧をなす立派な書店だったのだが、時代の流れ…

まだまだ終わらないストーリー。

今年もめぐってきた「3・11」。カレンダーの曜日の並びも、ぶり返した寒気のせいで肌に刺さるひんやりとした空気もあの日と同じで、朝からいろんなことを思い出して心がざわざわしながら迎えた5回目の黙祷だった。自分のように、公私ともにほとんど環境が変…

あの頃。

最近、音楽を聴くということに縁遠くなっていて、CDも長らく手にしていなかったのだが、たまたまチャンネルを合わせた歌番組で、アーティスト自ら宣伝していたのを目にして、思わずAmazonで購入してしまったのが、↓である。MEMORIES 3-Kahara Back to 1995…

悲しき知らせが蘇らせた記憶。

ネットニュースで、 「中村勝広氏 急死」 という見出しが最初に目に入ってきた時、何とも言えない気持ちになったのは自分だけだろうか。 「プロ野球阪神タイガースのゼネラルマネージャー(GM)で阪神、オリックスの監督を務めた中村勝広(なかむら・かつ…

「100年」の節目に呼び起される記憶

例年なら、週末に何となくテレビのチャンネルを合わせてぼんやり眺めるくらいで、気が付くと優勝校が決まっている、という感じだったのだが、今年は清宮選手の大フィーバーが気になったこともあり、いつになく予選の頃から、「夏の高校野球」を注目して見て…

ブログ開設から10年、の節目に。〜「企業法務戦士」は何と戦ってきたのか? 

2005年8月4日、「最近流行りなるブログなるものを開設してみた。」という一言から始まったこのブログも、とうとう開設から10年の節目の時を迎えた。「10年」というとすごく長く感じるが、当時流行していた曲を聞いても“懐かしい”と思うほどの時代ギャップは…

就職活動開始時期を繰り下げたら、こうなった。

就職活動に関して、“ほらね、やっぱり、言わんこっちゃない”と言いたくなるような話題が、最近報じられることが多くなった。いつもはひっそりと就職活動面や、教育面に掲載されることが多いネタなのだが、この日は、一気に「2面」にまで出てきている。 「就…

“当たり前”のものを失う寂しさ。

年に数回立ち寄るくらいのカフェでも、再開発か何かのきっかけで姿を消してしまえば、何となく寂しさに襲われるものである。それが「出勤前にそこのコーヒーを飲んでからじゃないと仕事にならない」というくらいの思い入れのある店ともなればなおのこと。 さ…

そして、また、巡ってきたこの日。

あの大震災から、今日でとうとう4年、ということになってしまった。自分にとっては、ついこの前のことのように思える記憶で、仕事の上でも未だに切っても切り離せないような出来事なのに、「大学に入って間もない1年生が、社会人になってしまう」くらいの歳…

歴史は繰り返す〜「法学部不人気」の報道に接して

ここ数年、景気の良い話をあまり聞かない「法曹」業界。 特に、供給される「ヒト」をめぐる問題は、現場レベルでも相当深刻なようで、司法試験受験者や法科大学院進学者だけでなく、その主たる供給源であるはずの「法学部を目指す学生」自体が減ってしまって…

第二次ベビーブーマーの複雑な心境

かつての隆盛を知る者としては、何だか切なくなるような記事が週末から新聞紙面をにぎわせている。 「大手予備校『代々木ゼミナール』を運営する学校法人高宮学園(東京・渋谷)は全国27カ所の校舎を7カ所に減らす方針を固めた。20カ所では2015年度以降の生…

「グッド・ウィル・ハンティング」をもう一度。

最近、日本でも海の向こうでも、自分が一昔前に映画に熱狂していた時代の名優たちの訃報を、しばしば見かけるようになってきている(それだけ、自分も歳を取ったということなのだろう)のだが、今朝のニュースは、特にショックが大きかった。 「米映画『グッ…

終わらないストーリー、そして、始まっているストーリー。

いつしか時は流れ、2011年3月11日の、あの瞬間から3年が経った。この前の週末のテレビなどは、震災からしばらくは封印されていた感もあった“検証番組”がこれまで以上に目立ち、その中には、当時、生きるか死ぬかの瀬戸際で運命の悪戯に翻弄されていた人々の…

“被災地”の心。

東日本大震災のまさにその瞬間、から月曜日が始まった、ということで、ほぼ目が離せなかった今週の「あまちゃん」。津波の映像も、震災直後のニュース映像も一切挟まず、まさに現場に遭遇した人々の、そして、東京でそれをテレビやネットで追いかけていた人…

白旗を上げるにはまだ早い。

夏の世界陸上、女子に続いて“復活”の狼煙が上がることが期待された男子マラソンは、中本健太郎選手が終盤まで先頭集団で粘り、五輪に続いて5位入賞、というまずまずの結果となった。とはいえ、他の日本人選手は、中盤のペースの上下動に振り回されて、軒並み…

