思想

「平成」の時代とともに葬り去られた事件史。

金曜日、突如として飛び込んできた「麻原彰晃の死刑執行」のニュース*1。 そして、今朝の朝刊を見て、この執行が、元教祖だけでなく当時、新聞、雑誌等で名前を見かけない日がなかった元教団幹部たち6名に対しても同時に行われたことを知った。 「法務省は6…

「若いのに勇気がある」のか「若さゆえの勇気」なのか。

ここのところずっと話題になっていた(らしい)アメフト定期戦での“反則タックル”事件で、遂に、当事者である日大の選手が実名で顔を出して記者会見する、という偉業を成し遂げた。顔も実名も晒したうえで、「監督、コーチの指示による反則タックルだった」…

「維新」も「革命」も、狙って起こすものじゃない。

新年も明けました!ということで、新聞紙面にも毎年恒例の“お屠蘇記事”があふれている。元旦の紙面に載っている、ということは、当然書いた記者は旧年中に稿を上げているのだろうから、別にほろ酔い加減で気前の良いことを買いている、ということではないの…

最上級のパフォーマンス、再び。

リオ五輪の閉会式のハンドオーバー&東京プレゼンテーションを見た時は、これを超えるパフォーマンスを目にする機会は当分巡ってこないだろうな・・・と思ったものだが、約1カ月後、再びパラリンピック閉会式、という大舞台でさらに素晴らしい奇跡を目撃する…

10分間で魅せた最上級のパフォーマンス

リオ五輪の閉会式、引き継ぎセレモニーがあることは過去の大会の記憶やら諸々の情報やらで分かっていたのだけれど、これをやるとは・・・、というサプライズ演出で2020年にバトンが渡されることになった。一国の首相にコスプレをさせたことに始まり、その後…

“実名報道”をめぐる議論に思うこと。

とうとう10人目の日本人犠牲者が出てしまったアルジェリア人質事件。 事件の背景等について、まだはっきりしないところは残っているものの、プラント建設という仕事に誇りを持って世界中を飛び回っていた犠牲者たちの無念を思うと、何とも言えない気持ちにな…

終戦記念日に一冊。

5年を一区切りと考えれば、節目の年に当たる今年の終戦記念日だが、例年以上に静かに過ぎ去っていってしまったような気がする。 これが時の流れ、といえばそれまでなのだが、せめて年に一度くらいは思いを巡らせてみる必要があるだろう、ということで、8月に…

改正臓器移植法初適用事例に思うこと。

臓器移植法改正をめぐって、党派を超えた議論が繰り広げられたのはもう一年前のこと*1。 結局、法案は可決成立したものの、その後の政権交代等もあって、大きな議論が湧き上がることもなく静かに施行日(平成22年7月17日)を迎えていた。 そして、一昨日くら…

「1人1票実現国民会議」への疑問

以前日経紙上で升永英俊弁護士が予告していた“運動”が遂に立ち上がって、活発な活動を始めたようである。 「1人1票実現国民会議」(http://www.ippyo.org/index.html) 上記ホームページに飛んで行くと、 衆議院選挙と同時に行われる「国民審査」という制度…

「エリート」は「没落」したのか?

CX系の土曜深夜ドラマ枠に、今クールから堂本剛主演の「33分探偵」というドラマが登場したのだが、いろいろとぶっ飛んでいてなかなか面白い*1。 この先どうなるか分からないが、初回のストーリーで出てきていたこのドラマのキモを簡単にまとめると、 「明ら…

「より働き、より稼ぐ」

というわけで、フランス大統領選はサルコジ氏の圧勝となったわけだが、ある意味、自由資本主義社会では当たり前のはずの冒頭のフレーズが選挙のキャンペーンになってしまうあたり*1、現代のフランスの病理を感じるかなぁ、といったところ。 労働時間を減らし…

「憲法記念日」に思う。

昔、自分が生きている間には決して改正されることはないだろう、と思っていた憲法だが、ここに来て国民投票法案の制定など、一気に“改憲”の可能性が高まって来ているようだ。 ちょうどこの日発表された日本経済新聞の世論調査によると、 「現憲法を「改正す…

これが経営だ。

目先のチマチマした利益を追い求める風潮が強い世の中を、嘲笑うが如く出されたJR東海の報道発表。 「東海旅客鉄道(JR東海)は26日、2025年に首都圏と中京圏を結ぶリニアモーターカーの営業運転開始を目指すと発表した。東海道新幹線の輸送能力が限界に近づ…

山崎正和氏の勇気ある発言

もう一つ、時事ネタを取り上げてみたい。 中央教育審議会の山崎正和会長の、日本記者クラブ主催会見での発言。 「価値観が多様化する中、倫理的問題は学校になじまない。道徳を学校で教える必要はないと思う」 「(妊娠中絶や、勝者と敗者を生む競争社会など…

若者は反抗心を“失った”のか。

2年前、尼崎で悲惨な事故が起きるまでは、4月25日という日は「尾崎豊の命日」として記憶される日だった。少なくとも自分の中では。 さまざまな評価はあるだろうが、彼が一つの時代を創ったアーティストであったのは確かで、「尾崎豊変死」のニュースが流れた…

