2021-01-01から1年間の記事一覧

笑い話では済まなかった商標の世界の仁義なき戦い。

「ZOOM」というオンライン会議ツールの名前を初めて聞いたのは、「COVID-19」の脅威が囁かれ始めてから間もない頃だっただろうか。自分も早々に使い始めたのだが、リンク用のURLアドレスをクリックするだけで参加できる手軽さに始まり、家庭用のルーターでも…

「ショーケース」は誰のため?

今年の初めにはオーストラリアで話題になっていたし、フランスなどでもかなり激しいバトルが繰り広げられている様子は報じられていたから、てっきり海の向こうだけの話かと思っていたのだが、それはいきなりこの国でも始まった。 「米グーグルは16日、報道機…

嵐の前の熱狂。

ここのところ、どうにもこうにも落ち着かない。理由はいろいろあるが、その一つは間違いなく、日本の株式市場の「根拠なき上げ」だ。そもそも、五輪前後のゴタゴタに新型コロナの感染急拡大も相まって、日経平均が年初来安値*1を付けてからまだ1か月も経って…

広すぎる法改正をカバーするための一冊。

目を通してから記事にするまでにだいぶ時間が経ってしまっているが、先月発売のジュリスト2021年9月号の特集で「所有者不明土地と民法・不動産登記法改正」が取り上げられた。ジュリスト2021年9月号有斐閣Amazon縁あって少しこの法改正にかかわっていたこと…

「20年」の時の重さと軽さ。

ちょうど「9・11」から20年、ということで、あちこちで回顧する特集が組まれ、SNSなどを見ていても「あの時自分はニューヨークの○○にいた」という告白を目にすることが多い。自分は、「あの時」どころか、人生の今に至るまでニューヨークという街には一度も…

「数」が示す残酷な現状をここから超えていくために。

終わったものは一瞬にして忘却の彼方に押しやってしまうのが自分の性格。世の中には自らが合格してもなお、後進に熱いエールを送り続けている方も結構いらっしゃるようなのだが、自分の場合、まだ試験を受け続けていた頃から、論文試験が終わった次の日には…

何をそんなに期待しているのか。

何でこうなってるのか・・・と、先週末からずっと首を傾げっぱなしな自分がいる。東京市場の株価急騰。そろそろだろう…と思った今日も、依然として市場はヒートアップし、日経平均は瞬間的に30,000円台を超えた*1。理屈を聞けば、まぁそんなもんだろうと思う…

夏とともに過ぎていったものと、残されたもの。

9月5日、午後10時過ぎ。新国立競技場の聖火台の火が消え、「3年後パリで会いましょう」という言葉とともに、パラリンピックも閉幕を迎えた。思えば、2013年、朝起きてニュースを見て目を疑った悪夢のような”歓喜”*1からちょうど8年、多くの人々を翻弄し、中…

2021年8月のまとめ

一気に連日雨模様となり、夏の終わりも迎えつつある8月最後の日。 そして、いつもに輪をかけて低調な更新頻度で今月も終わった。下世話な話をするなら、このブログの更新頻度は、概して月の売上と反比例する。先月は、忙しさの中にいても、まだ開幕したばか…

速すぎる時の流れの中で。

ついこの前、が開会式だったはずなのに、続々と競技が進行していくパラリンピック。自分自身は特に決まった休みがある身ではないにしても、本格的な夏の始まり、連日の華やかな報道等もあって、仕事のやり取りをしていても何となく”小休止”モードだった五輪…

全てを超えたメッセージ。

東京での開催が決まってからずっと、「オリンピック&パラリンピック」とか「オリパラ」などと一括りで呼ばれながらも、メディアの注目度でも世論の関心でも圧倒的な存在感を誇る「五輪」の蔭に隠れ続けていたのが、「パラリンピック」というイベントだった…

モヤモヤは解けたけど・・・。

先週末まで、記事が出るたびにずっとモヤモヤしながら眺めていた話題があった。昨年の通常国会で改正法が成立した公益通報者保護法の「指針」に関する話題である。 「政府は企業の不正を通報した人の保護を強化する具体策を記した指針をまとめた。通報した人…

重なり合う白と黒。

依然止むことのない新型コロナの波にも動じることなく続いている夏競馬。そろそろ3歳世代は、未勝利戦がラスト数週、という状況になってきて、レースで敗れてそのまま引退発表、という悲しいお知らせを目にすることも多くなってきた。残念ながら自分も、この…

これが悲劇の歴史の一コマにならないことを願って。

「アフガン」といえば、真っ先にムキムキのアクション俳優を思い出してしまうのが、悲しい哉、我々の世代だ。ランボー3/怒りのアフガン 4Kレストア版 [Blu-ray]シルヴェスター・スタローンAmazon で、子供の頃のそんな記憶が薄らぎかけた新世紀の初め、「9…

試合には勝ったけど・・・。

東京五輪が終わって早一週間。メディアの方は、まだ刹那的なイベントの余韻を持て余している感じで、この一週間はある種の”回顧”的な記事も目立ったのだが、そんな中、目に留まったのが、以下の数字だった。 「野球の決勝戦はテレビ中継の平均世帯視聴率が関…

