2013-01-01から1年間の記事一覧

積み重なった数字の重み〜500万ページビュー到達。

「8月」というのは、このブログにとっては節目の月である*1。 それゆえ、いつもなら見過ごしてしまうページビューの数字も月初めから何となく気になっていて、“出来れば今月中に・・・”と思っていたところで、とうとう500万PVに到達、ということに相成った。…

夏休みに読んでみた本(その4)〜いつか辿り着きたい場所

さて、“夏休み”というフレーズを使うのも、そろそろ限界な時期になってきた、ということもあり、今年のこのシリーズ最後の一冊、ということにしたいと思う。不格好経営―チームDeNAの挑戦作者: 南場智子出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2013/06/1…

夏休みに読んでみた本(その3)〜知財法分野を語る上で必読の珠玉の講演録

そろそろ“夏休み”気分からも醒めて、この先の怒涛の仕事ラッシュに怯える時期に差し掛かっているのだが、そんな中、気合で読み切ったのが、この本である。ライブ講義 知的財産法作者: 田村善之出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2012/06/06メディア: 単行本こ…

「日米通算4000安打」フィーバーと一抹の寂しさ。

NYヤンキースのイチロー選手が、今か今かと待たれていた日米通算4000本安打をようやく達成した。 日本で1278本。そして、メジャーリーグで、2001年シーズンから足かけ13年かけて積み重ねた数字は2722本。「ヒット数の割にはチームの勝利に貢献してないんじゃ…

白旗を上げるにはまだ早い。

夏の世界陸上、女子に続いて“復活”の狼煙が上がることが期待された男子マラソンは、中本健太郎選手が終盤まで先頭集団で粘り、五輪に続いて5位入賞、というまずまずの結果となった。とはいえ、他の日本人選手は、中盤のペースの上下動に振り回されて、軒並み…

「あまちゃん」を見たくなる理由。

春先、「『じぇじぇじぇ』が今年の流行語大賞で決まり」と日経の春秋子が書いた時は、「一時の流行に乗りやがって・・・」という冷笑の声すら聞こえてきたものだが、あれから1四半期ほど経ち、当のドラマの盛り上がりは、「さすが日経。あれは素晴らしい慧…

帰ってきたホワイトカラー・エグゼンプション

安倍首相が7年ぶりに政権を取り戻して以来、いろいろと“昔懐かし”的な施策が飛び出してきているのだが、14日付の日経朝刊1面に大きく掲載されたこの施策も、ずいぶんと懐かしい香りがする。 「政府は1日8時間、週40時間が上限となっている労働時間の規定に当…

夏休みに読んでみた本(その2)〜債権法改正に向けて、加速するプロパガンダ。

夏休みシリーズ、ということで、第2弾は、内田貴法務省参与が書かれた、債権法改正中間試案の“解説書”である。民法改正のいま ―中間試案ガイド作者: 内田貴出版社/メーカー: 商事法務発売日: 2013/07/02メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブロ…

夏休みに読んでみた本(その1)〜労働契約法改正を語りつくすための一冊。

“夏休み”といっても、丸一日休めるようなのんびり感とは程遠い状況であるのだが、それでも、ちょっとは時間を作って、買い貯めていた本を読もう・・・ということで、今年もこのシリーズをやってみることにする。改正労働契約法の詳解 Q&Aでみる有期労働契約…

「特許異議」制度、復活の時。

ちょっと前から、この流れがほぼ確定的なものになる、と予想されていたとはいえ、新聞の一面に掲載されると、いよいよだなぁ・・・という気分になる。 「特許庁は、成立した特許に対して類似技術をもつ同業他社が異議を申し立てやすくする新制度をつくる。書…

「著作権」の重さを改めて感じる一事例〜ディスプレイフォントの使用をめぐって

パッと見た限りでは、それなりに創作性がありそうで、何らかの形で投資インセンティブを保護する必要性もあるように思われるのに、判例上は「著作物」として認められておらず、それゆえに著作権法の保護も受けられない“コンテンツ”は、決して少なくない。 「…

今年もまたやってきた“熱闘”に想うこと。

毎年のこととはいえ、“甲子園”の話題が世の中を賑わせるようになると、今年はどんな話題が飛び出すのだろう・・・といった高揚感でワクワクしてくる方は多いことだろう。最近では、ほとんど「サッカー専門誌」と見まがうような構成になっているNumber誌も、…

「電子出版権」と「出版義務」の複雑な関係

ここのところ、「出版者の権利」について熱心に追いかけている日経紙が、5日付の法務面にも、「コミック雑誌の電子出版権 出版社の義務、焦点に」という記事を掲載している。7月29日に行われた文化審議会著作権分科会出版関連小委員会の中断前の最後の審議…

あれから8年。

このブログに初めてのエントリーをアップした日付は、2005年8月4日。 つまり、今日は、開設から8周年を迎える日、ということになる。当時は、ちょうど「ブログ」という言葉が市民権を得るようになってきて、今FBのアカウントを取るのと同じくらいの感覚で、…