歴史は繰り返す

バブルの時代を彷彿させるようなニュースが1面に。 「国土交通省が22日発表した2007年1月1日時点の公示地価は全国平均(全用途)で前年に比べ0.4%上昇し、1991年以来、16年ぶりにプラスに転じた。マンション・オフィス需要が堅調な東京、大阪、名古屋の三大…

「死刑囚」100人の事態。

宇都宮市の宝石店強盗殺人放火事件で、死刑が確定する見通しとなったことで、拘置中の死刑囚は100人に達することになるという。 「「死刑囚」が100人に達する異例の事態の背景には、凶悪事件の増加や厳罰化を求める世論の高まりや、執行までの期間が長期化し…

振り回される大学教育に同情す。

日経新聞の朝刊1面で、8日から「ニッポンの教育・第2部「学び」とは何か」という連載が始まっている。 要約すると、「最近の学生が「学ぶ目的」を見失っている」という嘆き節に尽きるのであるが、個人的には「何だかなぁ」と思うところも多々あり(苦笑)。 …

「子どもを産む機械」発言騒動

柳沢伯夫厚生労働相の“失言”が相当バッシングを受けているのだが、個人的には講演の中でちょっとクチが滑った、という程度の話で、国を挙げての大騒ぎをする、というのはいかがなものかと思う。 「少子化を女性サイドの問題として語ること自体がそもそも問題…

社会の反動化傾向?

今日の朝刊に掲載された「選択的夫婦別姓」をめぐる内閣府の世論調査の結果を見て驚いた。 「夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」をめぐる内閣府の世論調査で、制度導入のための法改正は「必要ない」とする反対派は35.0%で、5年前の前…

“固定観念”をぶち壊せ!

正月休みということで、現実逃避のためあまり仕事に関係ない本を読んでみる。 今日取り上げる2冊は、いずれも現在の“固定観念”に疑義を投げかける論者の本。 「ニート」批判の愚かさ 「ニート」って言うな! (光文社新書)作者: 本田由紀,内藤朝雄,後藤和智出…

どうでもよい。

「小泉純一郎首相は15日朝、東京・九段北の靖国神社を参拝した。2001年の就任以来、6回目の参拝だが、終戦記念日は初めて。9月の退陣を前に、01年の自民党総裁選での公約を断行した。現職首相の終戦記念日参拝は1985年の中曽根康弘氏以来21年ぶり。中国・韓…

梶田孝道教授・逝去

31日の夕刊に、 一橋大学大学院教授・梶田孝道氏の訃報が掲載されていた。 国際社会学の第一人者として高名な梶田教授であるが、 まだ59歳。何とも惜しまれる*1。 自分が大学に入った時、 周囲に勧められて読んだのが、統合と分裂のヨーロッパ―EC・国家・民…

“アカデミズムの危機”を憂う。

新年度の始まりは、憂鬱な契約交渉の季節の始まりでもある。 ここ数年、大学との共同研究だの委託研究だのをめぐる契約交渉が 各企業の知財契約担当者を苦しめているのは、よく知られている話だが、 特に、交渉スタッフの層の薄さを ネームバリューを使った…

「死刑判決」の重さ

光市の母子殺害事件上告審で、 弁護人の欠席により弁論期日が延期された、というニュース。 『元検弁護士のつぶやき』で、 被告人・弁護人サイドに対する手厳しい批判がなされている。 (http://lawtool.kir.jp/mt2/mt-tb.cgi/1087) (http://lawtool.kir.j…

「日本版ポリティカルコンパス」

akamon2006氏の『東大法学部ミシュラン』*1で 「日本版ポリティカルコンパス」というサイトが紹介されていたので*2、 やってみる。 *1:東大法学部の先生方の講義評価がミシュラン形式で掲載されているブログ。いつの世も変わらぬものよのう・・・と懐かしく…

“タリウム少女”の日記

今週の週刊文春に、 静岡の“タリウム毒殺未遂(?)”事件の被疑者である 少女のブログの一部が掲載されている。 確かに母親の病状に関する記載もなされているのだが、 その部分と、いわゆる“実験”レポート的な記述の部分とは、 明確に分けられており、 あの…

“ニート”の存在は悪か?

朝のニュースで、 杉村太蔵先生(笑)がフリーター、ニートを前に語る映像が 繰り返し流されていた。 北の名家出身であることが散々報道されている杉村先生が、 いかに「ニートと国会議員は紙一重!」と叫んだところで、 何の説得力もないのではあるが・・・…

NHKドラマ「ハルとナツ」

体調を崩したせいもあって、 今日は珍しく早めに部屋に帰った。 CXを付けたら、どっかの局の人気番組を 「インスパイヤ(笑)」した筋肉系番組をやっていて、かなり笑った。 エンタテイメントの世界では、 模倣もまた一つの文化で、 どれだけ巧く真似をして…

終戦記念日に思うこと

前の職場に、 毎年年末になるとどこからか「皇室カレンダー」を持ってきて、 大事そうに飾っている方がいた(笑)。 その職場の恒例行事は、新年の靖国詣(爆)*1。 先の大戦で尊い命を落とした人々の国を想う気持ちの強さを 否定する気は毛頭ない。 彼らの…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html