またしても持ち出された「優越的地位の濫用」に思うこと。

水面下では既に動きがあったのかもしれないが、自分には初耳だったこのニュース。 「公正取引委員会は新規株式公開(IPO)時に企業が適切に資金調達できているかの調査を始めた。事前に証券会社などと決める公開価格と、最初に売買が成立した初値の差が欧米…

過ぎ去った五輪が教えてくれたこと

2021年8月8日、「開催するか否か」「観客を入れるか否か」、開幕する間際まで様々な喧騒の渦に巻き込まれ、始まってからもなお、多極化した世論の波にさいなまれ続けた東京五輪が閉幕の時を迎えた。今回に限った話ではないが、僅か17日(+α)の間に33競技33…

これが新しい時代の幕開けになるのか?~「バーチャルオンリー株主総会開催決定」の報に接して

産業競争力強化法の改正により、一定の要件をクリアすれば「場所の定めのない株主総会」が認められるようになる(産業競争力強化法第66条1項)、という流れになったことを受けて、改正法成立前から定時株主総会に”先取り”的に定款変更議案を提出する、という…

いつだって今日がDAY1~ブログ開設から16年を迎えて

このブログを初めて書いたのは2005年8月4日。だから、昨年は華々しく「15周年!」でエントリーを上げるはずだったのだが、新型コロナ禍下で慌ただしく日々が過ぎる中、まさかの失念。それまで毎年節目の日には何かしらかそれらしいことを書いていたのに、202…

「あと一歩」の余韻とまだまだ続く夢。

今のU-24世代の日本代表の試合を初めて見たのは、今から3年前のアジア大会の時だっただろうか。他の参加国よりも一回り若いU-21の編成で挑みながらも、グループリーグを突破し、さらにトーナメントでも難敵の中東勢を撃破して決勝まで進んだチームはそれなり…

人馬の世界の奥深さ。

そういえば最近、横道にそれたことしかブログに書いていない気もするのだが、月が替わっても最初の日は週末。ということで、引き続きその流れで・・・。先週末にも書いた通り、この五輪ではライブで文字通り「生」の映像に触れることができる、ということで…

2021年7月のまとめ

予想はしていたことではあるが、五輪開催をめぐってヒステリックな叫びが飛び交い、そうこうしているうちに新型コロナ感染者数が過去最大ペースで伸びていく、という、とてつもないカオスに陥った2021年7月。この17日間+αのあれこれは、いつも通りの蒸し暑…

劇的な回復とその先にあるもの。

前々から予想された通り、世の中、新型コロナか五輪か、という感じで、メディアはこの2つの話題一色(二色?)・・・という感じになってしまっているが、そんな中ひっそりと、だがよく見ると凄いことになっているのが、4-6月期の決算発表である。この一週間…

敗者の弁。

五輪が始まって、今何日目になるのだろうか。 開幕してから最初の数日は、目の前の仕事をほっぽり出してライブ動画を追いかける余裕もあったが、平日に突入してからはそんな時間もなかなかとれずに速報で結果だけ先に知るという、「いつもの五輪」に自分の中…

時代とともに変わるもの、変わらないもの。

開会式も終わり、この週末からは正式に競技開始、ということで一気に様々な情報が流れるようになってきた。いつもの五輪だと、見たい競技、見たい試合があってもどこも中継していなくて、ネットの速報を見ながらイライラしたり、ということも稀ではなかった…

開会式は”始まり”に過ぎない。

ああだこうだ言われながら何とかここまで来た・・・ということで迎えた東京五輪2021開会式。23区内で生活していても、近隣に競技会場があるわけでもなければ、車で移動することもない。以前なら、それでも仕事の関係で好むと好まざると”ムード”に巻き込まれ…

開会前夜。

いつもと同じように、大会は始まった。21日の昼、福島県営あづま球場で、13年ぶりに帰ってきたソフトボールで、13年の時を超えた大エース・上野投手が見事なピッチングを見せたのを皮切りに、夜には女子サッカーが最初の試合を迎えた。そして今日は、男子サ…

思いは受け継がれなければならない~「知的財産推進計画2021」に思うこと(後編)

連休前のバタバタ等もあって、前編*1をアップしてから少し日が空いてしまったが、「知財推進計画2021」*2の各論についても少しコメントしておきたい。といっても、ほとんどの項目が、いかにも抽象的でふんわりとした”政策のタマゴ”*3に留まっており、実にコ…

「会計限定監査役」の任務懈怠をめぐる最高裁の再逆転判決と、高裁に与えられた宿題。

昨日、7月19日、最高裁第二小法廷で、いわゆる「会計限定監査役」の任務懈怠の有無について一つの判断が示された。 「監査役設置会社(会計限定監査役を置く株式会社を含む。)において,監査役は,計算書類等につき,これに表示された情報と表示すべき情報…

危機感は理解できるからこそ~「知的財産推進計画2021」に思うこと(前編)

数日前の主催者の呼びかけで週末に急遽行われた「知的財産推進計画2021」*1の読み合わせ企画。www.youtube.comさすがにその場で読んで即興でコメントするのは荷が重い・・・と思って、直前に一通り目を通してみたのだが、毎年出されていたペーパーとはいえ、…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html