早起きは5割増しの得・・・的施策への疑問

昨年「フレックスタイムの廃止」という、あっと驚く施策を打ち出して物議を醸した会社が、またしても勤務制度改定の話題で日経紙の1面を飾っている。 「伊藤忠商事は社員の働く時間を朝方にシフトさせ残業を減らすため、新たな賃金制度を導入する。時間外手…

「違法ダウンロード刑事罰化」規定をめぐる解釈論の終着点。

(注:記事タイトルを修正の上、加筆しました 8/4 18:30)振り返るとちょうど1年前の今ごろは、改正著作権法の成立を受けて、様々な議論がなされていた時期であった。 立法に関わった文化庁の中の方々の講演だとか説明会だとかが、あちこちで行われて「公式…

2013年7月のまとめ

結局、月が替わっても状況は変わらず、せわしなくバタバタと駆け回っている間に、あっという間に1ヶ月が過ぎて行ってしまった。「忙しい」という言葉を、どの程度の状態を表すものとして使っているか、というのは人それぞれだし、それゆえに「忙しい」と呟い…

「出版者の権利」はどこに向かうのか?

昨年以来、出版者隣接権創設、電子出版権創設、現行出版権の拡大(いわゆる中山提言)と、様々な案が目まぐるしく登場してきた「出版者の権利」問題だが、文化審議会著作権分科会に出版関連小委員会が設置され、審議が開始されてから3ヶ月も経たないうちに、…

江戸の仇は長崎で・・・か。

29日付けの日経の法務面に掲載された「内閣府の消費者委員会が消費者契約法の改正に向けた論点整理案をまとめた」というニュース*1。記事の中にメインで掲載されているのが、専ら「ネット取引に関する消費者保護ルールの整備」だったこともあり、一瞬読み流…

東アジアカップから見えた光明。

ダイナスティカップから看板を掛け替え、今回で5回目を迎えるサッカーの東アジア杯。 ライバルは、韓国と、良くてせいぜい中国くらいしかない大会なのに*1、2度の地元開催を含め、なかなか優勝に手が届いていなかった日本が、かつての天敵・韓国のホームタ…

人生いろいろ、実務もいろいろ 〜 BLJ2013年9月号より

相変わらず、発売と同時に・・・というわけにはなかなかいかないのだが、今月もBLJの最新号をご紹介しておくことにしたい。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2013年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 2013/…

“圧勝”の先にあるもの。

前回の国政選挙からわずか半年余りで行われた参院選。結果は、大方の予想通り、自民党が過去最多の改選65議席を確保して6年ぶりに参議院第1党に復帰する、というものとなった。これまで、選挙のたびにこの国の政治の複雑さを演出してきた気まぐれな民意も、…

明かされた手の内?

昨年の政権交代以降、どちらかと言えば前のめり気味に、TPP交渉に向けた動きが加速している。現在暗礁に乗り上げてしまっているように見えるWTOと同様、多国間で経済連携の枠組みを作る、というのは極めて難しい作業だけに、「成長戦略」等々のお題目に振り…

金子勇氏の死を悼む。

21世紀初頭に「Winny」開発者として一躍“時の人”となったプログラマー・金子勇氏が、急性心筋梗塞により42歳という短い生涯を終えた、ということが報じられている・・・。自分が、金子氏のお名前を聞いて思い出すもの、と言えば、2004年5月に逮捕されて以降…

コンフェデは眠れる日本代表の目を醒まさせたのか?

歓喜と悔しさが入り混じった南アフリカW杯の記憶は、今でもついこの前のことのように蘇るのに、早いものであっという間に3年。 1年後のW杯を控えるブラジルの地で、コンフェデレーションカップが開催された。日本代表にとっても2005年のドイツ大会以来、2大…

2013年6月のまとめ

先月末時点に想像したとおり、というか、想像した以上に筆が進まなかった6月。何かと慌ただしいのはいつものこと。 そして、今年に関しては、モチベーションを駆り立てるあれこれもあって、気分的には、これまでに比べると比較的前向きに過ごすことができて…

法律雑誌としての立ち位置

債権法改正「中間試案」の座談会が連続で掲載されたこともあって、ここ数か月は、毎月読むことが習慣化している(笑)BLJ誌について。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2013年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発…

崩れた最強牝馬伝説・・・。

凱旋門賞でのリベンジに向けて、満を持して臨むはずだったオルフェーヴルが、肺出血でまさかの不出走となったものの、「ドバイで2着」の現役最強牝馬・ジェンティルドンナと、春の天皇賞を走るまでは、国内現役最強の呼び声も高かったゴールドシップが直接対…

儀式じゃないのよパブコメは。

“飾りじゃないのよ〜”の節に合わせるノリでタイトルを付けたのだが、口ずさんであまりにゴロが悪いことに気付く・・・。という話はさておき、既にあちこちで話題に上がっているとおり、今日、17日は、債権法改正中間試案に対するパブリックコメント提出期限…

名門企業の解職劇の衝撃。

3月決算の会社は、どこもこの時期、株主総会に向けた準備でてんやわんやの真っただ中、という状況なのではないかと思われる。 どこまで意味があるか分からないながらも、株主からの様々なアクションを想定し、練り上げたシナリオと入念なリハーサルをもって…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html