あれから8年。

このブログに初めてのエントリーをアップした日付は、2005年8月4日。 つまり、今日は、開設から8周年を迎える日、ということになる。当時は、ちょうど「ブログ」という言葉が市民権を得るようになってきて、今FBのアカウントを取るのと同じくらいの感覚で、…

今、ここにある現実。

時間が経つのは残酷なほど早い。「明日」という日が来るのだろうか・・・と思うくらい沈鬱な空気が支配していた2011年3月11日の夜は、カレンダー上はすっかり「過去」のこととなり、テレビから流れてくるのは、専ら“あの時、私は・・・”的な回顧録ばかり。自…

ターニングポイント。

阪神大震災から今日で18年・・・と聞いて、思わず眩暈がしそうになった。自分は、大震災に始まり、地下鉄サリン事件、そしてオウム騒動へと向かっていったあの一連の時期が、人生の一つのターニングポイントだと思っていて、震災犠牲者を悼む報道がなされる…

雪が降るたびに思い出す。

連休最後の日、ということもあって、比較的のんびり目を覚まし、書き物でもしようかと思ってデスクについて外を見たら、あらびっくり、結構な雪が降っていた。これは、今日の中山はやばそうだな、地方競馬の呪いかな・・・*1なんて不謹慎なことを考えていた…

追い込まれそうになる夜は、キクマさんの本でも。

自分が昔受けていた試験が、完全に幕を下ろしてしまって以来、法律関係の試験の日程にはトンと疎くなっているのだけれど、そろそろ予備試験とか、新試験*1とかの日程も迫ってくる頃なんだろう、と思う。今でこそ、人並みに“GW”なんてものを味わっている自…

この切なさが原点にある。

書く人によって当たり外れが大きい、と言われる日経紙朝刊の「私の履歴書」。 先月の連載なんかは、正直辟易するばかりだったが、今月の蜷川幸雄氏の連載は個人的にはツボである。特に、7日付けの朝刊に掲載されたエピソードには、我が身を振り返って、グッ…

被災地に向けた祈り。

自分も含め、多くの人々がかつて味わったことがなかったような悪夢がこの世を襲った「平成23年3月11日」から、ちょうど1年が過ぎた。我が家でも、テレビで追悼式を見ながら、当然のごとく黙祷を行い、ついこの前のことのように思いだす、「3・11」の記憶に想…

アンチ・ギャップターム

東大が華々しく「秋入学」を打ち出した報に接してから、ずっともやもやした気持ちを抱いていたのだが、↓のニュースを見て、ようやく少しすっきりした気分になった。 「東京大学が全面移行を検討している秋入学について、一橋大学が入学時期を春のままにしな…

“80年ぶりの奇跡”が呼び起こした記憶。

テニスの全豪オープンで、錦織圭選手が、第6シードのツォンガ選手をフルセットの末破り、ベスト8進出。 日本人としては1932年の佐藤次郎選手、布井良助選手以来、80年ぶりのベスト8進出を果たした。昨年後半あたりから調子は上向きになっていたようだし、今…

6年ぶりの雪。

雨予報の日にしてはやたら冷えるなぁ、と思っていたら、やっぱり・・・。夕方から夜にかけて用事を済ませ、外に出たら、中途半端に積もった雪が微妙に溶けながら凍り付いてて、足許がおぼつかないことこの上なかった。たかだか2〜3時間飲み屋で引っかけてい…

9・11/分岐点

アップするのがだいぶ遅くなってしまったが、今年の9月11日に考えていたことをちょっと書いてみる。「東日本大震災から半年」と、「米国同時テロから10年」という話題がひたすら繰り返しテレビで流れていた今年の9・11。まだ生々しい記憶が消えないが故に、…

忘れかけていた記憶とともに・・・。

数日前に届いた1通のメール。 平素はさるさる日記をご利用頂き、誠にありがとうございます。 現在、皆様にご利用頂いております、さるさる日記ですが、 この度、誠に勝手ながら2011年6月30日(木)をもちまして、 サービスを終了させて頂くことになりました…

ターニングYear

傍からは順調のように見えても、(心情的には)山あり谷ありだった「2010年」が間もなく終わる。一昨年、昨年と、人生の節目、区切りになるような大きな出来事が立て続けにあったことを考えると、今年は決定的なインパクトに残るような出来事はなかったよう…

ヒトにはこういう時間も必要だ、と思う。

朝、宇多田ヒカルの“人間活動”宣言のニュースに接した。 確かに、彼女は2008年の「HEARTSTATION」以来、フルアルバムをリリースしていないし、シングルも同年以来出していない。 何が直接的な引き金になったのかは分からないけれど、こういう「宣言」が出て…

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